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プラネッツ鍼灸院笠間

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呼吸と心の関係;心はどこにあるとおもいますか?

2025-05-26 19:12:53 | 健康・生活

こんにちは。

 

今回のテーマは「呼吸と心の関係」についてです。過去に、当ブログにおいて鼻呼吸の重要性について載せたり、それを促すために睡眠時に口テープをおすすめしたりするなど、当院では呼吸は健康的な生活のために需要な要素であると考えの元で施術を行っています。少しブログにするのが難しいテーマですが、今回は挑戦してみたいと思います。

 

生き物にとって呼吸は生きていくために必要です。食事をしなくても数日は問題なく生きることができますが、呼吸をしなければ5から10分程度呼吸しなければ死に至ります(状況や個人差あり)。激しい運動を行えばすぐに息が切れるように、身体活動には呼吸による酸素と二酸化炭素のガス交換が必要不可欠です。体内で酸素が二酸化炭素に変換されますが、その過程でTCAサイクルと呼ばれるエネルギー代謝の回路がミトコンドリア内で働き、エネルギーを産生しています。そのエネルギーが心臓や肺、その他の内臓器官、骨格筋などあらゆる身体活動のために使われることで生物は生きています。

 

人の欠点のひとつは声帯を使って上手に発生できるがために口で呼吸をできることだそうです。犬がハーハーとするので、口で呼吸しているように思うかもしれませんが、実は犬のハーハーは体温調整のために行っており、呼吸は鼻だけで行っているそうで、口呼吸ができるのは人間だけだそうです。構造のせいで、口から黴菌が入りやすくなっているため、人間の扁桃腺は他の生き物と比べ非常に発達しているそうで、ワルダイエル扁桃輪と呼ばれる大きな口・鼻の奥にあるリンパ組織の輪状構造があり、免異物の侵入を防ぐ重要な役割しています。

 

扁桃炎を発症しやすいと、扁桃腺を摘出してしまうこともありますが、扁桃炎を引き起こす大きな原因は口呼吸や冷たいものの飲食により、免疫力を下げてしまうということが大きな原因で、それだけ黴菌を吸い込んでいたから扁桃炎になるのだと思われ、扁桃腺の摘出は、体内に黴菌が侵入を防ぐ防御装置を取り除いてしまうようなもので、咽頭部痛の症状がなくなる代わりに、より内部の内臓器官の病気のリスクを向上させてしまうようです。

 

呼吸の仕方(鼻呼吸)だけでもこれだけ重要ですが、呼吸と心にも非常に密接な関係があります。みなさんの心の在処はどこだと思いますか?考えるのが頭だから、脳にあると思う人もいるでしょう。感覚的に胸の内にあると思う人もいるでしょう。英語のHeartは心臓と心の両方の意味があるように、西洋でも心は胸の内にあるという感覚はあるようです。

 

心の在処についての本をいろいろ読んでいると、海外の臓器移植の経験談として、心肺の臓器移植を行った場合で、臓器移植を受けた方の性格が、ドナーの性格のように変わってしまったという実話を知りました。他の臓器移植でも、ドナーの性格や記憶が乗り移ってしまったように人が変わってしまったケースは多くあるようです。臓器とともに心も移ってしまうと知ると、臓器移植についても改めて考えさせられます。

 

心とは何でしょうか?心の元をたどれば、本能や欲求だと思います。好きか嫌いかは最も単純な心の現れだと思います。三大欲求と呼ばれる、食欲・睡眠欲・性欲は本能的に人が生きるために必要なものを求める心の働きですが、人に限らず、それらの欲求は全ての生き物に備わっています。性格が変わるということは、好みが変わるということで、生理的にその体が受け付けるものが変わるということなのでしょう。食べ物、生殖、疲労、いずれも体内の変化を感じ取り、それを求めて現れるのが心なのだと思います。人は高い知能と思考能力のために、心の受け取り方や表現方法が複雑になっているだけなのでしょう。

 

思考と心は違います。人は思考能力が非常に高く、いろいろ考えを巡らせることができ、脳が非常に発達しているので、感覚的に心も脳にあると感じる人もいるのでしょうが、趣味や嗜好など、そのひとのやりたいこと、好みは心から現れるもので、体内から湧き上がってくるものです。

 

日本語で内臓を使った感情表現がたくさんあります。例えば「腹が立つ」「腹をくくる」「肝が据わる」「胸がいっぱい」「胃が痛い」などですが、感情の変化は体内から湧いてくるものだということを表しているようです。

 

肺は内臓器官のひとつですが、呼吸を司り、心臓に隣接している臓器で、生命維持のために最も大切な臓器のひとつですが、心にも非常に影響を与える臓器です。極度の緊張など極限状態で深くゆっくり呼吸することは非常に難しいことを、どなたでも経験されたことがあるのではないかと思いますが、緊張状態では浅く早い呼吸になります。逆にリラックスしていれば、深くゆっくりした呼吸になります。心を落ち着かせるために、深呼吸などでゆっくり深く呼吸することは効果的ですが、呼吸のリズムは心と密接な関係があります。「深いため息(落胆)」「胸が詰まる(悲しみ)」などの日本語表現は肺の状態を用いたもので、東洋思想でも肺は悲しみや憂いの感情を司る臓器と考えられています。

 

生命維持の器官としても、私たちの心の在処としても、肺は非常に大切な役割を担っています。常に無意識で行っているのが呼吸ですが、豊かで健康な生活を送るために、呼吸の質は非常に大切なのではないかと改めて思います。

 

今回の内容は以上です。呼吸と心は重要なテーマのひとつだと考えているので、また加筆していきたいと思います。

 

※参考文献 「内臓が生みだす心」 著・西原克成

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これからの暑い夏の熱中症対策について

2025-05-17 21:32:54 | 健康・生活

皆さんこんにちは。先日、5月5日に立夏を迎え、暦の上では夏に入りました。今年5月は今のところまだ夏らしい天候ではなく、朝晩や雨天時は肌寒いほどですが、これから気温が上がっていくと考えられます。

 

暑い季節に心配な症状のひとつとして、熱中症が挙げられますが、例年、熱中症で病院に搬送されたり、ときに人が亡くなったりするのは初夏の季節です。

 

熱中症の原因をインターネットで検索すると、

  1. 高温・多湿な環境
  2. 脱水(体内の水分・塩分不足)
  3. 激しい運動や作業
  4. 暑さに体が慣れていない(暑熱順化が不十分)
  5. 服装や装備
  6. 体調不良や睡眠不足

 

以上の6つが主な原因であるということです。1.と2.は誰しも考え付く原因かと思いますし、熱中症の対策として、多くの人は水分補給を思いつくと思いますが、水分は大腸で吸収されるまで、飲水してから30分は体内に吸収されないため、実は即効性はあまりありません。脱水症状を避けるためには、のどが渇いたと感じる以前から、こまめに水分補給をすることが大切です。また、冷たい飲み物をがぶ飲みすると、胃腸を冷やし、胃腸の吸収機能を妨げるため、逆効果になる可能性もあります。運動中など身体が通常以上に熱を持っている状態でなければ、温かいものを飲む方が胃腸に優しく、適切に水分を吸収してくれます。運動中はさすがに温かいものは飲みにくいかもしれませんが、できれば常温程度の温度の飲み物を飲んだ方が良いでしょう。

 

前置きが長くなりましたが、今回は原因4.の暑熱馴化についてテーマに書いていきたいと思います。初夏の季節に熱中症による事故が起こりやすい原因はまさにこの暑熱馴化ができないからです。お年寄りは体力が落ちていることで、循環器系の働きが弱まっており、発汗の機能も低下しているため、うまく放熱することができません。また、小さい子供は身体が十分に成長していないことで、循環器系の未発達であり、身体が小さいことで熱がこもりやすいこともあり放熱がうまくいきません。みなさんご存じとは思いますが、高齢者と小さい子供のためには、こまめな水分補給、通気の良い服装、適切な室温調整など十分に気をつける必要があります。

 

体力がある一般的な成人であっても同様に注意は必要です。ただ、体力があるがゆえに、身体に負担の大きい暑熱対策をしている人が多いような印象です。例えば、冷たい飲みものの飲水(清涼飲料水、ビールなど)。かき氷、アイスクリームなど冷たいものを取る。20℃以下にエアコンを設定し室温を下げる。腹部や脚を露出し身体を冷やす。などが挙げられます。

 

先にも書いたように、冷たいものの飲食は胃腸を冷やし、胃腸の働きを低下させるため、体調不良を引き起こし、風邪や夏バテの原因になり得ますし、体調を崩すことで熱中症のリスクを上げることにもなりかねません。室温を低く設定することも、身体にとっては大きな負担で、暑熱馴化の妨げになります。近年の日本の夏は30℃を大きく超え、35℃以上の日も少なくありませんが、室温を例えば20℃に設定したとすると、室内と室外の気温差は10℃を大きく超えます。20℃は半袖でいたら肌寒く感じる気温なので、汗孔が閉じ、汗をかきにくい状態になります。初夏の5,6月は、本格的な夏を迎える準備のために、循環器系の働きを良くし、汗孔を開き易くしておくと良いですが、そのためには適度な運動、入浴、温かいものの飲食、十分な睡眠、適切な室温設定が大切です。

 

室温については28℃以下であれば、極力、エアコンは使わないことをお勧めします。もちろん、お年寄り、小さい子供、病気などで体力がない方がいる場合は早めにエアコンを使うべきですが、一般的な体力のある成人であれば、できるだけ季節の変化による気温上昇に合わせエアコンに頼らないほうが良いでしょう。気温が30℃以上に上昇した場合は成人にとっても危険な気温なので、エアコンを使用すべきですが、室外と室内の温度差がありすぎると室外に出たときに暑さに対応できない身体の状態になってしまいます。どんなに暑くても室内と室外の温度差は10℃以下に抑えたいところです。おススメの設定温度は25~27℃です。さすがに40℃近くまで室外気温が上昇した場合の温度差は10℃を超えてしまいますが、身体をあまり冷やすことなく生活できる室内環境になるでしょう。

 

これからの夏、温度に気をつけ、適切な温度の飲食、室内環境づくりを心掛け、上手に暑熱馴化させ、健康的に夏を過ごしましょう。

 

 

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