*** Plaisir de voyager ***

非日常的な旅で遭遇する色々な体験のお話です。Various enconters in unusual travels.

サンチャゴ巡礼2010 (第18日目) Pilgrimage to Santiago 2010 (18th day)

2011-12-01 | スペイン巡礼 Pilgrimage in Spain
1989年に来訪したローマ法王を記念して建てられたモンテ・ド・ゴソーの丘のモニュメント
Monument on hilltop of Monte do Gozo built in memory of Pope's visit in 1989


巡礼第18日目(2010年5月14日) 18th day (May 14th, 2010)
アルスーア → モンテ・ド・ゴソー 38km (天気:雨)
Arzua → Monte do Gozo 38km (Weather: Rainy)

  この日もやはり、スイス人二人の仲間と共に、雨の中を朝8時にアルスーアを出発しました。ハインツによると、モンテ・ド・ゴソーには、スペインで最大のアルベルゲあるので、今夜はそこに泊ろうと提案して来ました。モンテ・ド・ゴソーまでの距離は38kmなのでかなりきついのですが、ハインツの提案に同意しました。

  この行程は上り下りの起伏が何回かあるものの、高低差は100m以内なので、さほど厳しい道ではありませんでした。

  カージェを過ぎて約2時間ほど歩いた頃、ユーカリの林に囲まれた巡礼道を登って行きました。 
 

カージェを過ぎた山道のユーカリ林 Eucalyptus trees along mountain path from Calle

  そのすぐ先には、左側の生垣に藤の花が咲いていました。


沿道の藤の花 Wisteria blossom observed along Pilgrim Road

この日のルートには、街らしい街は殆どなく、地もとの村人などは殆ど見かけませんでした。昼過ぎ、相変わらず雨が降り続く中、我々はサンタ・イレーネに向かう緩やかな巡礼道を登ってゆきました。この道沿いにも、ユーカリ林が繁茂していました。


サンタ・イレーネに通じる森を歩く巡礼たち Pilgrims walking in the frorest toward Santa Irene

  サンタ・イレーネを過ぎると、羊の放牧場や野草が茂る草原などを眺めながら、巡礼の旅を続けました。


サンタ・イレーネ通過後に見た放牧場 Grazing land seen after passing Santa Irene


サンタ・イレーネ通過後に見た野辺の花 Wild flowers seen after passing Santa Irene

  16時15分頃、やっとモンテ・ド・ゴソー村の入口のたどり着きました。


モンテ・ド・ゴソー村の入口 Entrance to Monte do Gozo village

  モンテ・ド・ゴソーに到着したとき、これまで一緒だったスイス人の二人は、今夜はこの村には宿泊せず、最終目的地の聖地=サンチャゴ・デ・コンポステラを目指して、このまま続けて歩きたいと言い出しました。私は既に体力の限界に近かったこと、及びひょっとすると明日は天気がよくなり、モンテ・ド・ゴソーの丘からサンチャゴの町を眺望できるかも知れないと考えて、この村のアルベルゲに泊ることにしました。

  従って、明日の夕方サンチャゴ・デ・コンポステラ大聖堂の正門前で再会する約束を交わし、スイス人コンビと別れました。

  さて、モンテ・ド・ゴソーには、スペインで最大の規模を誇るアルベルゲがあると聞いていました。標識に従って、そのアルベルゲに到着すると、先ず巨大さにビックリ仰天しました。


モンテ・ド・ゴソーの道しるべ Waymarker at Monte do Gozo


モンテ・ド・ゴソーの巨大アルベルゲ群 Giant albergue complex at Monte do Gozo

  ここで困ったのは、一体どこで宿泊の申込みをすべきか分からなかったことです。丘の上から坂道を下り、出口に近い事務所で問合せて見ました、その結果、坂の一番上にある宿泊棟が巡礼者用であり、その建物の入口に受付があるとのことでした。そこで、とぼとぼと再び坂の最上部に上り、やっと受付窓口を見つけ、宿泊の受付をしてもらいました。


巡礼者用のアルベルゲ Albergue for pilgrims

  ここのアルベルゲ群は、500人分の収容能力があるそうです。ひとつの棟が多数のコンパートメントから構成されており、コンパートメントの中は2段ベッドが4組、計8人分のベッドが置かれていました。私のルーム・メイトは、スペイン人、オランダ人夫婦、その他ひとりでした。

  シャワーを浴びて着替えをした後、外に出てみました。先ず、丘の上に上って、曇り空に霞むサンチャゴの町を眺めました。その後、広大なアルベルグ群の敷地を散策しました。


モンテ・ド・ゴソーの丘から望む聖地サンチャゴ 
Distant view of Santiago de Compostella from the hilltip of Monte do Gozo


巨大アルベルゲ敷地の寸景(1)  Short-distance view at giant albergue of Monte do Gozo (1)


巨大アルベルゲ敷地の寸景(2)  Short-distance view at giant albergue of Monte do Gozo (2)

  
  ところで、ここで経験した思いがけないエピソードを御紹介します。セルフで準備した夕食を終えると、夕暮れの外気を吸ってみたいと思い、宿泊棟の裏口を出て見ました。そこには、私とは親子ほどの年齢差がある若い男女の3人組が、地べたに座っていました。なんとなく親近感を感じたので、私もその仲間に加わり、お互いに自己紹介を始めました。

  彼らは、南米から来た青年、ドイツから来た女性、もうひとりは他のヨーロッパの国から来た青年でした。異国の果てで、見知らぬ若者と会話を交わせるのも、巡礼と言う一点の共通点があるからに他なりません。

  ところが、南米の青年がハシシを吸い始め、私にも勧めて来ました。私は、“麻薬は身を滅ぼすから、辞めなさい”と諌めました。ところが、彼は現在オランダに住んでいるが、この国ではハシシは吸うのは法律上の規制はなく自由であり、更にハシシは健康に全く害はないと言う学者の研究もあるとの主張を始めました。ドイツ人の女性は、彼と恋仲の様子であり、彼女もハシシを吸い始めました。彼らはれっきとした社会人なので、特にそれ以上忠告をすることはせず、巡礼の旅に関するあれこれの話をして、1-2時間を一緒に過ごしました。

  巡礼の旅路でこんな出会いがあるとは、全く予想外でした。
 


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