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HA-SZ2000

2013年06月01日 | オーディオ製品
【Victor】








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●「HA-SZ2000」の音質チェック
軽やかでリッチな低域と明瞭感ある鮮やかな高域が融合したサウンド

「HA-SZ2000」では先述の通り、ユニットベースにブラス(真鍮)製シリンダーを装着するとともにケーブルも銀メッキOFC線に変更。磁気回路の鉄素材は焼きなますことで歪成分を抑え、より伸びの良い素直な特性を持たせている。イヤーパッドは肌触り良く蒸れにくいプロテインレザーを用いており、「HA-SZ1000」よりも柔らかく側圧も控えめでフィット性が高い。またヘッドバンドの接触面側にはメッシュ素材を採用し、さらに重量を増したものの(480g)、装着時のストレスはかなり軽減されている。外観上の違いとしてはデジタル一眼レフの上位機などに用いられる、艶消しのハンマートーン仕上げが施され、落ち着きのある面持ちとした。

「HA-SZ2000」のサウンドについても「HA-SZ1000」と同じ音源でチェック。機構面やケーブル素材の点で「HA-SZ1000」よりもワンランク上の構成となる本機では、低域の引き締まりや高域のクリアさ、解像感の高いソリッドな描写に磨きがかかっている。余韻の混濁感も解消され、まさに38cmウーファー搭載大型モニターを彷彿とさせる、軽やかでリッチな低域と明瞭感ある鮮やかな高域が融合したサウンドだ。

クラシックの『惑星』では管弦楽器の旋律が爽やかに浮き上がり、ハーモニーは伸びやかで程よい煌めき感も伴う。ローエンドはゆったりと落ち着きがあり、打楽器の量感と制動感のバランスも絶妙だ。ジャズはオスカー・ピーターソン・トリオであるが、ピアノのアタックはエッジをハードに描き、ソリッドな高域感を演出。しかしボディの響きを出す中低域には厚みがあり、伸びやかなトーンを聴かせてくれる。ウッドベースの弦のタッチはハリ艶良く際立ち、胴鳴りもブンブンと響きよい。ドラムのアタック感も芯がはっきりとして立体感も向上しているようだ。

続いてロック音源であるが、「HA-SZ1000」と同様、ディストーションギターにおけるパワーコードのミュートなど、エレキサウンドの重厚なサウンドと相性が良いようで、デイヴ・メニケッティでは輪郭の引き締まったリズム隊のアタック感がラウドなディストーションギターと一体化して迫力あるサウンドとなる。ボーカルもボディの厚みをしっかりと持たせつつ口元をハリ艶良く描写。ソロギターの旋律も熟成した粘りある音色だ。

『ラブライブ!』の音源でもシンセ系フレーズの煌びやかさが増し、ベースラインもキレ良く押し出すため音場の透明度が向上している。9人のボーカルは色鮮やかに艶良く彩られるが、音像には太さがあり、声質の滑らかさもより良く感じられるようになった。解像感も高くなっているが、サウンド全体の安定感も数段増すような印象を受けた。にこりんぱなのエレキフレーズは威勢がよく、ベースのブンブンと力強い旋律も小気味よい。ボーカルはシャキッとヌケ良く鮮やかに浮かび上がり、細やかなフレーズも分離よく見通せる。

最後にハイレゾ音源である『Pure2』を聴いたが、リズム隊だけではなく、ホーンセクションなどの高域にかけて全体的に音像の厚みを感じることができ、非常に安定感がある。ウッドベースのむっちりとしたタッチやピアノやシンバルの清々しい余韻の表現を含め、穏やかながらリッチ&ゴージャスなテイストも感じさせてくれた。ボーカルも肉付きよくウォームな艶やかさを持っており、口元の動きは非常に滑らかだ。

脚色を控えたリアルな重低音と煌びやかな中高域の融合はいわゆるモニター基調のサウンドとは一線を画す傾向にあるものの、音楽をより楽しく聴くためにはベストフィットな味付けとなっている。2ウェイながらも音のつながりが良く自然な音像感を実現できていることも「HA-SZ1000/SZ2000」の大きな特徴である。“LIVE BEAT”の名の通り、低音過多ではなくリアリティ溢れるライブサウンドを実現するためのマッシブな新提案モデルとして唯一無二の存在といえるだろう。


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