被災地支援プロジェクトチームEn

東北の中長期的な復興を目的としたボランティア任意団体です。活動のご報告をしていきます。

【学びの機会】 熊本県の中学校訪問~東北の今は熊本の未来?~

2017-06-02 23:00:13 | 日記
先日、熊本県にある中学校を訪問してきました。それは、Enが東日本大震災の被災地で学習支援を続ける中で得た知見を、昨年4月に大きな地震に見舞われた熊本の被災地に伝えて、教訓を生かしてもらうためです。

東北での経験や学びから、以下のようなことをお伝えしました。
・子どもたちは明るくしているが、心には大きな傷を負っていることが多い。そして、その傷は震災から6年経った今でも津波を思い出すなど、長く続くものである。
・それを家族や友達など、近い人には見せない傾向がある。逆に信頼できる第三者には言えることもある。それによって落ち着いて自分の課題に向き合うことができるようになる。
・PFA(心の応急処置)により、震災によって受けたショックや心の反応は一般的なもので正常だと伝えることで、子どもたちは安心する。
・復興の過程で家庭の事情が複雑になったり、大人たちが希望を失っていくと、それは子どもたちに伝染する。

また、先生のお話や、現地で出会った方との会話から、
・生徒たちに安定した環境を与えることが課題である
・復興がなかなか進まなかったり、自分たちの思いを汲み取ってもらえなかったりすると、希望を持てなくなる
ということを感じ、改めて東北の状況との共通点を認識しました。

震災から6年経った東北で今起きていることは、今後熊本でも起こりうることだと考えられます。しかし、Enがミッションとしているように「(東北での)震災を教訓にする」ことで、熊本の未来を変えることもできるはずです。それが、熊本の人にとっても、東北の人にとっても希望になっていくように、私たちにできることを積み重ねていきたいと思います。
(かおちゃん)