パース日本語キリスト教会

オーストラリア西オーストラリア州パースに有る日本語キリスト教会の活動報告を掲載いたします。

日曜礼拝 2018年7月8日

2018-07-08 19:10:48 | 日記
聖書箇所:マタイ8章28節~34節
説教題:向こう岸に渡った理由


(導入)
 イエス・キリスト8章18節で向こう岸に渡るように言われたのですが、実際に向こう岸に着
くまでには二つの出来事が有り、もう少し時間がかかりました。
 先ず、舟に乗る前に二人の人物と話しをして、彼に従う者の資質は何かを示されました。そ
れは以下のようなものであると考えられます。
 1)イエス・キリストは救い主であると知っている者でなければならない。
 2)イエス・キリストを信頼している者でなければならない。
 3)神の国のことをこの世のことよりも優先させる者でなければならない。
 次に、実際に舟の乗って出かけると、暴風による波に悩まされるということが有りました。
舟が沈みそうだと判断した弟子たちはイエス・キリストに助けを求めました。ここで、彼らは
イエス・キリストの被造物に対する権威を確認することになりました。

(解説)
 向こう岸というのは、ガリラヤ湖の北東部の地で、ヘロデ大王の息子であるピリポの所領内
に有ったと考えられます。上陸するとすぐに悪霊の影響下にある人物が墓から出てきました。
墓というのは死体を安置する洞窟のようなもので、中に居れば雨風をしのぐことができました
が、そこに寝泊まりしていたとしたら、それは異常なことでした。彼らが狂暴であったことも
悪霊の影響の一つでした。悪霊はイエス・キリストがどのようなご存在かは理解していました
し、関りになりたくないと思っていました。
 30節には、豚が飼われていたことが述べられています。ユダヤ人にとっては豚は律法的に穢
れた動物です。それで、この地方は異邦人の住む地方であったことが判ります。ヨシュアに導
かれてユダヤ人がこの地方を取った時は、その周辺はマナセ族に割り当てられましたが、この
時代にはユダヤ人の勢力下にはありませんでした。
 イエス・キリストに出会ってしまった悪霊は、追い出されることを理解していましたので、
豚の群れの中に追いやって欲しいと願いました。異常なこと、悪霊の強さを示して、その地域
の人たちに恐怖を残したい、もしくは、イエス・キリストの印象を悪いものにしたいという目
論みが有ったかもしれません。イエス・キリストがお許しになると、悪霊は豚を走らせ、崖を
下って湖に飛び込ませ、溺死させてしまいました。
 豚の世話をしていた人たちは町に行って、悪霊に着かれた人物のことから始めてことの次第
を全て人々に話しました。すると、なんと町中の人たちがイエス・キリストの所にやって来ま
した。それは、イエス・キリストに感謝したりその教えを聞くためではありませんでした。彼
らは、その地方を去ってくれるようにお願いしに来たのでした。その理由は、その地方の迷信
もしくは考え方に有りました。彼らは、奇跡的なことや超常現象を起こすような人物が現れる
と、災害や疫病などが起こると信じていたのです。更に豚が死んだら損失がもっと大きくなる
という心配をした者もいたかもしれません。

(まとめ)
 彼らの懇願を受けると、イエス・キリストは何の説明もなさらずに帰ってしまわれました。
わざわざ向こう岸に渡るということをしたのに、そこに滞在した時間は比較的短いものであっ
たと考えられます。そんな短い滞在のために何故イエス・キリストはわざわざ向こう岸に渡っ
たのでしょうか。その理由は次のように考えることができそうです。

1)イエス・キリストの悪霊に対する権威を明らかに示すため
   悪霊の影響下に有った人物が大変狂暴であったことや、たくさんの豚のを動かすことが
  できたことを考えると、この悪霊は相当な力を示したと言えます。しかし、イエス・キリ
  ストはその悪霊を従わせる権威をお持ちである救世主であることが、この出来事で明らか
  に示されました。ラビなどにもアブラハムや著名なラビの名によって悪霊を追い出すよう
  な実践が有ったことが資料には出てきますが、イエス・キリストは桁違いのお力を示され
  て、いよいよその権威を明らかに示されたことになります。  
   私たちは生活の中で悪霊の働きを経験することはあまり無いと感じる方もいらっしゃる
  かもしれません。しかし、もしこれは悪霊の働きではないかと思われることが起きた場合
  には、イエス・キリストの御名の権威によって退けるということを覚えておかれると良い
  でしょう。

2)イエス・キリストに従う者に将来起こることを示すため
   この後10章で、イエス・キリストは弟子たちに悪霊を追い出す権威を与えられます。そ
  の時にイエス・キリストの御名の権威を明らかに知っていることによって、きちんと対応
  できるようにされたと考えることができます。使徒行伝には弟子たちが悪霊を追い出す記
  録が有ります。 
   また、彼らが神の国をのべ伝える時に、町中の人たちがイエス・キリストに立ち去るよ
  うに願ったのと同様に、拒絶されることも有り得るのだということを教え、その心構えを
  持つようにされたと考えることができます。
   私たちもイエス・キリストの証人として生きようとするときに、私たちが出会うかもし
  れない事柄を心に留めておく必要が有ります。世はイエス・キリストを憎むのですから、
  証人であるクリスチャンが同様に拒絶に合うことは自然なことなのです。

3)将来の伝道に備えて異邦人の心を整えておくため
   マルコによる福音書では、悪霊から解放された人物がイエス・キリストに着いて行きた
  いと申し出たことが記録されています。しかし、イエス・キリストは、彼に自分が受けた
  恵みを家族に知らせるようにと言って返されました。しかし、彼は家族のみか、デカポリ
  ス全体にその話を広げたということです。
   イエス・キリストは公生涯の中で異邦人にも神の国の福音が伝えられることを何度か示
  しておられます。そして、使徒行伝1章8節の最後のご命令で、地の果てまで、すなわち
  異邦人にまで福音を伝えるように言われました。すると、初期は近いところの異邦人から
  福音を聞くことになったことでしょう。その時には、デカポリス地方の人々はその福音を
  受け入れる素地ができていたと考えられます。
   イエス・キリストはただ道具のようにその人物を利用したのではなく、その人物を愛し
  て解放するために向こう岸に渡られたと考える方が良いと思います。その思いの先には、
  場所と時間を超えてイエス・キリストを受け入れる今日のクリスチャンが有ったことでし
  ょう。そうすると、イエス・キリストが向こう岸に渡ったのは、極言すれば、あなたの為
  であったとも言えると思います。


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