ウィトゲンシュタイン的日々

日常生活での出来事、登山・本などについての雑感。

一切経山 ~魔女の瞳に魅せられて~

2012-08-04 10:43:21 | 登山(東北南部)

【第2日・7月29日(日)】
吾妻小舎→浄土平→酸ヶ平→一切経山山頂→鎌沼→浄土平バス停



暑くて寝苦しかったからなのか、今ひとつ熟睡できずに迎えた朝。
皆が起き始めた気配を感じて布団から出たぴすけは、taroさんが起きていたことにびっくり
カメラを手に、既に散歩を済ませたような雰囲気だ。
吾妻小舎で朝食をいただき、支度を済ませて7時に出発。
お手伝いに来る時の癖で、うっかり浄土平キャンプ場に向かう道を歩き出した。
「ん?何かが違う…
気付いたぴすけは、苦笑いをしつつクルリと向きを変えて桶沼方面に進路を変更
それを見ていた熊爺に
「いや~、そっちさ行くから、よっぽど熊が怖いんだべ~って思ったよ。」
と、冷やかされた。

浄土平湿原を横断すれば、正面に一切経山が構える登山口に至る。
この天気なら、よほどのことがない限り、魔女の瞳を眺めることは出来るだろう。
登山者カードを提出し、7時30分に登山開始。

酸ヶ平非難小屋を経由して、沢沿いの道を登りつめると
現在は通行禁止になっている直登ルートとの合流地点に辿り着く。
そこからは、緩やかな砂礫の道を歩く。
吾妻小富士のお釜が見える場所は、強い西風によって植物が縞模様に生育する
構造土植物群落が見られる場所でもある。

先頭をtaroさんの御友人、taroさん、よろもんさんに譲り
ぴすけはその後から写真を撮りつつ、のろのろと歩く。

ドーン
登り始めて約1時間15分後、一切経山山頂を経て、北斜面から魔女の瞳に御対面。
今日も美しい佇まいで、神秘の瞳を開けていらっしゃる。
風があって水面に漣が立っていたのと、気温と湿度が高いためかなんとなく白っぽく
西吾妻山への縦走路が見渡せる程度で、遠望も今ひとつながら
一切経山の北斜面から眺めるこの景色は、いつも素晴らしく、気持ちまできれいになるようだ。
taroさんにも、期待を裏切らない景色だと満足してもらえたようで、一安心。

山頂で景色を堪能した後は、酸ヶ平経由で鎌沼へ。
鎌沼の向こうには、昨日登った東吾妻山がなだらかな山容を呈している。

酸ヶ平から鎌沼にかけての木道脇は、ミヤマリンドウの可憐な花で彩られている。
鎌沼を巡る木道を歩きながら眺める、一切経山。

今年は季節が遅れているようで、鎌沼畔にはまだアズマシャクナゲが花を咲かせていた。
7月末になってもシャクナゲの花が残っていることは珍しく、感激
それでも今年はいわゆる「当たり年」ではないそうで
昨年などは、斜面がシャクナゲの花で真っ白になるほどだったそうだ。

10時5分、鎌沼に別れを告げ、浄土平へ下りる。

雲行きと湿度から、なんとなく午後はにわか雨がある予感。

10時50分、無事に下山した我々は
待望の新発売・一切経山バッヂを求めて浄土平ビジターセンターへ。
ところが…、7月中に発売とのことだったがまだ発売されておらず、がっかり
ビジターセンターの友人に愚痴を言ったら
「今月はまだ2日ありますから
と、言われてしまう 
午後は雨という情報も得て、小富士登山かぬる湯温泉まで下る案もあったがあっさり断念し
浄土平レストハウスで昼食後、12時45分発の急行スカイライン循環バスで高湯温泉へ。
14時30分発の路線バスに乗るまでの1時間あまりで、温泉に浸かって汗を流した。


皆さん無事に家に帰り、怪我をすることなく楽しい山歩きが出来て何よりだった。
taroさん、初小屋泊まりに御一緒させてもらえて、ありがとうございました。
taroさんの御友人も、初山歩きは如何でしたか?
楽しんでいただけたのでしたら、こんなに嬉しいことはありません。
よろもんさん、無理せずのんびり、また山に行きましょう



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6 コメント

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Unknown (taro)
2012-08-04 17:52:23
噂の吾妻小舎にお世話になりました。当初の話以上ですべてが素晴らしく、晩ご飯・朝ご飯は星三つ、特に味噌汁は最高です。雰囲気はとてもよく、熊爺さんに初めてお会いしましたが、ナイスガイで、惚れてしまいそうです。
二日目の一切経山、そこからの五色沼、またまた感激です。色が違うのですよね。なんというか、魔女の瞳に吸い込まれそうになります。
ということで、紅葉の時期10月に再度行くことに決めました。
返信する
山小屋で熟睡ですか? (can)
2012-08-04 23:20:39
山小屋で熟睡ですか?羨ましいですね。
早起きは文の得とか?
”魔女の瞳”ですか、普通ですね。
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来週、また行ってきます (ぴすけ)
2012-08-05 10:56:53
>taroさん
よろもんさんがおっしゃっていたとおり、吾妻小舎は「贅沢な」山小屋だと思います。
昭和9年生まれのログハウスで、間取りも2階のセンターリビングなどという洒落た小屋は、そうはお目にかかれません。
こういう趣のある小屋は、珍しいと思います。
また、よくあるのが「写真で見た時は素敵だったんだけど、行ったらたいしたことないんだよね」というがっかりパターン。
もちろん写真は「ベストショット」なわけで、我々は当たるも八卦当たらぬも八卦の天候のなかを行くわけですから、それに大いに左右されるのですが、吾妻小舎も五色沼も、期待を裏切らない景色と雰囲気だと思います。
写真と同等かそれ以上の満足度ということでは、秋の八甲田山毛無岱も素晴らしいですよ。

>canさん
いや~、それが私は珍しく熟睡できなかったのですよ
暑かったからなのかなんなのか…。
山や景観にはそれぞれ好みがありますよね。
私は広々とした、東北の山並みが好きです。
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一切経山バッジ (あさお)
2012-08-07 11:15:03
ぴすけさん
一切経山バッジは7月31日に入荷しましたから~!
http://www.bes.or.jp/joudo/blog/detail.html?id=3778
大好評販売中です。 1個 600円
よろしくお願いします♪

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つられて行きました (芝刈り爺さん)
2012-08-07 20:06:50
8月7日、突然、吾妻に呼ばれた気持ちになり、出かけました。車ですので、浄土平から一切経山。戻って東吾妻山、そこから景場平、そしてスカイラインと並行しての山道を通って吾妻小や(こやは小屋しかでないのであえてひらがなに)
なかなかいいたたずまいの小屋(や)でした。

湿原が良かったですね。人が少なくて会ったのは一切経山で4,5人。その先東吾妻で4人、うち3人は一切経山の人です。福島の山はまだ避けられているのでしょうか。
写真がきれいに撮れていて、思わず足が向いたと言うところです。西吾妻もいいですね。なんと40年ぶりの吾妻でした。
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2日と40年 (ぴすけ)
2012-08-07 22:46:49
>あさおさん
たしかに、7月は31日まであります。
29日にビジターセンターを訪れた際に、「今月はまだ2日ありますから。」とおっしゃったとおり、7月中に発売されたのですね
おしかったな~
来週、バッヂを購入するためにまたビジターセンターに伺いたいと思います。
1個予約で、お願いします

>芝刈り爺さん
40年ぶりとは驚きですが、40年前と変わった所はありましたか?
湿原や水のある風景というのは、私にとっては心落ち着く場所です。
来週、テントで風を身近に感じながら、少しのんびり出来たらいいなと思っています。
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