ウィトゲンシュタイン的日々

日常生活での出来事、登山・本などについての雑感。

熊鷹山 ~初冬の陽だまりを行く~

2011-11-25 16:53:21 | 登山(両毛・常総)

【11月23日(水)】
西沢登山口→熊鷹山山頂→西沢登山口



ひょんなことから芝刈り爺さんに山歩きに誘われ、しかもその山が熊鷹山とあって
ぴすけは棚から落ちてきたぼた餅に飛びついた
昨年初めて唐沢山に登り、山中(山中毒のこと)入門者としてデビュー
今年の春には浄土平から一切経山への雪上トレッキングを経験したぽぴさんを誘ったところ
ぽぴさんも棚から落ちてきたぼた餅に飛びついた
実は、熊鷹山はかねてから春に歩いてみたい山として、狙いを定めていたのだが
数年前に桐生市のおりひめバスの路線変更があり
熊鷹山に最も近いバス停であった石鴨バス停は廃止された。
そのうえ、バスもかなり手前のバス停までしか運行しなくなり
タクシーを使ってしか行けない山の一つになってしまったと、ずいぶんがっかりしたものだった


ぴすけとダーリンは最寄り駅7時20分発の東武伊勢崎線に乗り
東武佐野線の乗換駅である館林駅でぽぴさんと落ち合った。
天気は予報よりはるかに上天気で、風もなく暖かである
8時44分、田沼駅に降りると、芝刈り爺さんが駅舎内で待っていてくれた。
芝刈り爺さんの車に乗り込み、西沢登山口に向かう。
西沢登山口に関しては、市販されている地図やガイドブックの類では紹介されておらず
地元の山慣れした人の、静かな道筋になっている。

登山道脇にはワサビ田があるが、現在管理されているのか微妙に見える。

西沢沿いの道を歩く。
熊鷹山に続く尾根に出るまでは、スギの植林帯である。

熊鷹山に続く尾根に出ると、冬枯れの陽だまりに、まだカエデの紅葉が残っている。

快適な尾根道だが、気温の暖かさに加え、燦々と降り注ぐ陽射しに照らされて
体や額から汗がにじみ出る。

山頂近くになると、下草にササが生えているが、かなり広範囲でシカの食害に遭っており
木々の皮もめくり取られて食べられてしまっている。
おおっ、ぽぴさん、ちょっとした急斜面に思いきりストックに頼っていますな
山歩きは、歩幅を狭めにとって歩きましょう
ちょっとした急斜面もほどなく終わり、歩き出して約1時間40分で山頂に到着した。

山頂には眺望用の櫓が建っており、そこに上るとたった2メートルほどの差だというのに
ぐるりと360度の大展望が開けていた

北東を見ると、右から女峰山・大真名子山・男体山・太郎山といった、日光の山々が望める。

そのまま目を左にずらし、ちょうど北に当たる方角には山肌がむき出しになった足尾の山を手前に
その奥に白く雪をかぶった白根山が頭を覗かせている。

さらに左に目をずらし北西の方角には、皇海山から袈裟丸山に連なるギザギザの稜線が見える。

そして西の方角には、裾野を長く曳く赤城連山、左の奥には榛名連山が聳えている。
暖かく風がない天候だったため、東から南にかけては視界があまり利かなかった。

櫓の上で、ダーリンは光り輝く大志を指して、クラーク博士に変身
山頂は狭いというほどではないが、何組かが昼を食べていたため
芝刈り爺さんの案内で、丸岩岳方面へほんの少し下りた山神様の祠の前の広場で昼にした。
昼食後は、山頂までほんの少し登り返し、後は来た道を下山するのみである。

少し日が翳ってきたが、天候が悪化するほどではない。

むしろ日が翳ったことで、カエデの赤が落ち着いて見える。

ザクザクと音を立てて落ち葉の中を歩くのは格別な雰囲気だが
落ち葉に隠れた木の根や石が見えずに、思わずつまづきそうになったりする。
落ち葉の下の土も意外と湿っていて、滑りやすい場所もある。
実際、ぽぴさんは尻餅をついていたな(あれ?また?)。
ぴすけも、危うく倒れそうになるのを堪えながら歩く。

熊鷹山から続く尾根から外れる手前の紅葉が素晴らしく、谷あいを染める景色は格別だ。
そんななか、ダーリンはわざわざ歩くのをやめて間隔を取ってから
来月のトレイルランニングの大会に向けた予行練習か、走って下りている

尾根から外れ、スギの植林帯に入るが、道を知っていないと迷いそうだ。

西沢の流れの音が聞こえてくれば、登山口はすぐだ。
休憩を含めて約4時間、初冬の陽だまりを行くのんびりと気分の良いものだった。


芝刈り爺さん、お誘いいただきありがとうございます
静かな道を選んで下さったのですね
ぽぴさん、山中入門編からちょっぴりレベルアップしたお気持ちは如何ですか
来年はお互いに体力を維持して、尾瀬に行きましょう
(芝刈り爺さんの首ひねりで、燧ケ岳はあきらめるからさ~



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2 コメント

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気持ちよかった、そして痛かった (ぽぴ)
2011-12-03 14:11:30
この度は、棚ぼた山歩きに引率くださりありがとうございました!私以外の方には何でもないお散歩であったと思いますが、運動不足かつmetaboな私には大変良い運動になりました。
「ちょっとした急斜面に思いきりストックに頼っていますな」的コメントをいただきましたが、私にとっては全く「ちょっとした」ではありませんでしたよー!特に、下り、見下ろすとなんと急に見えること!

それにしても、空気が気持ちよく、上からみる景色の良いこと、涼しい中を軽装であるく気持ちよさ、これはほんとに、来てよかった。

写真の掲載ありがとうございます。必死でしたので撮影するどころではありませんでしたので。林の中の後姿の写真、勝手ながらトリミングし、近日始めたFacebookのプロフィールに使わせていただきました。

帰宅翌日と翌々日はひどい筋肉痛でした。今後のため、10キロほど体重を減らそうと真面目に思いました。米袋ひとつ減らしたら、だいぶ負荷も変わると思いますね・・。
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10kg軽くなったら (ぴすけ)
2011-12-03 18:35:42
標高差1000mも行ける
ただ、軽くするのは良いことですが、筋肉を減らしてはいけません。そこが難しいところ。筋肉を増やすと、一時的に体重が増えちゃったりするのです
私も、少し体を絞ろうと、大枚叩いてMBTという靴を買い、それを履いてハードウォーキング(速歩と軽いランニングと普通の歩きを1分おきに行う)か、12kgの水をザックに入れて、近所の高架橋を往復しています。
天候と体調をみながら、週に3、4日はどちらかをしていますが、それをすると、腸の調子が良いので嬉しい

いや~、今後の山歩きが楽しみになってきたよ。
これからは、筋肉痛はアミノ酸系スポーツドリンクで解消
スポーツドリンクの補給は、ハイドレーションで解決
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