ぼくぽてちん忘備録

a chainless soul
ずーっと夏休み

やし!やしやし!は永遠に。(おれらが辿り着いた特異点)

2012-09-18 03:01:54 | 日記
あぁ。この2週間は疲れた。
母はもっと疲れた。本当に母は強かった。
おれはたった感情の抑揚だけで疲れさせられた。
母はとてつもなく静かな爆弾を抱える恐怖と、
慣れない、慣れたくもない、連続する義務の負荷と、
あほみたいに感情を露出する息子に対する気遣いですでに限界だったと思う。

フィーフィー三番勝負を終え、手術に臨むことに意志が固まり、
おれは溜まった仕事を一所懸命こなした。
期待を預けてくれている仕事関係者にも、ご心配板方々にも陳謝とお礼を申し上げます。

たった数日を振り返れば、孝行のチャンスをものにできるどころか母の強さが刺さりやっぱり辛い。
優しすぎる。


09月13日 脳の転移検査(MRI+造影剤+音!!)
 フィーフィーん家と病院の間にある橋で待ち合わせ。(この橋はとてもいい。
 春は桜満開で夏は緑。秋、冬はそれぞれ紅葉と雪の中外堀の輝きが眩しく美しい。)
 フィーフィーは疲れが見える。
 曰く、「恒常的に右手が痺れる。恒常的に編片頭痛。一度頭が割れるように痛く蹲りながら辞世の句を読んだことがある」
 ので、脳転移は避けられないと考えている。「なんでこれが最後の検査なの」と嘆いていた。
 ぶつくさ言いながら病院着。
 今日のMRI室は、なんというか、院内建物内なんだけど人里離れた寂しい廊下の淵。
 なんだかさみしいとこね。なんていいながら中に入ると待合室は満席。
 ファミレスの待ちあいみたいにどんどこ運ばれる。
 看護師がづかづかやってきて、問診票チェック。「入れ歯ははずした?」
 最近ご自慢のフィーフィーの入歯(入歯の話はまた今度)。
 もじもじながらがっぽり外す。
 荷物を預けいざ。
 ?今日は等も茶もないなあ。
 強くなったかな。

 30分後
 出てきて「行きましょう」とふぃーふぃー
 退室し廊下の椅子で、「ちょっと座りましょう」ふぃーふぃー
 「あんなものはもう2度とやりたくない。ヘッドフォンつけられても音がすごくて機会が頭の上を通るのが。。。。。。」
 今日は多分気が緩んでたんだと思う。先日の気管支鏡検査で気を張りすぎてて。。。。なんかごめんふぃーふぃー。
 あぁふぃーふぃー目一杯だよね。

番外編
 この日は、明日先生のお別れを信じて(大好きな先生だけど、お別れ=転移なし)お礼のお菓子を物色しに新宿へ。
 フィーフィーの最高峰「グラマシーニューヨーク」のお菓子を購入。おれの袖の下案も退ける。
 ついでに洋服を見るとフィーフィーは生き生きする。
 何故かおれのコーディネートを始め、結局コートとカーディガンを購入(外気温33度)
 青汁もどきのジュースを飲んで解散。 

09月14日 総括(ふぃーふぃーの好きな先生とお別れの日)
 ふぃーふぃーのお家から歩いて病院へ。
 日陰を選びながらゆっくり歩いて病院へ。
 今日は特別なことは無く普通に問診待ち。
 なんとなくやり切った感のあるふぃーふぃー。
 ほんとによく頑張った。
 もう、ぜんぶなくなって。。。おれもちっちゃいころからやりなおしたいし。
 たのむ。
 
 呼ばれた。
 先生「長い検査お疲れ様でした。」
 総括開始
 先生「肺がんの疑いということでしたが、肺がん。という結果となります。」
   「大きさは2.8cm。高分化型の腺癌ですね。癌というのは多きく分けて小細胞がん非小細胞がん
    というのがあります。非小細胞がんの中で3種類。腺癌は癌患者の80%です。」
   「高分化というのは未分化・小分化・中分化と高分化。高分化はおとなしい癌と言えるでしょう」
 なるほど。予習してきた甲斐あって分かってきた。
 ?ふぃーふぃー固まってる。脳が心配なんだよね。背中が固い。
 先生「脳もね。脳にも転移がないね。」
 ふぃ・おれ「!!!!!!??????」
 先生「ラッキーだなぁ(ぼそっ)」
 ふぃ・おれ「やっ!」もう無理だこれ。
 手術への手順を聞き、のち、おれは退室。ふぃーふぃー一所懸命お菓子を渡す。先生と懸命にお別れ。
 
 世界中、史上、人間はこんなことを繰り返してんのか。
 だれか教えてくれたか。
 母ちゃん子だった母は教えてくれたか。おれがあほだから気づかなかったのか。
 こんなつれーことはもういらないよ。
 フィーフィーお疲れ様。ここまでも奇跡だよ。
 でももういっちょ。ぜってーおれらで勝とう。
 フィーフィーのこの10日間は、子子孫孫おれが残す。とっても素敵で崇高な母だ。あんたのお蔭でおれがある。
 孝行のつもりがまた、お世話になっちゃったよ。ありがとう。

番外編 
 東京大神宮にお参りに。
 こんな状況で多分お互い神さまに感謝しかしなかったと思う
 氏神様にもお参りに。
 こんな状況でもお互いに神さまに感謝しかしなかったと思う
 氏神様へ続く階段は長く母は一段一段数えていた。
 神さまへの報告が終わり帰路へ足先が向かいう頃には、疲れた、と言葉に出ていた。
 母には珍しい。相当なことだと思う。
 別れ際、多分、お互いに私と母は感謝しかしていないと思う
 
 お母様。
 夜深い今。おれはもうひとつ。感謝だけではなく。今までの悪行の謝罪でもなく。
 これからの歩みを約束します。
 書道もその一つ。大それたことは出来なくとも、ゆっくり豊かになりましょう。
 はき違えていた息子の豊をゆっくり正してください。
 
 長く、永くお願いします。

 6時間後、また病院でお逢いしましょう!!

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