指のリハビリテーション~こんなことやってます

指のリハビリってどうするの?作業療法ってなに?ただ動かすだけじゃない!他とは違う、一作業療法士の理論展開!

手袋ならぬ指袋を作りました

2011-10-29 18:03:02 | 大先生の作った装具写真集

私たちはよくプラスチック素材でスプリントを作成しますが、時には違うものを用いることもあります。

額縁職人さんです。左人差し指の指先を電ノコで切断して再接着しましたが、第一関節から先の骨は5mm程度?しか残っていません。
腫れがやや残っており爪もまだ生えていないため、指で机などを押さえると肉が少し残った骨と机に圧迫されて痛みが出ました。

額縁職人なので、どうしてもやすりがけをしないといけません。
試しに木材をノコギリで切ってもらい(切ることは大丈夫でした)、サンドペーパーでやすりがけをしてもらったところ、
痛くて無理とのとこでした。
装具の素材で指先保護のスプリントを作成しても良かったのですが、プラスチックでは滑るしやすりがかけづらいと思われるのでやめました。
それで、革で指先を覆ったらどうだろうかと考えたわけです。

こんな指です。
     
  まだ赤くやや腫れて、落ち着いていない状態です。           爪のあたりからは骨がありません。
                              レントゲン写真

で、できたのがコレ。
     
  手作りすぎるやろ!全然美しくない…。                   糸の玉留めが外に出ています…。

私は大先生と違って非常に不器用で、基礎作業学の授業で紙粘土のバラを作ったときも途中嫌になって2、3回机に投げてました。
でも一応出来たので良かったです!
肝心の使い勝手は、「あ、これなら痛くない」 です。
痛くないので、指先でつまむ力が0.4kgから2.7kgにアップしました!まだ弱いけど。(反対の人差し指は6.7kg)
時間の作業に指が耐えられるかはまだ分かりませんが、とりあえずこれでやってみてもらおうと思います。

指先のケガの場合、細かい神経が非常に多く集まっているため感覚が過敏になることがあり、物に触ると痛かったり気持ち悪かったりすることがあります。
そうした指にもこの革の指袋が使えます。
市販の革手袋が指に合えば、それを使うのが手軽で良いと思います。


最新の画像もっと見る

8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ケイ)
2011-11-04 18:42:58
「指 切断」で検索していてたどり着きました。とても興味深く拝見しています。先週、父が仕事中に左手中指の第二間接から上、人差し指第二間接から上をベルトに挟まれ、切断してしまいました。骨が飛び出てしまっているので、それを人工皮膚?で覆う手術をし、今入院中です。

今回質問したいのは、精神的なストレスの部分です。父は63歳ですが、「働き盛りの40代ならつらいけどさ」といいますが、指を失った場合の精神的なショックはどんなものが考えられますか。
普段弱音をはかないし、痛くても痛いといわない父なので、できるだけ支えたいと思っています。
ケイさんへ (ぴぴ)
2011-11-04 22:04:36
はじめまして。お父さんがケガをされてしまったのですね。
63歳とはいえまだまだ働いていくお気持ちと思います。
精神面に関しては人それぞれ境遇諸々違いますので一概には言えませんが、失われたものの喪失感や、指が動くようになるのか、今後の生活や仕事で手が使えるか、まだ働けるのか、今まで通りの仕事ができるのか、などいろいろなことをお考えになるかと思います。
もしかしたら急にケガをして働けなくなってしまったことで収入が減るために、住宅ローンなど困ることもあるかもしれません。今も大黒柱としたら、家族の生活も考えるでしょう。

とは言うものの、私も実際どのことでどの程度ケガをした方が精神的なショックを受けているのか分かるようで分からないです…。
そりゃ今まであったものがなくなるんですから、相当なショックでしょうね。
手の使い方も変わるし、今後の人生を考えると思います。
お父さんの子供として優しく接することだけでも支えになっているように感じます。

このコメントをお読みになったみなさん、もし差支えなければケイさんにアドバイスいただけると幸いです。
Unknown (ぷう)
2011-11-05 23:29:51
ぴぴさん

こんばんわ。
いつもながらお心のこもったお仕事されているのですね。
皮の手袋はこれから暖かそうです。。ほっこり
職人さんも痛みが減って、お仕事が進んですごく嬉しいと思います。
仕事をすると指はどんどん動いてくれます。

ケイさん
お見舞い申し上げます。
私は切断ではありませんでしたので、よくよくお気持ちをお察しすることができないかもしれませんが、自分の当時を思い出すと、労災というので、怪我はもちろん仕事でミスしたという動揺も大きかったです。
労災は検証とか職場で対策とかなにかと余波があって、『みんなにも迷惑かけてしまった』とか思ってプレッシャーがかかったりします。
今後今までできた作業ができなくなってしまったら、と不安で一杯でした。
でも怪我をしても全てをなくすわけではないのです。必ずなにか方法を見つけられると思います。左手が利き手でなければ、日常生活の復帰も早いでしょう。

家族が怪我前と変わらずいつもどおりで励ましてくれるだけでどれほど心強いかわかりません。
指は時間がかかる怪我だと思います。
ケイさんも気持ちを長く諦めず応援してあげてください。今のお気持ちだけでも十分にお父様の力になっていると思います。
きっとご家族のためにもご自身のためにも乗り越えて行かれると思います。

若輩者がごめんなさい。
お父様の指が良くなりますように。

入院中は着替えや入浴や食事、頭が洗えなかったり不便も多いと思いますので、できるだけ顔を出して聞いてあげてください。
お大事にされてください。
アドバイスではなく応援でした。
ぷうさん! (ぴぴ)
2011-11-06 20:55:55
お久しぶりです!時々見てくださってるんですか?
そして指仲間としての暖かい応援…。
感動しきりですー!(ToT)

私などよりもよほど気持ちの添ったコメントでした。
患者さんたちは不安や悩みを口にすることもあるけれど、セラピストには深いところまで心の内をさらしませんから。。
だからこそ、ケガをした人同士の交流がとても重要だと私は思っています。
なった人でないと分からないことってたくさんあると思うんです。

家族の存在の大切さも。
ご家族もどう接したらよいのか悩むことが多いと思います。
ぷうさんの応援で私も普段とは違った目線から考えることができました。
心からありがとうございます!
またいつでも遊びに来てくださいね(^-^)
いえいえ (ぷう)
2011-11-06 22:21:03
ぴぴさん。
応援したい気持ちで一杯で、それだけです。
少しでもその人にとって指の状態にとっていい方向に行くことがあったらそうなってほしいと、リハビリ室でいろんな方と励ましあううちに思いました。つい思い出しちゃったんです。
ここはその時のリハビリ室PC版みたいで。。
OPのぴぴさんのどんなコメントでも掬い上げてくださる前向きで、暖かなこの場があればこそです。
私はほんとにこの場で救われたのです。

何ででしょう。時々覗いちゃうのです。
こちらこそ、有難うございました。
寒くなるのでぴぴさん、お体くれぐれもご自愛くださいね!
私もそろそろ指が冷たくなってきましたのでよしよししないと。。。
いつも応援しています。しつこくってごめんなさい。有難うございます。
ぷうさんへ (ぴぴ)
2011-11-06 23:42:02
ことらこそ、ありがとうございます。
時々ぷうさんが来てくださるので嬉しくなります(^-^)

こちらのリハビリ室も、ぷうさんが通われた病院同様指仲間同士励ましあう風景が多々あり、場の大切さがよく分かります。
指ブログのコメント欄も予想外に指で困っている方からの質問が多く、想定外でびっくりしていたのですが、その質問のおかげで指仲間が周りにいない方の支えにもなるかもしれませんね。

暖かい寒いで体調を崩しやすい季節です。
私はちょっとの風邪が長引いてしまい、葛根湯を飲んでもう寝ようと思います。
ぷうさんもどうぞご自愛くださいね。
外出時は暖かい手袋をつけて…。
これからもよろしくお願いします☆
Unknown (ケイ)
2011-11-07 16:48:46
>ひびさん ぷうさん

温かいコメント、どうもありがとうございます。
父は本日無事退院したと連絡を受けました。今は人工皮膚?のようなものをつけている状態のようです。
怪我から一週間しかたっていないので、もう退院?と不安にもなりましたが、引き続き様子を見ながら通院、手術をするようです。

家族に迷惑をかけたくないのか、お風呂も入らず、親戚にも連絡するなの一点張りで困っていました。
兄がお見舞いに来てくれたので、兄からしっかり言ってもらうとやっとシャワーを浴びてくれました。
リハビリも始まるようですし、担当してくれるスタッフの方に「くさい」と思われたら恥ずかしいですからね笑。


家族の支えには自信があります!団結力が強い家族ですから。父の痛みをわかってあげることはできませんが、しっかり支えていこうと思います。母も労災や書類の手続きでてんてこ舞いになっています。離れていますが、そんな母もフォローしたいと思います。

お2人の温かいコメントとってもうれしいです。
こういった内容のものは友人にも相談できず、ネットで検索することが全てでした。
またご相談するかと思いますが、よろしくお願いします。
これからもブログ楽しみにしています。
ケイさんへ (ぴぴ)
2011-11-08 19:57:48
団結力、いいですね(^-^)
本当に困ったとき、家族が支えになってくれると心底心強いです。
離れていると余計心配になりますよね。
そこは団結力で家族同士補えるといいですね。
なにかありましたら、また訪問してくださいね。

コメントを投稿