『みちしるべ』 by 阪神間道路問題ネットワーク

1999年9月創刊。≪阪神道路問題ネット≫交流誌のブログ版。『目次』のカテゴリーからの検索が便利。お知らせなども掲載。

『みちしるべ』18号台風水害被災地でのボラ活動に参加して**<2013.11. Vol.81>

2013年12月03日 | 山川泰宏

18号台風水害被災地でのボラ活動に参加して

山川 泰宏(甲陽園在住)

 2013年9月中旬に日本列島を襲った、18号台風は予想もしない地域の河川を氾濫させて大きな被害を残し列島を駆け抜けて去りました。

 京都市の有名観光地の渡月橋付近の豪雨災害の爪痕や土産物屋等の床上浸水被害など、近年にない自然災害の猛威は想定外と云えるのでしょうか、これも異常気象が引き起した現象なのでしょう。

 京都府福知山市内の河川氾濫の豪雨災害の爪痕等々大きな被害は被災地に横たわる流木のなせる人的災害にも思えるような気がします。里山の荒廃は保水力の低下と樹木の伐採したままの荒れ果てた山林の姿が見えてきたのかもしれない。

 多くのボランテアの人々が被災地にいち早く駆けつけ、高齢化した社会の中で、家屋の整理や清掃など取り残されようとした、被災された人々の為に奉仕しました。その各地域から、馳せ参じるボランテア活動の人々のニュースや、被災地の人々が安心感と安堵した笑顔で語る言葉。そして、災害から頑張ろうとした人々の勇気と希望の中で感じるのは、人々の共助の姿、喜びであると感じました。

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 さて、その中の一市民として神戸市社会福祉協議会の水害被災地支援ボラバスの一員として参加する機会を得て多少、書き込んでみました。

実施日:2013(平成25)年9月29日(日) 集合8:00出発8:30~帰着20:00
支援地:滋賀県高島市社会福祉協議会との連携で鴨川流域の
      堤防決壊水害被災地の泥出し作業等々
参加者:公募者を含め<総勢34名>
           ボランテア公募者    22名
           コープこうべ      4名
           神戸市役所      4名
           神戸市社協スタッフ  4名

 総計34名はチャータした観光バスで現地に向かいました。集合場所で、今年の8月宮城県名取市閖上地区で開催の、お盆追悼行事にご一緒した疋田ご夫妻とお会いし、また、竹灯篭つくりでご一緒した、滝川中の先生とも久しぶりの対面でした。

 高島市社会福祉協議会の担当者の社員の指示により、3班に分かれて被災地の泥だし、後始末等で活動をしました。

 私を含む2班は総勢22名で地元市民の集会所と民家の住宅片付け。集会室は床上浸水の被害を受け、畳や床材ははぎとられ、床下の泥出しが数日前に、ボランテアの皆さまの支援で床下の乾燥中の状況でした。

 しかし、集会所のそばを流れる生活用水排水路(横1.2メートル×高さ1.5メートル×長さ20メートル)は泥土で埋まり、地域の住宅地から集中排水も流れない状況で、参加者全員により、泥土の排出作業をさせていただきました。溜まった泥掻き後、生活排水が勢い良く流れる状況に、ほっとした安堵感、達成感がありました。

 神戸市社会福祉協議会の他に、他の団体も参加していましたが、共に助け合う「共助」の姿に、支援を受けた被災地の人達の笑顔が、印象に残りました。

 遥々、手弁当で参加して、被災地の一人一人、社会福祉協議会の皆さん、そして、ボラバスでご一緒できた仲間同士の助け合いと、交流の絆が災害被災地の中で芽生えた交流こそ大切にしたいものです。

 さて、環境都市に住まいをする西宮住民とすれば、もう少し、自己中心の生活でなく、――自助・共助・公助――について、言葉でない経験と実践で学ぶ必要があるように感じます。

 今、西宮市民は自己の遊びや学びには熱心であるが、その学びが市民生活の中に、何ら役立てられていないのではないのでしょうか?

 高齢者から団塊世代へ、そして働き盛り世代から、子供たちへの継続のない文教都市・非核宣言都市・環境都市宣言が、言葉だけの一人歩きの情けない市政であると思えてなりません。

 一人の高齢者が唱えても、現状の打破は困難です。その解決として訴えるのは世間の中を知ることです。今の西宮市住民は、小さき封建社会から外に出て学ぶべきでないのかと感じるのは自分だけなのでしょうか?

 西宮在住の皆さまには、そのような人はいないと思いますが、もう少し、地域社会との交流に高齢者も関わってほしいと感じるのです。

 本来ならば西宮市社会福祉協議会は、何らかの形で支援作りの担い手になってほしいものと思うのは私だけの感じでしょうか?

 しかしながら、多くの人達が手を貸して被災地の人達を手助けする優しさがある限り、頼もしく思えたと信じる貴重な体験に感謝しています。後期高齢者ですが体力の続く限り参加したいと思います。

2013年9月29日

参加者の写真を転用させていただきました。

排水溝の泥出し処理

写真は<トム吉の災害支援活動ブログ>より
http://ameblo.jp/tomkichige/day-20130929.html

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『みちしるべ』第39回 道路全国連 全国交流集会 集会アピール**<2013.11. Vol.81>

2013年12月03日 | 道路全国連

第39回 道路全国連 全国交流集会 集会アピール

 第39回道路全国連交流集会は、東京国分寺市の東京経済大学で開催され、34団体149人が参加した。

 昨年の交流集会以後、2回実施された国政選挙で自民党は多数を占め、安倍政権は公共事業費の大幅増額や特定秘密保護法の制定など強権政治の暴走を始めた。

 中央自動車道の笹子トンネル事故は、「老朽化したインフラの維持管理こそ優先すべき」ということを明らかにした。自公政権はこれらの事故や、また、近い将来に到来するといわれる「南海トラフ地震」や「首都直下型地震」に備えるとして、強靭な国家建設が必要だとして公共事業予算の大盤振る舞いを始めた。

 メンテナンス元年と言いながら、2012年度補正予算と2013年度当初予算の15ヶ月予算の公共事業関係費の老朽化対策の割合は公共事業全体の6.4%しかなく、既存インフラの老朽化対策は隅に追いやられているのが実態である。

 人口減少社会の到来を考え、また、東日本大震災の被災地復興を優先させるならば新規事業を始める余裕はまったくない。このような施策の繰り返しは、次世代に膨大な負担だけを残すことに他ならない。またこうした施策は、貴重な自然を破壊し、培われてきた人と人とのつながりを断ち切ることに他ならない。

 本集会の現地見学は、圏央道で無残に破壊された高尾山の惨状を確認した。特別報告では、都市部だけでなく全国いたるところで不要不急の道路建設が住民合意のないまま進められている実態が知らされた。

 こうした事態が進行する中、運動と裁判の両面にわたって重要な前進を勝ち取っている団体があることも報告された。テーマ別分科会の議論を通して、参加者は勇気と元気と今後の活動へのヒントを得ることもできた。

 法政大学の五十嵐教授の記念講演で指摘されたように、私たちは「政策的思考」力を高め、運動のあり方にも知恵と工夫を凝らしながら国土強靭化政策に真っ向から対決していくことが求められている。

 そしてこの道こそは、3.11直後に道路全国連が発信した「不要・不急な公共事業予算を震災復興費へ」を実現する道そのものでもある。

 自公政権の暴走に不安を感じ、また異議を唱えて立ち上がっている多くの各層各分野の国民運動とも連携を強めながら、私たちは「国土強靭化」に対峙する新たなたたかいに全力を挙げていくことをここに決意する。

2013年11月10日

第39回道路住民運動全国連絡会
『全国交流集会In東京』参加者一同

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2013年12月例会(忘年会)のご案内

2013年12月03日 | 月例会案内

阪神間道路問題ネットワーク
12月例会(忘年会)のご案内

2013年12月28日(土) 11:00~15:00
西宮市立勤労会館 第4会議室(3F)
西宮市松原町2-37 TEL(0798)34-1662 無料駐車場有り。

会費;1000円(午後1時以降は無料) 原則、持寄りです。
巻寿司と簡単なお摘み、それに乾杯のビールは用意します。

施設概要は
http://www.nishi.or.jp/contents/00002427000300028.html
施設地図は
http://kaijo.net/hall?nid=27656


今年も残すところ一ヶ月。何かと気忙しくなりました。お体に気をつけられ、よいお年を……。その前に、12月例会&忘年会のお知らせです▼11月例会は、川西自然教室のTさんと私だけでしたので、日程を決めずに常連の方々と日程調整しました。一般的には押詰った時期ですが、最大公約数で▼いつもと時間帯が違いますので、お間違いなく。会場は午後5時まで借りていますので、ゆっくりして頂いても結構です。会費だけの手ぶらもOKですが、さびしい方は持寄り歓迎です。人数が分れば有難いので、参加の方のメール頂ければ幸いです。尚、くれぐれも飲酒運転は無です▼戦後、冷戦を経て米国の軍事支配も、その財政破綻で崩壊の序章。間隙をついて、選挙の無い国、中国の台頭。日本が米国の軍事補完をするのか?別の道を選択するのか?▼『みちしるべ』11月号は、ようやく印刷の一歩手前。次なる正月号の寄稿をよろしくお願いします。

※ ブログを見てのご参加は、御人数をコメントで頂ければ幸いです。

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