『みちしるべ』 by 阪神間道路問題ネットワーク

1999年9月創刊。≪阪神道路問題ネット≫交流誌のブログ版。『目次』のカテゴリーからの検索が便利。お知らせなども掲載。

『みちしるべ』横断車道(71)**<2013.9. Vol.80>

2013年09月22日 | 横断車道

長崎大学が世界の核弾頭数を推計し、ポスターを作った。その数17,300発。実に94%をロシアとアメリカが保有する。存在する核弾頭のコンマ何パーセントが、地球上で炸裂した場合、人類及び殆どの生物は、生存可能な環境を失う▼再度、大統領に就任したプーチンは、核爆弾を搭載した戦略爆撃機の24時間365日のパトロール(飛行)を再開した。アメリカの攻撃型原潜は、百数十本のトマホーク(巡航ミサイル)を積載し、一旦、潜航すると2ヵ月間浮上しない。核弾頭装備のミサイルが何本かは不明だが、4000kmを飛んで標的を1mと外さない▼オバマ大統領はロシアに対して、核弾頭の総数を両国で5000までに削減することを提案したが、通常兵器で圧倒的に劣るロシアは同意しなかった▼米ロ両国の核攻撃指令は、大統領に権限が与えられているという。その大統領及び、準ずる指揮官が攻撃され、尚且つ、核攻撃を受けた時には、自動的に核反撃することになる。SFにおいて、核戦争で人類滅亡ストーリーが描かれる、その原因はヒューマン・エラーか、コンピュータの誤作動である。つまり、核戦争の原因は必ずミスなのである。核戦争に勝者はあり得ないから、核の発射は人類の滅亡を意味する。核の抑止力だとか、核の傘というが、実際には存在しない論理である▼そのような中で、日本も核武装などという、とんでもない輩がいる。長崎原爆はプルトニュームが用いられたが、原発の稼働によって、日本は長崎原爆の4000個分のプルトニュームを保有している。イプシロン打ち上げ成功は、喜ばしいのである。が、核弾頭を搭載すれば、地球上どこでも攻撃できるミサイルでもある▼ロケットの揚力(打上可能な重量能力)は、液体燃料の方が大きい。北朝鮮の弾道ミサイルは液体燃料である。しかし、液体燃料は腐食力(毒性)が強く、燃料は発射直前に挿入される。したがって、発射は容易に予測される。イプシロンのように固体燃料であれば、いつでもスタンバイしておける。それでも1.5トンの弾頭を打ち込む能力がある。そして、弾頭の照準能力は米ロしか持っていないといわれるが、日本は衛星の回収実績から、その能力を持つ第三の国と目されている▼人類は自ら滅亡できる力をもった。その滅亡を回避できる能力を発揮できるのであろうか?軍事産業は軍拡競争の中で巨大化してしまった。その縮小ができるかどうかは、アメリカが財政破綻の自滅国家になるか否かだ。オバマ大統領の力量が試されている。当面、シリアへの戦争は回避したかに見えるが……。軍事政財界の圧力をはね返すことができるか、暗殺という過去の汚点の復活か?▼日本は、その後追いをするのか、国民の英知が勝るのか?安倍政権による「集団的自衛権は現憲法下で可能」とか、石破幹事長の「徴兵拒否は死刑」など、他所事ではない (コラムX)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする