Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

シューベルト演奏に不可欠な要点(No.2350)

2013-10-23 23:28:27 | 作曲家・シューベルト(1797-1828

シューベルト演奏に不可欠な要点 = 1.『強引さが皆無』 2.『技巧の難易度が原因で、テンポやデュナーミクの巾を縮めない』


  この2点だ! これまでの 佐伯周子 のソロ演奏でも実現していたのだが、私高本が猫頭なので、「簡明に判り易い表現」で書ききれなかっただけである(涙

小森谷巧 と 佐伯周子 は、演奏する楽器は違うが「目指す音楽作り」が同じ方向。『シューベルトの作曲した通りに再現したい!』


  テンポ で説明しよう。今回の演奏会では、2回「Presto」と言うシューベルトでは珍しいほど速いテンポが指示されている。ヴァイオリンソナタ第4番の第2楽章と、「わが挨拶を送らん幻想曲」の第4楽章の大コーダである。技巧的には極めて難しい箇所。「聴かせどころ」である。ここは難しい箇所だが、「パガニーニのヴァイオリン協奏曲やカプリース」のようには華々しく『技巧のひけらかし』が外面からは見えない。大半のヴァイオリニストとピアニストは「自分の持っている安全運転の範囲内」で演奏する箇所。録音でもナマ演奏でも同じ。だが、小森谷巧 も 佐伯周子 も「シューベルトの意図通り」を狙い撃つ。
  デュナーミク で説明しよう。「ffzp(フォルティシモツァートピアノ)」と言う他の作曲家があまり用いない強弱記号が何回か出現する。「ffz」はシューベルトの場合、fff よりは弱く ff よりは強い。「fp(フォルテピアノ)を3倍か4倍か拡大した指示」である。これは極めて難しい技巧を(ヴァイオリンでもピアノでも)必要とするのだが、「2オクターブの跳躍」などと比べると、「超絶技巧効果感」は薄い。拠って、大半のヴァイオリニストと大半のピアニストは「デクレシェンド」で処理している。これならば、難易度は低いからだ。


当日券あります。学生券もあります。


  学生券の方は、学生証を持参下さいませ。
  
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