Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

続:スダーン指揮東響川崎定期「モーツァルト:宗教曲(レクイエム&戴冠ミサ)2013.04.21批評(No.2262)

2013-04-22 23:56:27 | 批評

モーツァルト も オーケストラ(= 東響) も 合唱(東響コーラス) も ホール(= 川崎ミューザ) も、「構造」も「細部」も知り尽くした スダーン!


  戴冠ミサ が開始された途端、「モーツァルトのキビキビした音楽」がピンと張り詰めた空気と共に伝わって来た公演。「モーツァルトのオーケストラ付き合唱曲」と言えば

  1. レクイエム K.626


  2. アヴェ・ヴェルム・コルプス


  3. ハ短調ミサ K.427


  4. 戴冠ミサ



の4曲(だけ)が有名。この内、ハ短調ミサを除く3曲を素晴らしい名演で聴かせてもらった演奏会となった。アヴェ・ヴェルム・コルプス はアンコールだった!!!

「スダーンのモーツァルト」は、『余計な装飾が無い』&『リズムの躍動が目の前で曲が産まれたかのようにイキイキ』


である。ティンパニ と トランペット ばかりが、取り上げられることが多いが、

「スダーン の モーツァルト」は、弦楽器と合唱のノンビブラートが根本


である。これは「書く」のは簡単だが、「微妙な音程の差」が露骨に現れてしまうので、オケや合唱団を信じないと出来ないワザ。スダーン は、9年の年月を掛けて、「全面的に信頼できる」関係を築き上げてくれたのだ!

ノリントンが「ピュア・トーン」とN響でホザいているが、実現できているのは「スダーン + 東響」の方であり、「ノリントン + N響」は未達


は明記しておく。ちなみに

「東響コーラス はスダーンの意図通りにモーツァルトを再現」するが、「新国立劇場合唱団」と称する ヴェルディ「レクイエム」N響定期公演合唱団は、合唱指揮者を「立たせてもらえなかった」程度の出来


 これは、新国立劇場合唱団側の問題、とは思えない。N響側の問題だと私高本は確信している。


 「スダーンの意図」を実現する 東京交響楽団 + 東響コーラス は、素晴らしかった。弦は 10+10+8+6+4。戴冠ミサ は、勿論 ヴィオラ無しだった。

「4/21 の東響コーラス」 > 「4/19 の新国立劇場合唱団」


だったことははっきりしている。原因は(根本的には)「指揮者の耳の差」だと感じる。
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