Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

読売日本交響楽団第465回定期演奏会批評(No.1505)

2007-11-28 21:23:51 | 批評
ヴァンスカ指揮ベートーヴェン交響曲全曲演奏会の第1回批評

クレッシェンドからスビトピアノへの魔術 = ヴァンスカ指揮ベートーヴェン交響曲の魔法


 これまで、シベリウス,ニールセン と私高本にとって「相性の悪い作曲家」で客演を続けて来た ヴァンスカ。 ついにベートーヴェン交響曲全曲演奏会の第1回が11月24日の定期演奏会で開かれた。
 標題に掲げた通り、聴き古されたかに感じられるベートーヴェンが、「今ここに生まれたかのように演奏される」ことに大きな喜びを感じる。ヴァンスカの指揮は「ベートーヴェンの通り」を余りにも超絶技巧で要求する。実現するとこれほどまで感動的なのか!!!
 特に第2番ニ長調のスケールの大きさについては、モーツァルトの全てとハイドンの全てだけでなく、ベートーヴェン自身の第1番も超えている。シューベルトがこのベートーヴェン第2番に心酔した気持ちが、ヴァンスカ+読響を聴いて共鳴を覚えた。



  1. シベリウス : 葬送行進曲作品59
  2. ベートーヴェン : 交響曲第1番ハ長調作品20
  3. ベートーヴェン : 交響曲第2番ニ長調作品36

と言う「いかにも人気が出ないプログラム」の読響定期演奏会。しかも2回公演にしたので座席は極めて余裕のある状態であった(爆
 「すいているサントリーホール」は響くぞ!!!

 ヴァンスカの卓越した点は

  1. どんなに離れた楽器群でも「スムースな調べ」を紡ぐ
  2. クレッシェンドの直後にインテンポでスビトピアノを続ける
  3. 伴奏音型のワルツやポルカかのように聞こえる瑞々しい躍動

の3点を挙げれば言葉としては充分か?
 明日 11月29日と 明後日 11月30日 にベートーヴェン交響曲第3番の演奏会がある。是非是非聴いてほしい。座席は余裕がありそうだ(爆
コメント
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