Piano Music Japan

シューベルトピアノ曲がメインのブログ(のはず)。ピアニスト=佐伯周子 演奏会の紹介や、数々のシューベルト他の演奏会紹介等

新国立劇場「カルメン」初日批評(No.1504)

2007-11-26 17:18:33 | 批評
本日から連続3回「演奏会批評」を掲載する。

新国立劇場に、シュターツオーパーとして恥ずかしくない「カルメン」が来た!




  1. 1999年1月19日初日 クーン演出&指揮(畑中良輔芸術監督時代)
  2. 2002年6月7日 初日 マッティーア演出,デラコート指揮(五十嵐喜芳芸術監督時代)

と2度製作したモノの演出がパッとしないため、ほとんど再演されなかったビゼー「カルメン」が新演出された。
  • 2007年11月25日初日 鵜山仁演出,デラコート指揮

で上演された。指揮は5年前と同じだが

  1. カルメン役 = モンティエル が圧倒的に素晴らしいカルメン像を描き
  2. 原台本に忠実な 鵜山演出が「音楽進行を滑らかに」しており
  3. デラコート指揮が 5年前よりも冴え亘る

見事な舞台となった。「カルメン」ファンは是非聴いてほしい。



 主要役は全員良かったが、代役の モンティエル は「世界最高水準」の「カルメン」役。是非是非聴いてほしい。鵜山演出は「深読みしない」がコンセプト。深読み好きの人には物足りないので、今後「不足感ありの批評」が新聞や音楽専門誌に続々と掲載されることだろう。
 ミカエラ = 大村博美 は、2004年6月「カルメン」公演の同役の時よりもさらに素晴らしい歌唱。演出 と 指揮 でこれほどまで歌い易くなるものなのだ!
 端役では ダンカイロ = 今尾滋 と フラスキータ = 平井香織 が声の飛躍を聴かせてくれたことがうれしい。少しづつ大きな役を得てほしい。

 「カルメン」代役を含め、キャスティング,演出,指揮 全ての面に目を行き届かせる 若杉弘芸術監督 の今後の演目が楽しみだ!!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする