ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

アルゲリッチ音楽祭最終日

2011年05月20日 | コンサート
昨晩はアルゲリッチのコンサートに行ってきました。チェンバーオーケストラ・コンサートと題されたコンサート、今年は別府市のビーコンプラザ・フィルハーモニアホールで行われました。

今年でもう13回目になる「別府アルゲリッチ音楽祭」は地元の貴重なクラシックイベントとしてすっかり定着しています。今回アルゲリッチの弾いた曲は、ショパンのコンチェルト第1番、作品11 弦楽合奏版です。「ポン」とアルゲリッチが弾いた最初の一音から、そのきらめきが違っていました。この会場のいつものスタインウェイの音とは少し違う、華やかで軽い感じの音です。「アルゲリッチ仕様」の調律にしてあるのは明らかだったけど、それにしても本当に魔術のように指が軽やかに走って行く。速いパッセージのところなんか、まるで巻き舌の早口で歌うように指が回って、聴いていて爽快感がありました。

彼女はこの曲を世界中で一体何度、何百回くらい弾いたんでしょうか。もう完全に手中に入っている様は、聴いていて心底気持ちがいいものです。昨晩の演奏では、特にP(ピアノ)やPP(ピアニッシモ)のところが本当に美しかったです。音階一つとっても、もう別世界にいるような錯覚を覚えるくらい美しくて素晴らしかったです。

昨晩のコンサートではプログラムがすべて終了した後に、サプライズが用意されていました。来月お誕生日を迎えるアルゲリッチのために、地元の高校生のブラスバンドによるバースデイソングが演奏されて、会場のみんながそれに合わせて大きな声で歌ったのです。会場全体が一つになってお祝いしたのでした。逆はときどきみかけますけど、お客様の方から演奏者に対してのサプライズなんていう演出は珍しいですね。アルゲリッチもとても驚いて、嬉しそうにしていました。心温まる素晴らしい演出だったと思います。

ああ、それにしても、一度でいいから私もあんな風に弾いてみたいものです。気持ちいいだろうな・・・と思いながら、とても満足して家路につきました。

クリックしていただけると嬉しいです。励みになります。
にほんブログ村 クラシックブログ ピアノ教室へにほんブログ村

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 熟年のバースデイ | トップ | ヴァイオリン合わせ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

コンサート」カテゴリの最新記事