ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

ロリン・マゼールとNYフィル

2006年11月07日 | コンサート
昨晩は、ロリン・マゼール指揮のNYフィルを聴きに行きました。
帰国以来のNYフィルで、しかも、私の好きな指揮者の一人マゼールが来るとあって、楽しみにしていました。ちょっとおしゃれをして張り切って聴きに行きました。

NYフィルは、弦楽器の並び方が普通と違い、左から第一ヴァイオリン、第二ヴァイオリン、チェロ、そしてヴィオラという順番です。通常はチェロとヴィオラが逆で一番右にチェロがきますよね。だからかどうかはわかりませんが、なんだか、響きがちがいます。

NYフィルの思い出話もあるけど、今日はマゼールについて。

ロリン・マゼールは、1930年にフランスで生まれ、生後まもなく、両親に連れられて、アメリカに移住しました。彼自身はアメリカ育ちということになります。5歳からヴァイオリンを、7歳から指揮を勉強し始めますが、その天才ぶりは相当なもので、8歳でNYフィルを指揮し、数々の有名オーケストラを10代前半で指揮してしまいます。イタリアで、バロックを勉強しヨーロッパのオーケストラも振るようになり、順風満帆でした。ウィーンのニューイヤーコンサートの指揮も務め、ほぼ世界の頂点のように思えたのでしたが、ごたごたに巻き込まれウィーンを追われます。その後、ベルリンフィルのカラヤンが亡くなり、その後任は彼だと思われていたにもかかわらず、アバドが後任に就きます。その事にかなりショックをうけ、ひどく落ち込み彼は一時どこでなにをやっているのやら・・・などと語られていました。
その後、苦しみを乗り越え、環境問題などを中心に国際連合問題の活動でコンサートをし、彼の活動の範囲を広め、そして、2002年から、団員の全員の懇願によってNYフィルの指揮者の契約をしています。

きちんとした拍感が刻まれるようにして音楽がすすみ、なおかつドラマティックな仕上がりがすごく好きです。でも、これまで、テレビで見たり、CDできくことはあっても生のマゼールは、初めてでした。演奏スタイルは先に述べたとおりで、よかったのですが、さらに私を驚かせたのはマゼールは全曲暗譜(アンコールも)して、棒を振っていたことでした。右手できちんとリズムを刻みながら。左手で的確にそれぞれの楽器に指示をしていく。それが、私のようなピアノ弾きで、オーケストラは素人にも、はっきりわかるような指示。しかも、昨日の曲はベルリオーズ。かなりの楽器をいろんな場面でつかっているのです。すごく、かっこよかったです。

私の好きな指揮者はズービン・メータ、ロリン・マゼールです。そのほかにも好きな指揮者はいますが、特に2人は好きです。生きているうちに、2人の指揮者を生で見れて、聴けて本当によかった。そう、思いました。
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