ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

幻想即興曲

2010年03月18日 | クラシック豆知識
今年は、ショパンイヤーという事で、コンサートのプログラムはショパン満載のものが多いですね。

私もあさってのイリスコンサートでは、ショパンを3曲弾きます。このイリスコンサートでは毎年、できるだけ、名曲シリーズ的な曲を織り交ぜてプログラムを構成しています。そこで今回は、ショパンの名曲中もっとも有名な曲の一つである、「幻想即興曲」をプログラムに入れることにしました。

この作品66は、1834年(ショパン24歳の頃)に作曲されましたが、同じ年にモシェレスという作曲家が同じような主題のものを発表したため、出版を見合わせたとも言われています。左手3音に右手4音(左手6音に右手8音の解釈がが正しいけど)を入れる魅力的な主題で、中間部は左手の分散和音に、右手のメロディーをたっぷり歌わせます。また、再現部が同じように表れ、ドラマティックな中に、繊細さあふれるショパンらしい作品です。

この作品は、ショパンが1849年、39歳で亡くなったあと、1855年に友人のフォンタナによって、整理、発見された遺作の中の一つとして出版されました。ショパンの生前には発表されることのなかったこの作品、世界中の人が愛し、繰り返し繰り返し演奏されているということを本人は知らないまま、この世を去ったのです。
そんなに長い曲ではありませんが、ショパン作品のエッセンスがすべて凝縮されているような、そんな気がする名曲です。

クリックしていただけると嬉しいです。励みになります。
にほんブログ村 クラシックブログ ピアノ教室へにほんブログ村
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ピアノのペダル | トップ | 攻めの心 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

クラシック豆知識」カテゴリの最新記事