ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

伝えるということ

2019年05月08日 | レッスンメモ
平成と令和をまたぐ大型ゴールデンウイーク、皆様いかがお過ごしでしたでしょうか? 私はPTNAステップのお仕事で千葉へ行ったあと、二日間にわたる合同弾き合い会で小倉へ直行、家に戻れば間髪入れずにびしびしレッスン。もちろん、ゆっくり気分転換する日も作ってバランスよく過ごせました。いよいよ令和の時代が本格始動です。色々なことに腰を据えてさらに前に進んでいきたいと思います。

あちこち飛び回って色んな生徒さんたちが演奏する機会に接すると、ピアノの上手いお子さんって、本当にたくさんいるなあと、しみじみ思います。自分の教室の生徒たちだけを見ていてはいけない、もっともっと広く広く世間に目を向けて、色んな演奏を聴いて刺激を受けて、それを教室の生徒たちに還元していきたいと思います。さて、そんな上手な生徒さんたちの演奏はみな似たようなものかと言えば、決してそうではありません。上手な演奏の中には、さらに魅力的で人を引きつける演奏と、上手ではあるけれどそんなに魅力的ではない演奏があります。この違いはいったいなんでしょう? それは結局、弾き手が、聴く人に対して、何かを伝えようとしているかどうか、そしてそれがうまくいっているかどうか、ということに尽きると思います。別の言葉でいえば、説得力のある演奏ができているかどうか、そこの違いだと思います。

まず第一に、自分自身、伝えたいものがないとだめですよね。今この場所で、この人たちの前で、この曲を演奏する。そこで自分は何を伝えたいのか、そのためにはどう弾くのか、自分の頭でよく考えてあらかじめ決めておかなければなりません。伝えたいものがあって、そしてそれを伝えるテクニックを磨いて、それが本当に伝わっているかどうか、チェックする感性と聴く耳の力が必要です。

音楽は言葉と同様、コミュニケーションの手段です。コミュニケーションは他人と自分の関係を作り上げていく上で、とても大きな役割を果たします。どんなに言葉巧みな人であっても、誠意が感じられなければ、相手は心を開かないでしょう。本当は誠実でとてもいい人なのに、言葉足らずでいつも誤解を招いてしまう人もいるでしょう。音楽も同じです。作曲家のメッセージをきちんと読み取って、それをどのように皆さんに伝えるか、独りよがりではなく、自分と聴き手の両方に対して誠実に向き合うことが大切です。

ピアノで、音楽の力を使って、何かを伝えてみよう! 何を? どうやって? それはあなたが決めることなのです。


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