ピアノの音色 (愛野由美子のブログです)

クラシックピアノのレッスンと演奏活動を行っています。ちょっとした息抜きにどうぞお立ち寄り下さいませ。

譜読みの力

2018年09月03日 | レッスンメモ
記録的な暑さだった今年の夏も、ようやく終わったようです。9月に入ると同時に、朝晩の風が秋の気配を運んできてくれるようになりました。秋を感じると心が改まり、なんだか色んなことに、もっと落ち着いて取り組みたいという気分になります。

夏のコンペシーズンが終わって、ふと感じることは、やっぱり読譜力って大事だなあということです。もっともっと生徒の読譜力の強化に取り組まなければいけないと思っています。小さいうちに自分で譜読みをする習慣をつけておかないと、結局後で苦労します。

お子さんが小さな頃はお母さんが横についていちいちドレミを先に言いながら練習させているケースがあります。そうすると早く弾けるようになるし、いいことのようにみえます。ところがあんまりそれを続けていると、その子が指示待ちをするようになり、音符を自分で読もうとしなくなります。つまり「そこそこ弾けるけど譜読みが苦手な子」になってしまいます。とりあえず早く弾けるようにして先にすすませたいというお母さんの熱心さの現れだと思いますが、そこをぐっと我慢して、子供が自分で楽譜を読む力、これを育てるということを意識しながら、サポートするようにしてください。
「プレインヴェンション」

だんだん曲が複雑なものになってくると、耳コピやお母さんが横でドレミを言い続けるという方法では追いつかなくなってくるのです。ピアノを弾くことが楽しくてこれまでやってきたのに、弾く手前で(譜読みの段階で)苦労して時間がかかりすぎてしまって、思うように弾けず面白くなくなるという結果に陥ります。

譜読みはコツコツと努力して数をこなして慣れていくのが一番です。複雑な曲になればなるほど、私だってスイスイ読めなくて苦労はしますが、その譜読みの大変さを乗り越える耐性みたいなものを、なるべく早い時期から培っていかなければなりません。譜読みとはそういうもの、ということを知ることが大切です。でも譜読みは苦しいことばかりではありません。新しいメロディやハーモニーに出会う楽しさもあり嬉しい驚きもあります。いずれきっと譜読み自体を楽しめるようになるはずです。

今月からは導入期の生徒たちを中心に楽典やソルフェージュを面白く楽しく工夫して、レッスンの時間中に取り入れていきます。本来のピアノのレッスン時間がその分少なくなってしまいますが、ここはやはり大切なことなので、しっかりやろうと思っています。また、夏のコンペが終わり、数か月ぶりに通常のレッスンとは別にソルフェージュクラスも再開します。私も頑張ろうと思います。

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