体育会系ピアニスト

ピアニストとかピアノの先生というと、一般的には、あまりスポーツとは縁のない、おしとやかタイプだと思われがちなようです。

もちろん本当にそうい方も多いのでしょうけれど、私は、どちらかというと「体育会系」です。子供の頃から走るのが得意で、運動会ではいつも一番。中学の時は陸上部で100メートル走の選手でした。県レベルでは結構いいところまでいったんですよ。

3年ほど前、家の中で全力疾走したことがあります。それは我が家で飼っていた猫ちゃんが、あまりにもひどいイタズラをしたからです。私が手塩にかけて、大事に大事に挿し木して、ようやく新しい葉っぱが出始めた沈丁花の鉢を、その猫ちゃんが掘り返している現場に遭遇したのです。

そのこと自体は、よくあるイタズラの一つです。猫を飼っている方ならわかっていただけると思います。その程度のことで驚いていたら、猫は飼えません。

ただ、その時、私が「だめよ！！」と声をあげたのに対して、ぱっと私の顔を見た猫ちゃんは、大慌てで逃げる・・・ではなくて、もう一度鉢に向き直って、力づくで苗木を根こそぎにしてから、最後のとどめと言わんばかりに、鉢を右手で横殴りしてひっくり返した後に、逃げて行ったのです。

ここで、私は「マジギレ」しました。叱られてるってわかってるくせに。私のことをちゃんと見たんだから私が怒ってるということをちゃんとわかってるくせに、最後の一撃で挿し木を台無しにしてから、逃げ出したんです。

この時は、久しぶりに元短距離選手の実力を発揮して、家の中を走り回って追いかけました。捕まえるまで走りました。そして、ついに追い詰めて厳しくお説教しました。

一日に何時間もピアノの練習をしていると、本当に肉体労働だなあと思います。身体が資本だなあと思います。今日もしっかりストレッチして、さ、頑張ろう！！

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