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ローマ・エトルリア博物館(ヴィラ・ジュリア国立博物館)

2014年08月11日 | 日記

バリベリーニ広場から電車を乗り継いでボルゲーゼ庭園の端っこにあるヴィラ・ジュリア国立博物館へ。ここは教皇ユリウス3世の別荘として16世紀に作られた建物で、いまはエトルリア博物館になっています。

 


建物はヴィニョーラが設計したもので、初期バロック建築です。正面は四角ですが、中に入ると半円形の巨大な回廊があり、壁はポンペイの遺跡に描かれている、古代ローマの邸宅にあったような画で飾られ、天井部はこれもローマ的な、青空に木々にとまっている鳥やら、木陰から顔を覗かせている天使やらが一面に描かれた大胆なもので、庭に出ると思ってすぐこの回廊を目にした誰もが意表を突かれて驚かされます。


庭の先には建物が延長された中庭があって、ギリシャ風の小さな舞台があります。ここでは夏の夜、いくつかの野外コンサートをやっているみたいです。聞きたかったなあ。舞台がおわりかと思ったら、壁の向こうは三層ある大きなテラスになっていて、意外な空間の出現にビックリさせられます。さらにその向こうにも壁に囲まれた中庭有り。この庭園の設計にはヴァザーリも加わっているらしい。法王がみんなを招いて、ビックリさせて喜んでいた様子を彷彿させるユニークな別荘建築になっています。


その庭園の外に建てた新しい建物とヴィラ・ジュリアの2階を利用して、イタリア全土で発掘されたエトルリア文明の美術品、工芸品を展示してあるのですが、展示品の多くはエトルリアがローマに同化される以前の紀元前6~7世紀、つまりいまから2500年以上前という恐るべき昔の、非常に高度な文明の存在をよく伝える厖大なコレクションです。壺の色や、人物像のアルカイックスマイルから、ギリシャ文明の影響をかなり強く受けていることがよくわかります。
エトルリア文明について知りたければ、ここに来れば事足りるでしょう。


世界の首都、ローマ

2014年08月10日 | 日記

世界の首都、ローマに来ました。夏のローマは、ドイツ人に占領されています。
サッコ・ディ・ローマ再現中のドイツ人の中を縫って、ミッションを敢行してきました。
まずジェズ教会へ。ファサードをチェックして、中に入ってみると、ドイツ人がぎっしり座ってイベントをやっているらしく、楽隊が演奏して賛美歌を歌っています。ドイツにイエズス会なんてあるのか? まあしかし、この華美な装飾。植民地から収奪した富でつくったものです。いかがなものか。ドイツ人から免罪符で収奪して建てたサンピエトロ寺院にもドイツ人が喜んで来てるから、まあいいのだろう。人の家の事情だし。


そこからいつも寄ってしまうベネチアのジェラート屋で買ったジェラートを食べつつカピトリーノの丘を登って、世界の中心であるフォロ・ロマーノを見て毎度感動。

 

リソルジメント博物館の脇を通って、ドイツ人の雑踏に混じりつつビットリオ・エマヌエーレ2世記念堂の前を通り、ベネチア大使館の裏を回ってトレビの泉へ。工事中で噴水の中を歩けるようになってますが、DQN観光客だらけでパス。


そのすぐ近くに、古代のヴェルジネ水道を映画館の改築中に発見されたという水道の遺跡があって、ネロの大火の後につくられたインスラ(高層住宅)の脇を流れる水道を見ることができる遺跡に行ってみました。AREA ARCHEOLOGICA “VICUS CAPRARIUS-CITTA’ DELL’ACQUA”という看板が出ています。ちょろちょろ水が流れていて、真夏にはありがたい涼しい地下空間です。


そこから歩いてバリベリーニ広場へ。ひさしぶりにトリトーネの泉を見ることができました(いつも修復中で)。
つづく~


丘の上のコモ

2014年08月08日 | 日記

地下鉄カドルナ駅から私鉄ノルド線に乗ってミラノから1時間。コモにやってきました。
湖に面した、Como Nord Lago駅の出口から他の観光客と一緒にぞろぞろと吐き出されて、まずドゥオーモに行ってみました。正面はゴシックですが、中やキューポラはバロックで、混交しています。


ドゥオーモ前の広場でビールを飲みつつちょっと仕事して、歩いてケーブルカー駅に。丘の上に登ってみたら、下が見下ろせる場所がまったくありません。ひどいケーブルカーです。生活路線で、途中の駅から乗ってくる人がいるし。
あとは船着き場に乗って、1時間でコモに戻ってくるコースを買って、優雅なコモ湖畔の邸宅をうらやましく眺めつつクルージング。でもコモはそんなに高度が高くないので夏は暑いです。冬場に滞在するのはいいんだろうけど。
この辺の駅とか船着き場、建物も、ハプスブルグ風なんですよね。
船にはいちいち名前がついていて、コモ出身の電池の発明者ボルタとか、電話の発明者マルコーニとか。


中国人が多くてうざかった。今回も、中国人のマナーのカケラもない傍若無人振りに驚かされ通しです。彼らは文化が百年遅れている、もしくは無い。とんでもないです。中国人に比べれば、個人旅行でヨーロッパにやってきている韓国人は、まだかなりましです。
とりあえずコモがどういうところかチェックして、さっさとミラノに戻りました。


ジェノヴァ、泣いてどうなるのかぁ~♪

2014年08月07日 | 日記

港町なんですけど、歴史地区に入ると、細い路地を挟んで、ものすごい高さの大建築が向かい合い、路地は谷底のように真っ暗になっています。それらの建物は、16世紀アンドレア・ドーリア総督の時代にスペインと手を結び、アメリカ大陸からの富を蓄えて以来の建築です。地下鉄に乗ってみると、警告文表示がイタリア語とスペイン語で書かれていて、この町は今でもスペインとの結びつきが強いのかと驚かされます。


それ以前は有力4家が法王派と教皇派に分かれてつぶし合いを繰り返し、ベネチアにもいいところまで相手を追い詰めて逆転大敗北を喫して没落していたので、あんまり建築も残ってないんだと思います。
ロマネスク以来のサン・ロレンツォ教会を見てやや進むと、ドゥカーレ宮につきました。初代総督シモン・ボッカネグラ以来の総督府です。


入ってみると美術館になっていて、ロバート・キャパがイタリアで撮った写真の展示とかやってるらしいんだけどそれは飛ばして、どうやら13世紀の塔に登れるらしいので、町が一望できると思って5ユーロ払ってやって来たら、またヘルメットを渡されました。そんなに階段が危険なのかなと思ったら、そうではなくて、塔が牢獄として使用されていて、そこを見ることができるということで、別に塔に登れる訳じゃなかったんです。塔の上には登れないようにしてありました。
この牢獄は20世紀初頭まで使われていて、この町出身のパガニーニや、なんとガリバルディも一時期幽閉されていたらしい。
そういうわけで見たくもない牢屋を見て、別の出口から出てくるとそこがフェッラーリ広場。オペラ座の前にガリバルディの騎馬像があって、自分が閉じ込められた牢屋を睨んでいます。

そこから歩いてガリバルディ通りへ。この左右の大建築群が、イタリアでは珍しくもなんともない世界遺産に指定されていて、ベネチア共和国が有力貴族に命じて、個人宅を外国の賓客や要人が来たときの迎賓館としてもてなしをさせていたらしい。客の地位によってクラス分けがされていたようです。


まあ、ものすごい建物群で、だいたい国内外の銀行の支店として使われてるみたいです。
パラッツォ・ビアンコというのに入ってみます。美術館になっていて、16世紀から18世紀の、オランダやイタリア国内、さらにジェノヴァの画家のコレクションですが、たいしたものではありません(イタリアの他の美術館比)。ちゃんと修復されている画ばかりなのですが、額縁のない画が多いのでちょっとビックリします。目玉は2階に上がったところにあるフィリッピーノ・リッピが描いた聖セバスチャンの殉教してるところに、なぜか聖フランチェスコとヨハネ(聖ジョヴァンニ・バティスタ)が並んでいる画です。おもしろい。聖ジョヴァンニはジェノヴァの守護聖人でもあるので、都合がよいのでしょう。


でまた旧市街の怪しげな高層ビルの谷間を通って、駅前でパスタと魚を食べて帰る。


ジェノヴァもしくはジェノア 母をたずねて三千里

2014年08月06日 | 日記

ずっと行きたかったジェノヴァへ。ミラノからインターシティで2時間弱。ボンジョールノ・ミア・マードーレ♪なんです。


駅に着いたら、歩いてまず海事博物館へ。ジェノヴァは四大海洋都市のひとつですからね。展示は今様で、14世紀くらいまでの展示はホントにあっさりしていて、コロンブスとオスマン帝国に勝ったアンドレア・ドーリアだけが持ち上げられていました。


あとはジェノヴァ共和国のガレー船の実物大復元模型と、船体構造、航海術、造船所で働く人や、ガレー船の生活がどうだったかといった復元展示になっています。


ユニークなのが、外につないである潜水艦の展示。1980年に就航した、1460トン、全長63メートルの潜水艦の内部が見られます。まあ、海上自衛隊の潜水艦からすれば、かわいいものです。切符売場で何やらサインをさせられて、ヘルメットを渡されて乗り込みます。この英語のイヤホンガイドの解説が、なかなかユーモラスで笑えます。とにかく小さい潜水艦なので、居住環境が悪く、それを笑いものにしています。2009年から展示しているらしい。


海事博物館から出て、海岸沿いは92年の万博の時に、この町出身のレンゾ・ピアノによって近代的に一新され、すごい規模の水族館やら商業施設、ディズニーの版権を侵害したしょぼい子ども向けの遊戯施設やらがあるのですが、この町は港町の例に漏れず、なにやらがさつな雰囲気で、黒人やイスラムがニセブランド商品を路上で売っていたり、中国人がなぜか最新DVDを安く買える屋台をやっていたりします。
水族館前のインフォーメーションでやっと地図を手に入れ、次は歴史地区にGo!