One Little Museum

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死神

2007年03月04日 | Museum
「死神」とはタロットカードの13番目のカードのこと。
ということでこの絵も、タロットのデザインのイメージスケッチとして描きました。

最初はこんなにローキーの絵にするつもりはありませんでした。
ところが、ドクターマーチンのドローイングインク<ウォームアンバー>をGペンにつけて下描きをしていた時、インクのボトルを倒してしまいました。
勢いよく紙の上にインクがドバッと広がり、それをあわててティッシュでぬぐったところ、紙全体がアンバーに染められてしまったため、仕方なく、その地色をいかして絵を仕上げることにしました。
それでこんな感じなったというわけです。
まあ怪我の功名というか、それなりに面白いのではないでしょうか。

ところでタロットの絵というのは象徴がたくさん描き込まれるのが常で、モチーフだけじゃなく、厳密には色遣いにも意味があるのですが、そこまでこだわるとつまらない絵になりそうなので、自分なりの解釈で描いていこうと思っています。

「死神」は決して不吉なカードではないのですが、その意味するところのものは強くて容赦ありません。死と生は表裏一体。
失われれれば何かを得る。
後ろの太陽は夕陽ではなく、そういう意味では朝陽なのです。

(マルマンスケッチブック/S140)

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