Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

英国EU離脱を観察する

2016-06-25 | 歴史・時事
夜中三時過ぎからBBCを観ていた。朝五時前まではEU残留が僅か乍らでも優位だったが、情勢は変わってきた。なるほどロンドン周辺の出方も少しおかしかった。スコットランドと北アイルランドでバランスを取っていると言っても大きな都市周辺でも離脱が優位に立つと情勢は決まった。

開票結果が出るたびに訪れたことのある街の風景やその町の人々の顔を浮かべて、あの人ならどちらに入れただろうかと考える。大体の印象は今回の結果の数字と同じ感じである。その人々がどのような言い訳をするかもなんとなく想像出来る。

良き古き英国を堪能する旅行者にとってとそのような生活の彼らとの意識の差はそれほどないのだろう。そうしたものを護るためには離脱しかないと思ったのかもしれない。昨日のラディオでもボーンマスのクッションを作る会社の女性オーナーが「手作りで良いものを作っていく」とか話していた。結構なことである。そうした経済が今後も健在であれば素晴らしいと思う。しかし、工賃とか原料費とかを考えると、EU化が進むうちにそうした経済は崩壊することは間違いない。それでも離脱することでより長く生きながらえるかどうかはとても疑問である。それでも多くの英国人はそれを信じているのかもしれない。

まだこちらの方は理解可能だが、ジェレミー・コービンなど左翼ポピュリストらには呆れ果てる。一体連中はなにをしようというのだろう?ああした経済感覚がオピニオンとなるようでは英国人の知的水準を疑わざるえを得ない。なにも金融関係だけでなくて多くの失業者が出るというのが脅迫だと言われていたが、それを承知の決断ということである。まさしくポピュリズムが席巻したとしか思われない。ジェレミー・コービンは、結果を受けて外為を含めた対処への予算を求めるが、10月の新首相誕生までに大きな決断が可能な筈がない。サマーホリデーである!

イーストアングリアなどを見てもケムブリッジ周辺からロンドンへと通う層を除いては、ノーリッチしか残留多数となっていない。要するに一寸街を外れたところでは離脱が優位となっていて、都会と田舎では大分意識が違うことが分かる。その中で不思議に思っのがレークディストレクトの拠点でもあるケンデールなどで残留が完全勝利していることで、反対にリヴァープールなどの労働者は離脱だと思えば残留が優位となっていることである。そこで分からないのがバーミンガムの離脱優位である。この辺りは町の経済状況が分からないと想像つかない。

バイエルン出身の労働党のギゼラ・シュテュワートがBBC中継で民主主義に興奮していると語っていたが、彼女の選挙区がバーミンガムと知ってなるほどと思う。オピニオンリーダーによって国民投票の結果も変わってくるのかもしれない。

前日の新聞にスイスの政治学者が書いている。離脱派をポピュリストと呼びたがるが、実は現実派ではないかと言うことだ。見出ししか読んではいないが、EUのアイデア自体が理想主義であって、ユーロによって貧しい国が苦しんでいるというのは事実であろう。ユーログローバリズムとローカリズムということにもなるが、スコットランドや北アイルランドを見るとまた異なる視野が得られる。

既にシンフェインは今回の結果で再び難しくなることを表明していて、またまた北アイルランドが不安定になるのだろうか?同時にスコットランドはもう一度独立の国民投票となるのだろうか?



参照:
EU referendum results and maps: Full breakdown and find out how your area voted (The Telegraph)
なんとも云えぬむずむず感 2016-06-24 | 雑感
英国のEU離脱を見据える 2016-06-17 | 歴史・時事
英国離脱後の構造脱却 2016-06-20 | 歴史・時事
離脱後を計るバンクの反応 2016-06-18 | 歴史・時事
ジャンル:
海外
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2 コメント

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時の流れに身をまかせきれない (old-dreamer)
2016-06-26 13:45:35
大変興味深く拝読しました。
「見るべきものは見つ」という心境になりかかっている高齢者ですが、こうした興味深い変化も起こるのだということに感慨を新たにしました。
ケンブリッジからイーリー、キングズ・リン、ノーリッジ、ディス、バリー・セントエドマンズ、ロング・メルフォードというかつてたどった旅路の光景を私も回想してみて、ロンドンと比較して、時の流れの速さがおおきく違うように感じました。

イーリー、キングズ・リン、ノーリッジ、ディス、バリー・セントエドマンズ.. (pfaelzerwein)
2016-06-26 16:48:44
先ずはキングスカレッジから、それを取り囲むカレッジ群、そして郊外の研究所群とそこに関係する人々の生息圏、しかし更に郊外に出てしまうと若者も少なくなって全く変わってきてしまうようです。オックスフォードあたりでも変わらないのでしょう。もう一つはロンドンからの通勤圏ですね。その中でノーリッジが残留票多とあって驚きました。こちらの町に出身の人が居るので近く事情を尋ねてみたいです。

改めて上に貼りつけたザテレグラフのサイトを参考にしました。地域ごとの傾向が分かりやすいです。

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