Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

机上の年末整理など

2023-12-31 | 文化一般
本年は週末が年末で若干余裕がある。片付けものは殆ど済んでいるが、部屋の本年中のプログラム類が積んである。これを仕舞い込みたい。シーズンを重要視しても夏前には到底そのような片づけをしている余裕がない。だから先ずは片付けたい。

積んである理由には、感想を書いておいて、続きとしてあることが多々ある様に続きを書くためにとおいてあるのだが、ものによっては本格的な資料調べをしないと分からないこともあり、また何を調べたら答えが出るのかが分からないこともあって、なかなか終わりまで行かないことも多い。

そこで本年の公演などの重要なものを採り上げて、その終止符が打たれているのかどうかを確認する。

なによりも演奏会では、ミュンヘンのイザールフィルハーモニーでのクセナキス「シェンジェ」1977年は特筆される。20世紀後半の創作を通常の演奏会で歴史的な大管弦楽団が決定的な演奏をするなどは予想していなかった。一般的に創作百年が転機になるが、これによってベルリナーフィルハーモニカーのメインレパートリーが後期浪漫派からその後百年に延びる可能が広がった。この演奏に関しての記載は終止符が一旦打たれている様である。

その前には、ルクセムブルクのフィルハーモニーでのシェーンベルク「管弦楽の為の変奏曲」で、前のブラームス「ハイドンの主題による変奏曲」と別のプログラムのレーガー「モーツァルトの主題による変奏曲」からシェーンベルクプロジェクトそしてブラームスの四番へのシーズン後半へと繋がる。

同時にボッフムのヤールフンデルトハーレでのステンアンデルセン「トリオ」も恐らく今世紀前半を代表する創作での再演の大成功で、歴史的な価値があった。来年はパリなどでも演奏されるようだが指揮者などは異なる。そもそもクリックトラックの間を三人の指揮者が変わり番こに振るということで従来の感覚では指揮者の実力が示せ得ないものなのだがエンゲル指揮は見事だった。

そこで音楽劇場公演となると野外劇場どころか街までを劇場効果に巻き込んだメシアン「アシジの聖フランシスコ」は復活祭の「影のない女」と同様に個人的には運命的な作品であり、体験できた意味が大きい。その意味からすればヘンツェ「メデューサの筏」もベルリンのあるべきテムペルホーフ飛行場での公演がベルリンの街への再訪の契機になったこと以上に大きかった。まさしくその通りの内容だったことが、10月7日以降にその近くの交差点で起こっていたのだった。

室内楽や器楽音楽では、コロナ後の企画の問題もあってか、近場でこれという演奏会はなかった。せめてものトリアノフのラフマニノフ協奏曲ぐらいだろうか。来年は既にピアノや弦楽四重奏団やリーダーアーベントの券を購入した。ある程度の満足は叶うかもしれない。コロナ発病が初めて美術館を訪問した。ファイニンガーの展示会は取り分け勉強になった。



参照:
二極化によって描かれるもの 2023-11-14 | 文化一般
音の摂理とその奔流 2023-09-22 | 音

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