Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

ドルトムントの強化策のように

2014-09-03 | 試飲百景
炊飯器三回目の使用は早炊きモードであった。その名の通り、水に浸す暇もなく炊くことになった。グローセスゲヴェックス解禁に伴う試飲で時間がなかったからである。結果からすると、炊きあがりを解すときに、十分にふっくらとしていないことと、若干もっちゃりとしていることに気が付いた。以前の炊飯器の標準炊きに近づいた感じである。要するに強い火で一気に炊き上げた感じなのだ。

実際に食してみると、それほど悪くはなく棒棒鳥と中華には過不足なかったが、米の味が味わえるほどではなく、次にこのモードを試すときにはもう少し時間を置いて水に浸して試してみたい。しかしそれぐらい時間に余裕があるとなるとなにも早炊きなど必要ないのであるが。

最初の2013年グローセスゲヴェックス試飲は、フォン・ブール醸造所から始めた。昨年のように出かけると生憎工事中であったが、仮の事務所に入る。御馴染みの顔で驚いたが、その間の事情なども尋ねる。何はともあれ、昨年の八月以降新しい体勢になってから一滴も試飲していないので、グーツリースリンクから試飲する。2013年の良さは出ていた。明らかに親方が変わったのは顕著に味に反映している。ミネラルがより一層はっきりする反面、都会的な能動性がなくなり、可也古臭いリースリングに変わっている。

更に前任者を引き継いで残糖を抑えることを本望としているようで、薄っぺらい方向へと傾いている。ザールのヘッセルシュタット醸造所やルーヴァーのカルトホイザー醸造所のリースリングを思わせる。次にヘアゴットザーッカーのオルツリースリングを試すが、これも同じような傾向で、その次のフォルスターのホルツリースリングの0.8Gほどには残糖を落としていない。もはやこうなると特殊であるが、意外にフォルストの土壌感が新鮮に出ているので面白く、直ぐに楽しめる味質である。

この辺りの残糖感が、ブリュックリン・ヴォルフ醸造所のフォルスターと最も異なり、なるほどそれが重いワインと感じられるのも無理はないだろう。オルツリースリングを寝かせる必要がないとすれば、こうした遣り方も決して悪くはないであろう。

さて、御目当てのグローセスゲヴェックスに行く前にラーゲンヴァインを試す。ムーゼンハング、モイズヘーレ、キーセルベルクは、雑食砂岩、石灰混じり、砂混じりなどのテロワーとなるのだろうが、ここまで行くと残糖に比較して酸が強い分、どのような飲み方をすればよいのかが問題となる。如何にもこの辺りの程度の醸造所が陥りやすい、瓶熟成への経験と自身の無さが良く表れている。

グローセスゲヴェックスで感じられたのは酸の質であり、若干酢酸系なのは葡萄の熟成以上に、その使い方が問題になるのではなかろうか。要するに摘み取り作業のマネージメントとも関わっているように思われるがどうだろう。

全体的な印象は、こうした中堅から下部のVDPの醸造所にありがちなつくりで、特に初年度であるから若干の雑な感じは免れない。このまま行くと、バッサーマン・ヨルダンの二の舞で、落ちるところまで落ちるしかなくなる。ブンデスリーグで言うと二部から更に転落となる。

香川がドルトムントに帰ってくることと、ミュンヘンにアロンソがやってくることをして、経済的に無理なく補強するための解決策で、こうした補強でシステムを強化できるのがドイツのサッカーの強みだとしている。



参照:
何とか目星としたいところ 2014-09-01 | 料理
2013年産の摘み取り風景 2013-10-21 | ワイン
コメント (3)
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