橋本屋吉次郎電子日誌

YAMAHA SR400・マツダ デミオ・ツーリング・城廻りについて・その他

オイル交換

2014-10-22 | SR400

走行距離が1000kmを超えました。
慣らし運転の終了です。

取扱説明書によれば、初回のオイル交換は「1か月または1000km走行時」となっています。
これに従い、初めてのオイル交換を行いました。

単気筒ネイキッドのSR400は整備しやすいバイクですが、オイル交換に関しては少々面倒です。
というのも、ドライサンプという珍しいオイル循環方式を採用しているからです。

通常のエンジンはウエットサンプ方式といって、下部にオイルパンがあり、ここにオイルを溜めています。

ドライサンプ方式は、エンジン外にオイルタンクを設け、オイルポンプ1により、エンジン底にたまったオイルをオイルタンクに送出し、オイルポンプ2により、各所にオイルを圧送します。

ドライサンプ方式を採用するメリットとして、
 1)エンジンを小型化できる。
 2)冷却効率を良くできる
 3)オイル容量を増やせる
 4)衝撃や横G等に影響されない確実なオイル供給が出来る
 5)エンジンの搭載位置を下げることが出来る。

当然、欠点もあるわけで、
 1)オイルポンプが2台必要で、構造が複雑になりコストがかかる
 2)オイルラインがエンジン外にあるため、オイル漏れの危険性がある
 3)オイル交換時に内部にオイルが残りやすい
 4)オイル交換時に手間がかかる
 5)重量が増える

これらの利点のため、レーシングカーや高級スポーツカーなどのエンジンでは、ドライサンプ方式が採用されることが多く、ポルシェ,フェラーリ,コルベットZ06などに採用されています。

では、なぜSR400ごときがドライサンプなのでしょうか。
実は第6の利点があるからです。

オイルパンの厚さを薄くできるので最低地上高を確保できるので、オフロードバイクには適しているのです。
SRはXT500というオフロードバイクをオンロード化したモデルなので、いまだにその名残があるようです。

ところで、ドライサンプ方式はエンジン外にオイルタンクを必要とするのですが、どこにあるのでしょうか。

なんとフレームの空洞の中です。
タンクの前にオイルフィラーキャップがあります。
 


数分暖機運転後、ブリーダボルト①とオイルフィルターカバーのねじ②を緩めます。
オイルフィラーキャップも緩めます。

ドレインボルトは2カ所あり、まずタンクを兼ねているフレーム側からオイルを抜きます。
 

このときにオイルが勢いよく噴き出す恐れがあるのでフェンダーをガードします。


結局、オイル回収箱でうまく受け止めたのでフェンダーまで飛ぶことはありませんでした。

また、ドレインボルトから下にガムテープを貼っておきました。
 

オイルが少なくなると写真のようにガムテープを伝わって流れ、いい感じ・・・
 

でも、不完全だったようで一部アンダーガードの裏側に入り込んでしまいました。
 

しかたないので、はずしてきれいにします。
 

ドレインボルトもパーツクリーナーできれいにします。


ガスケットは新品(右側)に交換します。

次にエンジン下部にあるオイルパンのドレインボルトをはずしてオイルを抜きます。


フレーム側のドレインボルトの締め付けトルクが16Nm(1.6kg・m)に対し、こちらは30Nm(3.0kg・m)でずいぶんかたかったです。

さすが、ドライサンプだけあって、こちらからはオイルはあまり出てきませんでした。
ところで上の写真をよく見るとオイルパンの底にレギュレーターがあるのがわかります。
こんなところに設置できるのもドライサンプ方式による最低地上高が確保できたお陰でしょうか?

こちらのボルトもパーツクリーナーできれいにして、ガスケットを新品に交換します。
古いガスケット(左)はつぶれてずいぶん変形しています。
ボルトとくっついていてはずすのに少々手こずりました。

今回は、オイルフィルターも交換します。
オイルフィルターケースのねじを緩めフタをはずします。
 

フィルターを取り除いたところ。
 

最初ですから、メーカー純正を使用します。
 

Oリング(大きい方がケース外周、小さい方がドレインネジ部)も新品に交換します。
 

エンジンオイルもメーカー純正!
と言いたいところですが、大人の事情により、今回はオリジナルブレンドです。


フィルター交換時は、2.1リットル入れます。 

あとはしばらく暖機してオイル量が適量であるかゲージで測り、

シリンダーヘッドのボルトを緩め、オイルが少量出てくれば、きちん循環していることが確認できます。
 

ところが、別の場所からオイルが漏れてきました。


オイルフィルターカバーのブリーダボルトを閉め忘れていたようです。

結果オーライ、これでオイルが循環していることも確認できました。

ビッグシングルであるSR400は、振動でボルトが緩むことがよくあるので、ついつい強めに締めがちです。
しかし、ドレインボルトの場合、締めすぎて固着してしまうと大事になります。

今までは勘に頼ってきましたが、これからはきちんと締め付けトルクを管理しようとトルクレンチを購入しました。
 

コメント (7)
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