カタリナ の実弟、この季節になると嬉しくも新米を送ってくれる。
精米されていないので、近くのコインランドリーならぬ、コイン精米機のお世話になる。
以前、「利用する人はあるの?」と思っていたが、要らざる心配だったようだ。
爽やかな天気の午前、散歩がてらこの精米所?に行くと、次から次と大きな米袋を積んだ自家用車が到来する。
ところでこの日の散歩、精米所へ向かう途中、神祇官公園、別名、百日紅公園という猫の額ほどの公園を通った。
驚いたことに、終わりの「百日紅」に混じって、「紅木蓮」が蕾をつけていた。(写真上)
少し前、<身につまされて>で、どうも春に咲く「満作」だと思うが、この花、季節を間違えて咲いたのか、などと書いたが、この「木蓮」にも驚いてしまった。
新歳時記・ホトトギスに “ 歸り花 ” という季語がある。
「桜」「梨」「躑躅」などが、初冬の小春日和の頃に時ならぬ花を開くのをいい、単に帰り花といえば桜のことで、他の花はその名を補いなどして感じを出すとある。
また、人が忘れた頃に咲くので忘れ咲きともいい、時ならぬときに咲くので、狂ひ花とも狂ひ咲などともいうらしい。
勿論、季節は違うが、先の満作もこの木蓮も、帰り花よりも狂い咲のほうに近い。
精米を終えた散歩の帰り道、珍しく散歩に同行したカタリナが、「あゝ、この匂い・・・」と呟く。
そういえば、どこからか秋の香りが漂う。
辺りを見回すとと、塀の傍、低木に小さな橙色の小さな花弁を見つけた。
「金木犀」(写真下)だった。
この日(8日)から、二十四節気のひとつ、露が冷気によって凍りそうになる “ 寒露 ”。
自然界も、今年の異常気象に面食らっているようだが、咲くべき時期になればきちんと咲く花もあり、ほっとする。
うかうかと咲き出でしこの歸り花 (虚子)
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