ゲイリーマンのカミングアウト的思考

長年サラリーマンしながらLGBT活動。45歳にしてフリー。同性愛者らが自分らしく生きられる社会を地方から目指す。ミラー版

同性愛ペンギンの家族を描く絵本

2008-04-25 02:52:14 | Weblog
「タンタンタンゴはパパふたり」

これはニューヨークのセントラルパークにある動物園でオス同士のペンギンが
愛し合い、オスメスのつがいが育児放棄した?卵を二羽が力合わせて育て
家族となっていくという、心温まる本当にあったお話を絵本にしたもの。

アメリカでは数々の賞を受賞した絵本であると共に、保守派からは図書館からの
排斥運動も起こったりと話題の作品だった。

過去記事
http://blogs.yahoo.co.jp/deep8822/archive/2006/11/21

このたび、去年参議院選挙に立候補してた尾辻かな子さんが日本語訳して出版
ネットニュースなどで話題になっています。

■“国内初”同性愛絵本発売!ゲイのペンギン家族が主人公
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/080414/trd0804141042004-n1.htm
http://www.sanspo.com/shakai/top/sha200804/sha2008041411.html

自分も早速購入して読んでみました。

ペンギンの2羽がとてもいじらしく、この2羽を指して変だよなんて
言う方がなんとも野暮ったい感じがしてくるようで、いい感じでした。

当時アメリカで話題になった2羽とその子供は、動物園でもお目当ての人気者
みんなの家族と一緒だよとやさしく語りかけています。

でもね、俺の感受性の欠如なのかなあ?
すごい感動!とかは何も無かったんですよね・・

これって、アメリカ(特にNYのような都会)のようにゲイカップルが実際に
身近にいる、という感覚がある中でこの絵本に触れないとダメなのかなあ?

「そんなの途方も無い話でしょ!とされてる今の日本の環境の中で触れるの
とではこの絵本に対する読み方が違ってくるように思えました。

多様な家族像があって良いんだ・・
同性同士で愛することは、おかしいことではないんだ・・という考えは、
偏見を作り上げない子供のうちから伝えていけたらな!とは思うのだけど。

でも、この日本語訳した絵本によって、そのことが本当に伝えられていくかなあ?
その意味では、日本ではもうちょっと違うストーリー展開であった方が
良いのかもしれません。

読んでみたものの、なんだかちょっと分からないでいます。

「日本発の同性愛絵本だ!」と敏感に嫌悪感を持つ人たちは、
ネットニュースを読んで、同性愛者への偏見をもって撒き散らしてました。
http://ameblo.jp/nakahitosi/entry-10088235478.html
http://news24.2ch.net/test/read.cgi/dqnplus/1208147359/-100

この絵本の出版は、極端な問題提起の意味合いが強すぎるようにも思えて
日本ではまだまだ時期尚早なのかなあ?と思ったり うーん

==嫌悪感を持った人たちの書き込み==
あえて気になったところを抜き出してみると・・・

・同性愛が自然なものであるという偏った考えを幼児期に洗脳する行為は許せない
・子供達に「同性愛は普通じゃないんだ」っていうことくらいは知っていてほしい
・自然かどうかと言えば不自然だと思う
・不自然では無いにしろ子供の頃から見せるべきではない
・同性愛者を批判するつもりは無いが、自分の趣味を他人に強要するべきでない
・このような絵本を使って同性愛者を増やすつもり?
・あまり早い年齢を対象にするのは感心できない
・出版目的の下心が見え見えだ
・明らかに障害なのに、堂々とのさばってる同性愛者は怖い
・性倒錯者が偉そうに表に出てはいけないと思う
・どーでもいいよ、襲われない限り

これから10代となり、もし自分が同性愛者であることに気がついた時の為に
もしくは友達にいたときに「偏見を育ててないように、予め知らせておきたい」
そんな気持ちは強く持っています。

「発達段階に応じた教育」などとして、後回しにしちゃうと
偏見を社会から育てられてしまって「自分自身の偏見によって自分がつぶれてしまう」
それでは遅いんです・・

「差別をする者として育てられていってしまう」ということ・・
そのことは、次のコメントに良く現れていますよね。

「子供達に”同性愛は普通じゃないんだ”っていうことくらいは知っていてほしい!」

これは完全に差別や偏見を教えていこう!ということでしょう。
そんなの、とっても恥ずかしい教育じゃないですか?

「同性愛も自然である」ということを伝えることが、同性愛行為を教えるもので
はないし、男女の場合においても「恋愛の素晴らしさ」を伝えることが、性行為
を教えることではないことと一緒のことなんだけどな。

これらのコメントも、実際の本を読んでのことではないので
読んでどう思うのか?とは聞いてみたいところですが。

皆さんも読んで考えてみてくれませんか?


●タンタンタンゴはパパふたり[ポット出版]
http://www.pot.co.jp/pub_list/pub_book/ISBN978-4-7808-0115-6.html





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