ゲイリーマンのカミングアウト的思考

長年サラリーマンしながらLGBT活動。45歳にしてフリー。同性愛者らが自分らしく生きられる社会を地方から目指す。ミラー版

ゲイとして差別なんて受けてないって本当?

2006-11-23 02:17:04 | Weblog
ゲイライフを謳歌しているだろう仲間に、自分たちの人権問題を聞くと
「とりたてて差別なんて受けてないよ」
「重大な人権侵害は無いと思う」
「差別があっても気にしてないし」という意見を聞くことがある。

確かに、今のところこの国ではゲイが日常的に歩いているだけで撲殺され
たりすることはありませんよね。

その人自身の強さと、切り開いて生きてきた自信によって、
差別を跳ね除けて生きて来た人も多いでしょう。

「偏見なんて気にしてたらゲイなんてやってられないじゃん・・」
心強い言葉ですよね。

多くのゲイは、ゲイコミニティの中ではカミングアウトしていても、社会的に
カミングアウトをしてない。
社会的には異性愛者を演じて(ノンケぶって、ノンケきって)いますから、
何とか差別や偏見から避けられているだけかもしれません。

でも、このような方法も俺たちゲイの生きる知恵であって、責められる筋合い
のものではないですよね。

しかし、自分に対する差別を、面と向き合わないというのは、本当のところに
目を逸らし避けているだけではあったりはします。

そんなことはそれぞれ自覚していることで、仕方が無いことだと、何とか何とか
と自分を説き伏せていることだと思います。


なぜ、カミングアウト出来ないのか?
この状況こそが差別の存在を表していますよね。

2重生活を強いられるし、2重人格を装わねばなりません。
いざ、人権侵害や事件に巻き込まれたとき、カミングアウトが必要となれば
被害を届けることも援助を求めることも出来ません。

ただ、この2重生活に慣れてくると、それはそれで不便は感じなくなり、
偏見に対しても自分のことではないという、妙な切り替えがスムーズに出来る
ようになってきて、その場をしのげるようになってきます。

ゲイライフを謳歌できるようになっている人には、昔、自分が行動を起こせず
ウジウジしていた頃のことも忘れてしまうかもしれません。

これが、ゲイして生きることの宿命だ!
ぜーんぶ引っさげて自分の中だけにしまって生きていくんだ!!

そういう生き方を俺も40歳以上の先輩がたあたりからは聞かされてきました。

その頑なさ?が自分に向けられる不当な偏見や差別まで
受け入れてしまうようになってしまうのか・・。まさか・・


一人でも多くの人が、そろそろカミングアウトしてみようかな?
なんて思えるような社会に変化しないものかなあ、などと夢見ながら
活動しています。

ゲイコミニティにデビューできている人はそれだけでも勇気があって、
強く生きられる人なのかもしれません。

幸せにゲイライフを過ごせるようになっているのも、自己肯定できる
ようになれたのも、出会ってきた多くの仲間のおかげだろうし。

今度は俺たちが引っ張っていく番かな?
俺たちの世代でどこまで切り開くことが出来るだろう(^^♪
コメント
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