米、艦船派遣継続を伝達 中国反論、けん制し合う 国防相会談
(時事通信 2015/11/04-00:31)
【クアラルンプール時事】
カーター米国防長官は3日、中国の常万全国防相と滞在先のクアラルンプールで約40分間会談した。南シナ海に中国が造成した人工島から12カイリ(約22キロ)内に米艦を送り込む「航行の自由作戦」実施以来、米中閣僚の接触は初めて。米高官によると、長官は今後も作戦を続けると伝えた。中国側は反論し、双方がけん制し合う展開となった。
長官は「航行の自由の原則を守り、国際法が許すあらゆる場所で飛行、航行、『航行の自由作戦』を継続する。南シナ海も例外ではない」と表明。米国防当局者はこれより先、ロイター通信に、「3カ月に2回超の頻度」で作戦を実施する考えを明らかにしていた。
長官はまた、人工島造成や施設建設など軍事拠点化に向けた活動を永続的に停止するよう全当事国に要請していると述べ、中国に南シナ海でこうした活動をやめるよう求めた。
常国防相はこれに対し、領土主権に関わる問題で妥協するつもりはないと強調。ロイター通信によれば、「わが国の領土防衛に資する活動を行う必要がある」と語ったほか、南シナ海での活動は、人道支援と他の各国の航行の利益促進を主な目的としたものだと主張した。
ただ、米中とも軍事対立の激化を望んでいない。このため会談では、軍同士の対話を続けることが重要だとの認識で一致。米中両当局は、カーター長官の来春の訪中に向け調整する方針を確認した。カーター長官と常国防相は、中国発のサイバー攻撃をめぐっても意見交換した。
一方、カーター長官は3日、中谷元防衛相との会談で、南シナ海問題への対処で連携していく方針を確認。フィリピンのガズミン国防相にも「フィリピン防衛の義務を履行する米国の決意は強固だ」と強調した。ガズミン氏は南シナ海での米軍の行動を支持すると表明した。長官はまた、シンガポールのウン・エンヘン国防相、インドのパリカル国防相とも会談した。
(時事通信 2015/11/04-00:31)
【クアラルンプール時事】
カーター米国防長官は3日、中国の常万全国防相と滞在先のクアラルンプールで約40分間会談した。南シナ海に中国が造成した人工島から12カイリ(約22キロ)内に米艦を送り込む「航行の自由作戦」実施以来、米中閣僚の接触は初めて。米高官によると、長官は今後も作戦を続けると伝えた。中国側は反論し、双方がけん制し合う展開となった。
長官は「航行の自由の原則を守り、国際法が許すあらゆる場所で飛行、航行、『航行の自由作戦』を継続する。南シナ海も例外ではない」と表明。米国防当局者はこれより先、ロイター通信に、「3カ月に2回超の頻度」で作戦を実施する考えを明らかにしていた。
長官はまた、人工島造成や施設建設など軍事拠点化に向けた活動を永続的に停止するよう全当事国に要請していると述べ、中国に南シナ海でこうした活動をやめるよう求めた。
常国防相はこれに対し、領土主権に関わる問題で妥協するつもりはないと強調。ロイター通信によれば、「わが国の領土防衛に資する活動を行う必要がある」と語ったほか、南シナ海での活動は、人道支援と他の各国の航行の利益促進を主な目的としたものだと主張した。
ただ、米中とも軍事対立の激化を望んでいない。このため会談では、軍同士の対話を続けることが重要だとの認識で一致。米中両当局は、カーター長官の来春の訪中に向け調整する方針を確認した。カーター長官と常国防相は、中国発のサイバー攻撃をめぐっても意見交換した。
一方、カーター長官は3日、中谷元防衛相との会談で、南シナ海問題への対処で連携していく方針を確認。フィリピンのガズミン国防相にも「フィリピン防衛の義務を履行する米国の決意は強固だ」と強調した。ガズミン氏は南シナ海での米軍の行動を支持すると表明した。長官はまた、シンガポールのウン・エンヘン国防相、インドのパリカル国防相とも会談した。