シンガポールで史上最悪に インドネシア発の煙霧 外交関係にも影響
抜粋記事 (じゃかるた新聞 2013年06月22日)(道下健弘)
インドネシアでの野焼きを原因とする煙霧で、シンガポールの大気汚染を示す指数が連日、観測史上最悪記録を更新し、市民生活に大きな支障をきたしている。同国やマレーシア首脳は原因になっているプランテーション会社に関する情報の開示を求めたり、支援を申し出たりしているが、インドネシア側はいずれも拒否。煙霧は毎年のように発生しているが、今年は被害の拡大にともない、近隣2国との関係にも影を落としている。
シンガポールは1997年以降、大気汚染指数(PSI)を計測。PSI201~300を「非常に不健康」、300以上を「危険」としているが、21日午前11時には400を記録した。地元英字紙ストレーツ・タイムズが3時間ごとのPSIをホームページ上に掲載するなど、市民の間でも危機感が高まっている。
リー・シェン・ロン首相は20日、可能な限り屋内で過ごすよう国民に呼び掛けるとともに、ユドヨノ大統領へ書簡を送り「深刻な懸念」を伝達。インドネシアの一部当局者が、シンガポールやマレーシアなど自国外の企業が違法な野焼きに関与していると指摘していることについて、根拠を開示するよう改めて求めた。
支援申し出るも拒否
一方のインドネシア側は反発している。英字紙ジャカルタ・グローブによると、アグン・ラクソノ公共福祉担当調整相は同日、「シンガポールは子どものように振る舞うべきではない」と発言。シンガポールメディアがこれを大きく報道すると、シンガポール国際問題研究所のサイモン・テイ会長もブルームバーグTVに「多くの不満と怒りが国内に満ちている」と応酬を展開した。
リー首相は同日、「必要なことは厳しい言葉のやりとりよりも実際に行動することだ」と強調し、原因企業を明確にするためシンガポール側の衛星データを提供することを提案。マレーシア側も消防士派遣を申し出たが、 インドネシア林業省のハディ・ダルヤント事務次官は「十分な資金と資材があり、直ちに外国の支援が必要だとは思っていない」としてはねつけた。
抜粋記事 (じゃかるた新聞 2013年06月22日)(道下健弘)
インドネシアでの野焼きを原因とする煙霧で、シンガポールの大気汚染を示す指数が連日、観測史上最悪記録を更新し、市民生活に大きな支障をきたしている。同国やマレーシア首脳は原因になっているプランテーション会社に関する情報の開示を求めたり、支援を申し出たりしているが、インドネシア側はいずれも拒否。煙霧は毎年のように発生しているが、今年は被害の拡大にともない、近隣2国との関係にも影を落としている。
シンガポールは1997年以降、大気汚染指数(PSI)を計測。PSI201~300を「非常に不健康」、300以上を「危険」としているが、21日午前11時には400を記録した。地元英字紙ストレーツ・タイムズが3時間ごとのPSIをホームページ上に掲載するなど、市民の間でも危機感が高まっている。
リー・シェン・ロン首相は20日、可能な限り屋内で過ごすよう国民に呼び掛けるとともに、ユドヨノ大統領へ書簡を送り「深刻な懸念」を伝達。インドネシアの一部当局者が、シンガポールやマレーシアなど自国外の企業が違法な野焼きに関与していると指摘していることについて、根拠を開示するよう改めて求めた。
支援申し出るも拒否
一方のインドネシア側は反発している。英字紙ジャカルタ・グローブによると、アグン・ラクソノ公共福祉担当調整相は同日、「シンガポールは子どものように振る舞うべきではない」と発言。シンガポールメディアがこれを大きく報道すると、シンガポール国際問題研究所のサイモン・テイ会長もブルームバーグTVに「多くの不満と怒りが国内に満ちている」と応酬を展開した。
リー首相は同日、「必要なことは厳しい言葉のやりとりよりも実際に行動することだ」と強調し、原因企業を明確にするためシンガポール側の衛星データを提供することを提案。マレーシア側も消防士派遣を申し出たが、 インドネシア林業省のハディ・ダルヤント事務次官は「十分な資金と資材があり、直ちに外国の支援が必要だとは思っていない」としてはねつけた。