産業空洞化、加速を懸念 内閣府ミニ白書 (抜粋記事)
日本経済新聞 2012/12/22 19:10
内閣府は22日、日本経済の動向などを分析したリポート(ミニ白書)を公表した。企業の設備投資は近年海外比率の上昇が加速して、産業空洞化の懸念が強まっていると指摘している。特に輸送機械は4~6月期の海外比率が45%と3年前の30%から急上昇した。国内雇用の縮小や生産性の低下につながる懸念があると警鐘を鳴らしている。
設備投資の海外比率は一般機械や電気機械でも上昇しており、製造業全体でも19%と3年前から6ポイント以上高まった。海外生産比率は輸送機械だけでなく、一般機械や化学、窯業といった素材業種でも上昇し、約半数の企業がコア技術を海外生産拠点に移管している。
また近年は非製造業でも海外進出が進み、配当などを通じた国内への利益環流も増えている。非製造業の対外直接投資残高は2010年に38.9兆円と、金融・保険業や卸売り・小売業を中心に5年前から2倍以上に増えた。
ミニ白書は国内の製造業が海外生産移転によって縮小しても、すぐに雇用や賃金に大きな影響を与える訳ではないとしている。
日本経済新聞 2012/12/22 19:10
内閣府は22日、日本経済の動向などを分析したリポート(ミニ白書)を公表した。企業の設備投資は近年海外比率の上昇が加速して、産業空洞化の懸念が強まっていると指摘している。特に輸送機械は4~6月期の海外比率が45%と3年前の30%から急上昇した。国内雇用の縮小や生産性の低下につながる懸念があると警鐘を鳴らしている。
設備投資の海外比率は一般機械や電気機械でも上昇しており、製造業全体でも19%と3年前から6ポイント以上高まった。海外生産比率は輸送機械だけでなく、一般機械や化学、窯業といった素材業種でも上昇し、約半数の企業がコア技術を海外生産拠点に移管している。
また近年は非製造業でも海外進出が進み、配当などを通じた国内への利益環流も増えている。非製造業の対外直接投資残高は2010年に38.9兆円と、金融・保険業や卸売り・小売業を中心に5年前から2倍以上に増えた。
ミニ白書は国内の製造業が海外生産移転によって縮小しても、すぐに雇用や賃金に大きな影響を与える訳ではないとしている。