10万光年+α

子供の頃からの夢を叶えるべく始めた天体観測・・・

風邪

2013-11-11 20:46:47 | その他

今年は例年に輪をかけてガスが多くなかなか観測できませんでしたが、今日は久しぶりに秋晴れに恵まれ、観測の準備をしていました。

水蒸気の衛星写真を見ても暗い帯が伊豆半島にかかってきています。この部分はガスが少ないという事ですね。

しかし夕方から体がだるくなり体の節々が痛くなり微熱が出始め・・・・これってもしかして。こんな状態で天城高原に行っても風邪がひどくなること請け合いです。残念だけど今回はパスですね。


今日の水蒸気(衛星画像)

2013-08-11 15:17:31 | その他

今年の夏は梅雨が長引いたこともあり、ずっと湿度が高い状態が続いています。
おかげで、晴れていても空は白く、夜もほとんど星が見えません。

それで、水蒸気がどのぐらいあるのか、衛星画像で確かめてみましたが、北半球は全体的に水蒸気が濃いようですね。逆にオーストラリアの方はすごく乾燥してそうです。(真っ黒に見えます)

西オーストラリアのバースは天体観測の名所との事で、これを見ると頷けます。
でも、南半球は今は真冬。夏になるとどうなんでしょう・・・

 


日本惑星協会 解散

2011-07-23 18:39:25 | その他

半年ほど天体観測を休んでいました。
天候の問題もありましたが、仕事が忙しくなかなかできません。
まだ、引き続き仕事が忙しい状態ですが、そろそろ再開したいと思います。

それにしても、日本惑星協会が解散とは。

協会員の高齢化が理由となってますが、実際は資金不足が大きいのではないでしょうか。

思えば私も、木星写真に写った不思議な現象を送って質問したことがありました。結局私の機材の不具合の可能性が高かった訳ですが、丁寧に可能性を色々模索してくれました。

カールセーガン博士の肝いりで出発した教会ですので、何らかの形で存続してほしいですね。


ISSに使われる公式一眼レフ

2010-06-14 17:01:02 | その他
ISS(国際宇宙ステーション)のロシア区画でニコンD3S D3Xが使われる事になりました。

ニコンD3Sは以前このブログで紹介した超高感度カメラです。
D3SもD3Xもニコン
D3の後継機種で、D3Sは拡張時ISO 102400相当という超高感度ですが、解像度が今の主流より低くなっています。逆にD3Xは感度をISO 6400相当に抑えた代わりに、解像度を高くしてある、という特徴があります。

その後、レビューなどを確認する限り、D3SはISO 102400という解像度ではさすがにノイズが出るようですが、ISO 6400であればほとんどノイズは出ないようです。6400も感度があって、明るレンズを使ったとしたら、ほんの10秒ほどの露出で、きれいな銀河をノイズなしで撮影できそうです。



本体の実売価格(最安値)は現在、D3=30万、D3S=40万、D3X=50万・・・といったところでしょうか。
どの機種もとても手が出るような代物ではありませんが、宇宙ステーションで使われるという事は、やはりその優秀さが認められた、って事ですね。

それにしても、ニコンD3S、キャノンEOS-1D MarkIVに続く超高感度カメラがなかなか出てきませんね。ライブビューも当たり前になり、これからは感度で勝負・・・と思っていたのですが、この値段ではなかなか売れないという事でしょうか。

他社も超高感度のジャンルに参入し、早く売価の相場を下げてほしいものです。

有人火星探査

2010-04-16 12:06:27 | その他
今年はとんと、天候不順で日照不足です。桜も散ったこの時期にみぞれが降っています。今週も来週も雨です。まったく観測ができません。

なので、宇宙科学のニュースから・・・・

オバマ大統領が「2030年までに人類を火星に送る事ができると信じている」と表明したそうです。

しかし、ブッシュ前大統領の「2020年までに有人月探査を再開する」という計画を白紙に戻したばかりなのに、なぜ今このようなコメントを出したのでしょうか。(あいまいな表現ですが)

たぶん、日本と同じように、宇宙科学の分野の多くを切り捨てていたら、アメリカの国力としての技術力が衰える、という懸念が出てきたからではないでしょうか。他にも宇宙分野で仕事をしている人の雇用確保という意味合いもあるようです。

しかし、何かの計画を立てた、という感じではないので、今後どのように変化するかわかりませんね。

さらに、有人火星探査はそれに向けた技術開発をすれば良いかと言えば、そうでもなく、いつに焦点を当てて探査を開始するか、というタイミングの問題もあります。

火星は当然ながら太陽の周りを公転していますので、地球に接近するのはほぼ2年に1度です。さらに楕円形に公転をしているので、年によって、大接近したり、小接近だったりします。

大接近と小接近とでは、地球>火星の距離が2倍ほども違いますから、予算や探査期間も違ってきます。飛行時間が長いと、接近している間に地球に戻る事が難しくなるかも知れません。

なので、行くとしたら、大接近に狙いを定める必要があるでしょう。
しかし、2030年までの20年間で大接近は、2020年10月だけです。
(2022年も大接近ですが、2010年よりは遠くなります)

さらに、その後2030年まではどんどん遠ざかっていき、2029年は一番遠い小接近になります。今回のコメントはそこまで考えたコメントなのでしょうか。

チャンスは2020年という事になりますが、あと10年ではちょっと準備期間が足らないような気がします。

以下、ステラナビゲーターでシュミレーションした火星の接近パターンです。

2012/3月 小接近
2014/4月 小接近
2016/5月 中接近
2018/7月 中接近
2020/10月 大接近
2022/11月 大接近
2025/1月 中接近
2027/2月 小接近
2029/3月 小接近

宇宙の膨張

2010-04-11 22:57:24 | その他
今日のNHKスペシャルで「ハッブル宇宙望遠鏡 宇宙の始まりに挑む」という番組をやっていました。僕がNHK視聴料を払っているのは、大河ドラマと、このような興味深い特集を見るためなので、もっとこの手の番組をやってほしいものです。

ところで、番組のテーマですが、新しくなったハッブル宇宙望遠鏡で、宇宙の始まりを観測しようというものでした。

宇宙の膨張速度から割り出した、光のドップラー効果(赤方偏移)を元に、宇宙の誕生は137億年前、というのが今の定説となっています。新しい望遠鏡では131億光年先の天体を観測できた、という事で、誕生直後の宇宙の様子を見る手がかりになるそうです。

しかし、番組では宇宙の大きさや膨張する宇宙モデルを非常に単純化して表現していたので、解りやすかったとは思いますが、実際はそれほど単純ではないんですねこれが・・・
水の波紋が広がる姿を上から見るような感じで、宇宙の膨張は見られないのです。

まず、137億年前に宇宙が誕生した事になっていますが、宇宙は猛スピードで膨張しているので、137億年前は宇宙の果てはもっともっと近かったはずです。(果てという概念はちょっと間違いですが)

実際137億光年という距離が137億年前(ビッグバン直後)にはどのぐらいの距離だったかと言うと、僅か4200万光年だったそうです。つまり、宇宙誕生直後に地球があった仮定して、そこから4200万光年の距離にあった天体の光が、137億年かけてやっと今届いた、という事になります。

随分光のスピードが遅くなったんだな、と勘違いしてしまいそうです。
なぜなら、光速度不変の法則というのがあるからです。
(光源がいくら高速で動いていても、光のスピードは変わらない)

宇宙の膨張速度は137億光年という距離で光速に達するらしいのです。
なので、遠くの星ほど遠さかるスピード早く、光が地球に届くのに時間がかかります。

一見、普通の事のように感じますが、光の秒速30万キロメートルという速度は、どの天体から見ても変わる事はありません。(もちろん地球から見ても)
なのに、到着時間が遅くなるとは・・・パラドックスですか?

実は、膨張しているのが、物質間だけでなく、空間自体が膨張しているため、このような結果に見えるらしいのです。実際は光速度は変化していないらしいのですが、難しくてその理論は理解できません。



夜空を見上げて、一様に輝いて見える星々ですが、すべて違う時代の光を我々は見ています。そして、宇宙は高速で膨張しているので、さらに複雑な時間軸を想定しながら宇宙の広がりを感じる必要があります。なんだか頭がこんがらがってきますね。


宇宙の膨張を考えだすと、まだまだ謎に感じる事が多々あります。

1)137億光年先で膨張速度が光速に近づくと、相対性理論ではその物体(天体)の時間が遅くなり、スピードが遅くなり、質量が無限になり、物質の長さは極限まで短くなるはずなので、さらに複雑な時間軸を考えなければならないのではないか? 

2)光速に近づけば近づくほど物質のスピードは遅くなり、光速度では止まって見えるはずなのに、137億光年近く離れた天体が、そうはなっていないのはなぜか?

3)空間自体が膨張している、という事は、我々を構成している原子や素粒子そのものも大きくなり、人間の体や、地球自体も大きくなっていくのではないか? 
(物理現象そのものが膨張時空の中にあるのだから・・・)
そうすると、我々も宇宙の膨張と一緒に膨張するのだから、宇宙の膨張そのものは認識できないはずではないか・・・?

などなど、考えると寝られなくなりそうです。

シリウス

2009-12-25 11:11:00 | その他
先日の観測の際にピント合わせ用にシリウスを撮っていました。
そういえばシリウスには伴星がありますね。
双子の恒星は結構あるのですが、シリウスの伴星は「白色矮星」で、恒星の寿命が近づき、収縮して小さく光る超高密度の星になった状態です。ですので、恒星ではありますが、大きさは地球の3倍ほどしかありません。

全天で一番明るい恒星のシリウスが従えている、小さく暗い星なので、なかなか観測はできないようですが、撮った写真を見ると、シリウスの左上に小さな点が! これなのか?!と思って調べましたが、全然違うようですね。

伴星はもっともっと本星の近くにあるので、この写真の場合、光るシリウスのスパークに埋もれてしまっているようです。

必殺仕訳人

2009-11-18 10:49:47 | その他
Yahoo!ニュース:財務省の主計官が宇宙航空研究開発機構の人工衛星打ち上げについて「水星探査が国民に利益をもたらすのか」と述べると、仕分け人で科学者の松井孝典・東大名誉教授は「人類共通の利益になる」と反論した・・・

先日も仕訳作業で、官民共同開発ロケット「GX」のエンジン開発費が予算の見送りをされたばかりですが、今回のケースは、官僚が「惑星探査は必要ないのでは?」と言って、仕訳人が反論した訳ですね・・・GXエンジンの時とは逆ですが、何を基準に誰が音頭を取って科学技術分野の仕分けをしているのでしょうか?
よくわかりません・・・

なんだか、最初は仕訳人の颯爽たる切り口に賛同してましたが、国が「何もかも費用対効果を前提に考える」という流れに違和感を覚えるようになってきました。

確かに今までテレビのコメンテーターなどが「こんな無駄は一般企業ではありえない」などと発言し、官僚をやり玉に挙げていましたが、その考えを前提にすれば、惑星探査始め、ISSへ物資を輸送するロケットの開発、太陽系外惑星の探査、宇宙の成り立ちの研究などは、すべて「無駄」・・・国民の利益とならない、となってしまいます。

国民に夢を与えられない政権が、日本の将来を良い方向へ導けるでしょうか?
まあ、前政権も同じですが・・・

とりあえず、無計画な仕分けに固執するより、天下りを全廃する方が先ではないでしょうか?