副市長にDOCOMOMO選定建築物に選定した記念として、選定プレートを送呈したが、その後の記者の質問に、副市長は、ありがたく受け取るが、だからといって解体の方針は変えないと答えた。議会決定をしているのでそう簡単に翻意できないのはわかるが、そのコメントで「新しい施設をつくったので、この市民会館の役割が終えた」という言い方には納得できない。
役割を終えたのではなく、都城市が永い間積み立ててきた資金に、県からの助成金受け、更に多額の借り入れを起こして、新しい箱物をつくってしまっただけではないかといいたいのだ。その裏に政治家や業界の様々な思惑があるのではないかと疑いたくなる。
前市長の時代、この建築の存続について市民にアンケートを取ったところ、既に新しい施設ができたにもかかわらず、残すべきだという回答が、取り壊すべきだという声よりもわずかだが上回った。しかし市長が変わった今年になって、多額のメンテナンス費用を掲載し、「役割を終えた市民会館」とタイトルを打って、取り壊す事について市民に問いかけたアンケートでは、約80対20で解体容認が上回った。市の情報操作の恣意が見え隠れする。それでも20パーセントの存続支持があることは大切な事実だ。
この建築の存在を、もう一度市民の方々にも考えてもらいたいと思う。
見学した新施設は、120億円という膨大な事業費によってつくられた、今の時代のデザインスタンスを表現した贅沢だがいい建築だ。しかし菊竹さんのつくった時代を切り開いていこうという意気込みは感じ取れない。建築が総てそうあるべきだとは思わないが、菊竹さんの市民会館の存在が、そのために浮かび上がってくるような気がした。
40年前、市民の誇りとして創られ、様々な想い出の宿っているこの建築を、本当になくしていいのか。その記憶を消し去っていいのだろうか。市民の建築だが、この市民会館は僕たち建築家のものでもあり、日本の世界に誇る文化資産なのだから。
閉館している市民会館を見学させてもらった。
そして仮設の投光機の中に浮かび上った、オーディトリアムの有様に息を呑んだ。幸い、というと言う僕も辛くなるが、日南市文化会館のような改修がされていないのがありがたい。この異形といわれる形が、機能を素直に表現し、それを世界に伝えるために厳しく、情熱を持ってデザインされたことが、オーディトリアムの側面からも、天井からも、ひしひしと僕たちに訴えかけてくるのだ。菊竹清訓さんが若干38歳の時だ。
人間って素晴らしい。人の持つ可能性に僕は奮い立たされる。この建築は生々しく生きていて、使われることを今か今かと待っている。
純粋に「建築」を残すのが如何に難しいのか少し垣間見えた気がする記事でした。
なかなか僕たちの想いが伝わりません。想いだけではだめなのは判っていて、何とかしたいのですが・・
恐縮ですが,gooなどでヒラカワマスミと入れて、検索していただけないでしょうか。地元でがんばっている建築家のHPなどが出てきます。
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北海道は楽しかったでしょうね。mさんのブログで、これから少しずつ詳細報告されますか?
可能性があるうちは、努力を止めてはいけないと思います。
新聞報道によれば、高松伸さんが解体の同意したから壊すとか、確かに設計者への打診もあってしかるべきとは思いますが、設計者が壊していいといったから壊していいのだというのは何か錯覚しているのではないかと思います。所有者も設計者も・・・
建築はそういうものではないですよね。つくられたら社会的な存在になる。
教育者でもある高松伸に、猛省を促したい。
今 私は32歳になり3人の男のこの母親です。都城市の小学校の中でも私の母校は利用頻度が極めて多く スケッチ大会などでも、いつも風景の中に市民会館があり あって当たり前 のものでした。
地元のニュースで解体か存続かの報道 街角での解体反対の署名活動 都城市民会館のことで様々なことが起こっているのは知っていましたが 私の中では無くなるはずがない?と 意味なく安心感があります。
今回 子供の学校の宿題で好きなものを調べる というのがあり、私の母校に通う息子が都城市民会館を調べたい ということで 携帯で下調べをする中で このブログを読ませていただき、私の風景の一部である市民会館がこんなにも凄い存在であることに 大変驚き、同時に大変嬉しく思いました。
地元住民に 愛されなくなってしまったい建築物かもしれませんが、地元住民以上に愛してくださる方々の存続を知り あらためて、私の中の市民会館が素晴らしい風景 になりました。
地元にいながら 県外の方々にいろいろなことを教えていただきました。ありがとうございました。
ただのひとりごと ですが 嬉しかったので長々と書いてしまいました。本当にありがとうございました。
ブログを読んでくださり、コメントも送っていただいてありがというございます。
本当によかったですね。残って。
この建築は、あの場所に建っているので、これから学生さんが出入りする有様を見ることになるでしょうし、市民の方々が使わせてもらう機会も出来てくるのではないかと思います。楽しみですよね!
建築面白さや、それが存在する意味などを子供たちに教え、一緒に考える機会を沢山つくりたいものだと思っています。先生方やPTAの人ともそんな相談を是非してください。
さくらさんのお子様の宿題がいい機会になるかもしれませんね。
時々僕のブログも読んでください。建築のことを中心に、色々なことを書いています。なんとなく理屈っぽくなって勝手なことを云っておりますが・・・