日々・from an architect

歩き、撮り、読み、創り、聴き、飲み、食い、語り合い、考えたことを書き留めてみます。

図書館から見えてくるもの・・沖縄への想い!

2015-10-12 14:28:06 | 沖縄考


前稿で`海老名市中央図書館`に触れたが、愛知県小牧市のツタヤ側と組む計画だった図書館が、住民投票で「ノー」を突きつけられたと報道された。
今朝の(10月12日・体育の日)の朝日新聞の「天声人語」では、海老名の図書館の蔵書に、海外の風俗店案内が含まれていること発覚、更に佐賀県武雄市図書館の、埼玉のラーメン店ガイドといった意味不明の蔵書が批判されたとあり、この二つの公立図書館は、レンタルのツタヤを展開する会社と組んで運営しているとある。
天声人語でねえ!と、この件が日本全国に伝えられたのかと奇妙な戸惑いを覚える。では海老名市の職員は何をするのだろうか。すべてが外注?蔵書選定には関わらないのだろうか?

この連休に我が家に来た娘にこの図書館を見せたいと、妻君と共に訪れて、混雑している館内をさっと回り、朝日新聞の読書欄に紹介された大城立裕氏の新刊「レールの向う」を購入したいと探したが大城作品が一点も無く、蔵書検索をしたがこの著作が出てこなかった。しかしこの一文を書きながら改めて妻君がNETで検索したら、貸し出し不可となったとの事で、蔵書のとりまとめをしているのかもしれない。
 
沖縄の大城立裕氏は89歳になられたが健在とのこと。昨年行った那覇市民会館でのシンポジウムにパネリストとして登壇願いたいと打診したが高齢との事で辞退された。2年に渡って書き綴ってきた「建築保存物語」の20稿`那覇市民会館`と聖クララ教会`を記述した稿の、前編の最後に僕はこう書いた。

『戦後の沖縄建築を考える時に、全土が焦土と化した沖縄戦のことを考えざるを得ない。「カクテルパーティ」で芥川賞を得た大城立裕氏の「普天間へ」(新潮社刊)に収録されている「夏草」の、自決のための手榴弾を持って逃避行をする夫婦の生々しい姿を一読すれば、小説ではあるが戦後の沖縄を考える時に、故郷を想う建築家が何を求めたか、何を願ってつくったのか、その全てを僕たちは感じとることが出来る』。

<写真 沖縄の海>



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