日々・from an architect

歩き、撮り、読み、創り、聴き、飲み、食い、語り合い、考えたことを書き留めてみます。

上棟式の女の神様

2015-05-10 01:13:16 | 自然

栃木県の国道に面して建っていた商家があった。長い年月空き家になっていたが、3.11で被災し、通し柱が折れたり壁が崩れたが、主要部材と取り外した建具などを使って、山梨県甲州市塩山に移築的な新築をした住宅が竣工した。
その興味深かった上棟式を想い起こしている。

縁があって、文化財などの仕事をしている地元の建築会社に建ててもらうことになり、上棟式のときにこの地のやり方で良いかと問われ、建て主と相談して是非それでとお願いした。

さてどうやるのかと興味津々だったが、僕の好奇心を上回る興味深いものだった。棟梁をはじめとする大工連と現場を担当する社員の法被(はっぴ)・・といって良いのか?・・姿が堂に入っている。
さて、上棟式の神様は女、本来なら二階に式典の設定をするが、今日の建て主は女性、神様がやきもちを焼くので神様は2階に鎮座していただくことにしてお供えは1階に設置する。お祈りをし、棟梁は屋根に上ってそこから餅をまく。(クライアントと設計した僕に屋根先から四角い大きな餅を落としてくれた)

クライアントは茂原に土地を持っていて、娘が生まれたときに植えた桐が大樹になった。それを伐採して塩山に運び、板取をして一階の廊下の床と、集会の場にもなる広い玄関の天井に貼った。
さてお披露目は!庭木の整備(造園)が整ってからだ。