日々・from an architect

歩き、撮り、読み、創り、聴き、飲み、食い、語り合い、考えたことを書き留めてみます。

「明建祭」シンポジウム 「建築を拓く・明治大学を巡って」と懇親会コンサート

2011-05-21 23:48:38 | 建築・風景

1949年、堀口捨巳、河野輝夫、渡辺要、徳永勇雄、神代雄一郎の僅か5名の教授、助教授で駿河台に産声を上げた明治大学理工学部建築学科が、1966年の生田移転を経て設立60周年を迎えることになった。60年を経て、最先端の研究による建築界や産業界への貢献、次代を担う若者を育てる大学の位置付けもOBから見て心強いものだ。
更に明治大学建築学科のOBは、様々な分野で大きな役割を担うようになった。
そして時代を切り拓き、時代を率いる「建築家」の存在もまた明治大学の誇りである。

シンポジウムでは、各世代を代表して3人の建築家に、設計した建築のコンセプトや設計・竣工に至る経緯を紹介していただくことにした。そして先輩、後輩のつくった建築を受け止め感じ取ったことと、各自の建築感について語り合ってみたい。「建築とは何か」、「つくることとはなにか」、という建築家としての命題にトライすることになると思うからだ。

3月11日に起きた東関東大震災に、建築に携わる私たちは大きなショックを受けた。1ヶ月を経た現在、建築と自然・環境について(産業界にも目を向けながら)改めて考え込んでいる。パネリストにも問いたい。「建築家とは何かと!」。それが若き日駿河台や、生田キャンパスで「明治大学」に学んだ私たちの「生きること」を問うことにもなると思うのである。(4月11日兼松記)

  パネリスト     中村拓志(NAP建築設計事務所)
             井口浩(井口浩フィフス・ワールド・アーキテクツ)
             篠田義男(篠田義男建築研究所)
  コーディネーター 兼松紘一郎(兼松設計)

上記の一文は、明5月22日(日)に駿河台キャンパス・アカデミーコモンで行う、明治大学理工学部建築学科同窓会「明建会」の60周年を記念するイベントの一つ「シンポジウム」の案内である。
僕はこの「明建祭」の企画を担当した。このあと、会場をリバティタワーに移して5時から懇親会を行うが、祝宴の前に、明治大学交響楽団OB弦楽合奏団によるコンサートをやることになった。5年前に行った55年祭でも演奏会を行い好評だったからだ。

リーダーは、6年後輩になる建築家でありチェリストでもある久保寺敏郎さんである。
今回は素敵な女性歌手にお願いしてジョン・レノンの「イマジン」を歌って欲しいなどと注文をつけた。司会をやる僕は、歌っていただくことになった飯森恵子さんや久保寺さんとのやり取りが楽しみだ。

好奇心が喚起され、先週の日曜日、練習に立ちあった。久保寺さんが編曲した楽譜を、初見でありなら見事に弾きこなし、音を聴きながら組み立てを少しずつ変えて完成させていく様に、感銘を受けた。コンサートマスターと久保寺さんとの音楽家としての意気投合、うーん!と思わず唸りたくなる。
スタートは、被災され亡くなられた方々への祈りを込めて、映画「タイタニック」での主題(歌)でもあった賛美歌 `主よみもとに近づかん` である。
そして最後は久保寺さんに、パブロ・カザルスがケネディの前で弾いたカタルーニア民謡「鳥の歌」をソロで弾いてもらう。平和を願って!

<写真 コンサート練習風景>