元町の夕暮れ ~万年筆店店主のブログ~

Pen and message.店主吉宗史博の日常のこと。思ったことなど。

生きる本能

2014-07-15 | 仕事について

4月に自分の事務所を開いて仕事している同級生から様子を伺う電話がかかってきました。

まだ始めたばかりなので、ただ忙しいだけでお金にならないと言っていたけれど、元気そうでよかったと思いました。

忙しく動けることは幸せなことだと思うし、良くなっていくことにきっとつながることだと思います。

そういう話をよく聞くようになったのは、やはり40代という年代が、独立して自分の店や会社を始めるということになりやすいタイミングだからなのかもしれません。

人生の計画を立てて、自分の予定していた時に自分の店を始めることができたと言えればとてもかっこいいけれど、私の場合、全くそんなことはなくて、どうしてもそうしなければならないと自分で思って、生きる場所を求めた結果そうなっただけで、それは人間として生きる本能だったとしか思えません。

お客様のM先生とも話していてそうだと思いましたが、人間余程嫌なことや、承服できないことがないと、わざわざ借金を抱えて、大きなリスクをとるようなことはできないような気がします。

冷静に、硬い頭で考えたらどんな確率が小さくてもリスクが気になると思いますので、それしか道がないというところまで追いつめられて、やっとそういう行動に出られるのではないだろうかと思います。

それではただ逃げただけではないかと思う人もいるかもしれないけれど、逃げる気持ではそのような行動に出ることはできなくて、むしろそれは攻めの気持ちからだと思っています。

リスクが気になるのは当然で、私も考えなくはなかったけれど、最後はアホになって飛ぶしかないのではないかと思っていました。