元町の夕暮れ ~万年筆店店主のブログ~

Pen and message.店主吉宗史博の日常のこと。思ったことなど。

手帳

2019-09-13 | モノについて

 

とても小さなことかもしれないけれど、考え続けていたことがまとまって、自分の小さな手帳に書くことができた時に喜びを感じる。

書いたものが何かになることはないかもしれないけれど、ひとつの考えがまとまったということが嬉しいし、手帳に書き込むという行為が何とも好きです。

自分が手帳に書き込むことが好きだからこの仕事をしていて、自分でも使いたいと思うものをオリジナルで作ったりします。

大和出版印刷さんの名作の紙リスシオ1で最近作ったミニ5穴システム手帳用のリフィルはただでさえ楽しい手帳に書くことを、ものすごく楽しくしてくれるものだと思って、私も毎日使っている。

しっかりした紙質、極上の書き味、くっきりとした筆跡は文字が上手くなったように勘違いする。

手帳に書いたものは、自分の思考の記録として後から読み返すことができて、その時の雰囲気のようなものを懐かしく感じることができればそれでいい。

毎週金曜日にホームページに更新している「店主のペン語り」でオリジナルダイアリー2020年版が出来上がったことをご報告します。

10年前にオリジナルダイアリーを最初に作った時、リスシオ1を使っていたことを思い出した。

当時その書き味に感動して、ただ書いていたいと思いました。それは今も変わっておらず、その書き味を味わうために書きたいとさえ思います。

リスシオ1はある古い機械でしか作ることのできない紙で、リスシオ1を作るためだけに老朽化した機械を維持することができず、機械が廃棄処分になってしまい、リスシオ1は二度と作ることのできない貴重なものになってしまった。

貴重な素晴らしい紙なので、細部にこだわって、神戸の腕の良い町工場の力を借りて、自分でも使いたいと思えるミニ5穴のリフィルを製品化した。

小さな紙片だけど、これは私以外の人たちにも大きな喜びをもたらしてくれるものだと思っています。

9/15()かなじともこさんの智文堂Pop Up Storeというイベントを当店で開催します。新作のミニ5穴リフィルも発表されるということで、手帳を楽しくする新たなものをまた当店で扱うことができます。