元町の夕暮れ ~万年筆店店主のブログ~

Pen and message.店主吉宗史博の日常のこと。思ったことなど。

休暇

2016-09-04 | 実生活


備前長船の刀剣博物館にて。

 

5日間の夏季休暇は、特に旅行の計画はないと言いながら、宮津、奈良、岡山へ日帰りで出掛けて、それなりに充実した時間を過ごすことができました。

休みは良い仕事をするためにあるものだと、若い頃から思っていました。

休みの日にしかすることができない文章を書くという仕事をする前からそれは思っていて、休みの日は仕事のヒントを探すということと、良いサービスに触れることがやるべきことだと思ってきました。

自分の仕事と直接関係のないお店に入っても、参考にできるものを見出すことはできるし、反面教師であってもそうならないようにするためにはどうしたらいいかを考える機会になります。

これから世の中はどのようになって行くのだろうと考えて、自分の仕事の方策に盛り込むと考えると、そこらじゅうに見ないといけないものがある。

このブログを書くことも立派な仕事だと思っているけれど、ブログを書くようになって、夕方洗車をしていてふと感じた秋の気配さえもネタになります。

仕事のヒントを探すと言っても、何かを探しているとしか言いようがなく、自分でも分かっていないけれど、仕事の時と違う環境にいて、何らかの刺激を受けて、これだと思うものが自分の頭の中に生まれることを期待していることが、ヒントを探す行為なのかもしれません。

若い頃、良いサービス(接客)とは、高級店のようなところでしか受けられないものだと思っていました。そういうところでこそ、一流のサービスを受けることができると言われてきました。
しかし、良いサービスとは扱っているものが高級かどうかと関係がないと思うようになってきました。

齢をとったからそう思うようになったのかもしれないけれど、良いサービスとは型にはまったものではなく、顧客が構えたりする必要がなく、心地良いと思えるもので、それは顧客によって変わるものだと思っています。

ある程度の距離感を保って、求められていることを察知することが良いサービスの第一段階だと思っているけれど、これは高度なセンスのいるもので、当店もまだまだできていないけれど。

うっとおしく、くどくならず、冷たく、画一的にならないサービスをするには、日頃からセンスを磨いておかないといけない。

サービスとは、独立したものではなく、それだけでは成り立たない。それはそのお店が提供する商品を引き立てる、付加価値のようなものです。

しかし、付加価値のないものは売れなくなっていて、あって当たり前のものだと店の人間は覚えておかないといけない。


休日に経験した、気持ちいいと思ったサービスを忘れず、自分の店のサービスを良くするために、そして自分でも分からないものを探して、私はもっといろんなところに遊びに行きたいと思っています。