股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

正欲

2023年11月22日 15時48分49秒 | 映画評論サ行

製作年:2023年
製作国:日本
日本公開:2023年11月10日
監督:岸善幸
出演:稲垣吾郎,新垣結衣,磯村勇斗,佐藤寛太,東野絢香,山田真歩,宇野祥平

不登校になった息子が世間から隔絶されることを心配する検察官・寺井啓喜(稲垣吾郎)。ある秘密を抱え、世間との関わりを断つように生きる販売員・桐生夏月(新垣結衣)。彼女の中学時代の同級生で、夏月の誰にも言えない秘密を共有している佐々木佳道(磯村勇斗)。容姿に恵まれ華やかな大学生活を送っているように見えながら、他人との交流を避ける諸橋大也(佐藤寛太)。彼と同じ大学に通い、学園祭実行委員を務める神戸八重子(東野絢香)。一見何の接点もないように見えるそれぞれの人生が、ある事件をきっかけに重なり始める。
『桐島、部活やめるってよ』の原作などで知られる朝井リョウの柴田錬三郎賞受賞作を映画化。息子が不登校になった検察官、ある秘密を抱えた販売員、心を閉ざして生活する大学生など、一見無関係な人々の人生が、ある事件をきっかけに交差し始める。『あゝ、荒野』シリーズなどの岸善幸が監督、同じく港岳彦が脚本を担当。『窓辺にて』などの稲垣吾郎、『くちびるに歌を』などの新垣結衣、『ビリーバーズ』などの磯村勇斗、『軍艦少年』などの佐藤寛太らが出演する。

啓喜、夏月、佳道、大也、八重子。性別・年齢・環境も違う5人。様々な欲望、嗜好、苦悩を持った人間たちが、ある事件をキッカケに交差していく物語。まさに“多様性”を描いた本作。育った環境、出会った人間で、考え方なんて人それぞれ変わってくるのは当たり前。しかしそれを相手に理解してもらおうとするのは難しい。普通とは何か、正しいとは何か…。“こうであることが当たり前”とか“こうじゃなきゃいけない”なんてことは世の中に一つもない。しかし社会で生きていると周りを見て、空気を読んで、皆と同じように生きなきゃいけないと自然と感じてしまう。そして普通の顔をして生きなきゃいけない。
世の中には色々な趣味嗜好を持っている人がいるけれど、同時に生きづらさを感じている人もいるだろう。自分が知らない世界がたくさんあることに気付かされたし、生きやすい世界になってほしいと純粋に思いました。終わり方がちょっと勿体ない。その後を見せてほしかった。

「自分がどういう人間か人に説明できなくて息ができなくなったことってありますか?」

「生きるために必死だった道のりを“ありえない”って簡単に片づけられたこと。ありますか?」

僕も無意識に相手を傷付けているのではないかと、非常に考えさせられる内容でした。犯罪をしなければ、どんな欲があっても良い。

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
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