股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

透明人間

2020年07月13日 21時43分42秒 | 映画評論タ行

製作年:2019年
製作国:アメリカ
日本公開:2020年7月10日
監督:リー・ワネル
出演:エリザベス・モス,オリヴァー・ジャクソン=コーエン,ハリエット・ダイアー
映画『透明人間』公式サイト

天才科学者で富豪のエイドリアン(オリヴァー・ジャクソン=コーエン)の恋人セシリア(エリザベス・モス)は、彼に支配される毎日を送っていた。ある日、一緒に暮らす豪邸から逃げ出し、幼なじみのジェームズ(オルディス・ホッジ)の家に身を隠す。やがてエイドリアンの兄で財産を管理するトム(マイケル・ドーマン)から、彼がセシリアの逃亡にショックを受けて自殺したと告げられるが、彼女はそれを信じられなかった。
『ゲット・アウト』や『パージ』シリーズなどのジェイソン・ブラムが製作を担当したサスペンス。自殺した恋人が透明人間になって自分に近づいていると感じる女性の恐怖を描く。メガホンを取るのは『アップグレード』などのリー・ワネル。『アス』などのエリザベス・モス、『ファースター 怒りの銃弾』などのオリヴァー・ジャクソン=コーエン、『キリング・グラウンド』などのハリエット・ダイアーのほか、オルディス・ホッジ、ストーム・リードらが出演する。

自殺した恋人が透明人間になって近づいてくる恐怖を描いたサスペンス作品。製作費は僅か700万ドルに対し、オープニング興収だけで約4倍となる2900万ドルを稼ぎ出した本作。大富豪のエイドリアンの束縛に耐え切れなくなり、豪邸を抜け出したセシリア。そのショックにエイドリアンは自ら命を絶ってしまいます。遺産を手にしたセシリアだったが、彼女の周囲では不可解な出来事が起こり始めます。見えない何かにセシリアは徐々に精神が崩壊していくのです…。透明人間と言われると思い出すのが2000年に公開されたポール・バーホーヴェン監督の『インビジブル』。主演のケヴィン・ベーコンの狂気が印象的でした。そして個人的には20年ぶりであろう透明人間です(笑)
透明人間になって、どうやって襲ったり驚かせたりするのかは予想はしていましたが、それでもしっかりホラーとサスペンスのツボを押さえていて最後までドキドキさせられました。まさに“見えない恐怖”がいつどこから来るのかが分からないのは、本当に怖い。そして劇中で流れる微弱な音がまた恐怖を高めていて良いのです!何もないのに、そこに何かがいるような気がする…。何かが迫ってきているのに何も見えない…観ている自分ですらそんな錯覚に陥ってしまう視点やカメラワークや演出がとても上手い。人間の醜い部分が垣間見える展開は非常に面白く、セシリアが精神的に追い込まれていく絶望感と、そこからの復讐劇がまた爽快感すら感じさせます。人間と嫉妬や愛情とは、時に取り返しのつかないことになってしまうのだと、この映画を観てよく分かりました。支配から抜け出そうと、最後にセシリアが取った行動は許させることではないかもしれないが、あれが正解だったのかもしれない。ラストのオチも予想外で見事でした!!主演のエリザベス・モスがめちゃくちゃ美人ってほどじゃないのがまたリアリティがあって良かったです(笑)結局、一番怖いのは幽霊じゃなくて人間なんだな。まさにサプライズ…

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
コメント
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