読書好きの人ってどうなんでしょう。
この悩み、
けっこう前から持っているんです。
ぼくは今まで、
読書と縁のない生活を送ってきたから、
この趣味をすごく魅力的に感じているのですが、
他人に本の話をするとき、
ふっと隙間ができるんです。
どうしてそんなに本が面白いの?
っていう、嫌な隙間。
それは口に出されませんが、
声の強弱だったり、会話の乱れで感じてしまいます。
だから本の話をするときはできるだけ気をつけて、
面白い話題を振ろうと心がけているのですが、
それでもそういう嫌な隙間は生まれてしまって、
読書ってつまらないものなのかなあ、
と不安になるんです。
そもそも、
絶対的に感性が違う人っていると思うんです。
こういう風に書くと棘があるのですが、
例えば、
ドラマを見るとき、
ストーリーだけ追って簡潔に内容を理解しようとする人と、
ストーリーの他にカメラワークや
そのとき役者さんが演じながら考えていたことを、
想像しながら見る人。
この二人が分かり合うのってなかなか難しいと思うんです。
例えが正しいか分からないのですが、
本って読むことに慣れてくると、
色々な箇所に興味をもってくると思うんです。
風景描写や話の布石、
さらに慣れてくると、
読む流れが止まるところ、
これを作者の身体性と関わってくるところとして、
すごく面白く感じるのですが、
そういう話ができる人は少ないですし、
普段、人と本の話をするときは、
もっともっと遡って、
ストーリーの話、
それも、
誰でも知っているだろう物語のストーリーの話、
をしなければなりません。
幸い、ここではそういう不安にならないのですが、
日常の生活、
一番身近な生活にその不安が潜んでいると思うと、
本の話をすることが怖くなってしまいます。
本の話ってどうなんでしょう。