招きねこの手も借りたい

主婦のち仕事、ところによって母、時々芝居。

難病もののテレビドラマ

2006年04月05日 | テレビドラマ・映画
昨晩、日本テレビでは桃井かおり主演の「たくさんの愛をありがとう」が、
フジテレビでは安田成美主演の「さいごの約束」がオンエアされた。
おふたりとも、大好きな女優さんだ。

が、私はどちらも見なかった。
いわゆる難病もののドラマの全てがキライだからだ。

ここ最近、いったいどうしちゃったの?と聞きたくなるほど、
難病もののドラマが多い。
たしかに、感動的なドラマにしやすいと思うし、
こういう病気もあるのだということを広く一般に理解してもらうにはいいのかもしれない。

でも、私は嫌いだ。

このブログには、マイナス要因なことは書かないでおこうと思っていたのだが、
あまりの難病ドラマ乱立に腹が据えかねてちょっと書いてみる。


夫は1999年から2004年にかけて3度の癌を患った。
1999年発病から、2度の再発をしたのだ。
放射線治療や抗ガン剤のおかげで今は元気に仕事をし、大酒をのみ、楽しく暮らしている。
たしかに病気になると家族は動揺する。
生活も大きく変わる。
周囲の友人知人たちの支えがあってこそ乗り越えられた。
薬の副作用も大変だ。髪も抜ける。吐き気もする。熱も出る。
無菌室はいろいろ不便なこともたくさんある。
でも意外に本人や家族は、それを日常として受け入れ淡々と過ごす。
病気中だって夫婦喧嘩はするし、冗談を言い合って大笑いもする。
それがリビングなのか、無菌室なのかの違いだ。

ことさらにドラマチックに過剰に演出したドラマを見ると、「けっ」と思う。
ドラマなんだからドラマチックに演出して当然とはいえ、
見ていて気持ちのいいものではない。

なぜ、ドラマに出てくる病人は皆善良で、心が清らかで、高い志を持っているんだ。
もしくは、自暴自棄になり家族や周囲を困らせるんだ。
他の事例をたくさんは知らないが、夫や夫の入院先で出会った人たちはごく普通の人たちだ。
健康な人のなかにもいい人もいれば、悪い人もいるし、
勤勉な人もいれば、怠け者もいるのと同じように、
病気の人やその家族も同じなのだ。

病気をドラマのネタにした、お涙頂戴の過剰演出はとても腹がたつのだ。
うちの家族以外の人が、お涙頂戴難病ドラマに涙を流すのは勝手だが、
私と夫は難病ドラマは今後も見ないと思う。

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9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ジェニ)
2006-04-05 12:43:48
ご主人、がんを克服しはったんですね。不安はあると思うけど、楽しく暮らしてはるみたいで何よりです!

私も難病もんは見ませんね。単に陰気臭いもんが嫌いなだけですが。
ドラマ (kyon)
2006-04-05 15:33:15
pecoさん、こんにちは。

私も、難病モノ、病気モノは見ません。

重いから、っていうのもあるけれど、

私自身、抱えるものがあるからか、

ドラマはどうもキレイに、ドラマチックに

描きすぎているような気がして…
ドラマ (peco)
2006-04-05 16:45:21
ジェニさん、ありがとう。夫はどんな体験も面白がって楽しむ人なんですよ。

ドラマは、同じ病気ネタでも、人間がちゃんと描けてたり、からっと描かれてたりするといいんですけどね。



kyonさんも入院経験があるのかな?

難病もののドラマを作る人たちは、もう少しいろいろ広く取材してほしいものですね。

見なかった・・・ (ぷう)
2006-04-05 17:02:07
ご主人回復されてよかったですね。



今日は・・・渡る世間・・・みるでぇ~笑
桃井さんのドラマ (さき)
2006-04-06 00:56:09
実話らしいですが、今までのドラマと違い生活は淡々とした感じで少し驚きました。実際はそんなに泣いてばかりはいられないんですよね。ドラマはとても良かったです。
Unknown (peco)
2006-04-06 06:33:38
ぷうさん。

どうもありがとう。昨晩は仕事だったので、渡鬼は見ていません。代役で入った宇津井健さんはいかがでした?

宇津井さんというと、「赤い~」シリーズでの濃ゆ~い熱血演技が忘れられません。



さきさん。

コメントありがとうございます。

そうだったんですか。桃井さんの演技はとても好きです。
おばかな私・・・ (ぷう)
2006-04-06 08:09:29
息子たちに言われるまで昨日は木曜日だと信じていた私。

今夜でした・・・汗
渡鬼 (peco)
2006-04-06 08:21:59
ぷうさん。

実は私、渡鬼数回しか見たことがありません

では、今夜は自分で宇津井健ウォッチングをしてみます。

ここで取り上げられている『難病もののテレビドラマ』について。 (牢屋壮一〈評論家〉。)
2012-04-14 12:57:20
 初めまして。私は『牢屋〈ろうや〉壮一』と言うハンドルネームを使用してインターネット上で表現〈評論〉活動を行っている者です〈もちろん本名ではありません〉。
 ここで取り上げられている『難病もののテレビドラマ』ですが、私はこの種のテレビドラマは意外と好きな方です〈嫌いではありません〉。
 難病もののテレビドラマの中でも特に有名なのは何と言ってもあの『愛と死をみつめて』だと思います。改めて言うまでもなく『愛と死をみつめて』は大島みち子〈ミコ〉さんが河野實〈マコ〉さんと交わした往復書簡集をドラマ化〈映画化〉した実話であり全くのフィクション〈虚構の作り話〉ではありませんが、読者や視聴者の胸を打つ〈心を打つ〉作品だと私は思います。このブログの主宰者は『難病もののテレビドラマ』を『お涙頂戴』として頭から否定しているようですが、それは違うと私は思います。『愛と死をみつめて』みたいな人の胸を打つ〈心を打つ〉作品も中にはあるのですから。
〈尤も中には余りにも有名なこの『愛と死をみつめて』さえも『お涙頂戴』として批判する人もいるでしょうが〉。