REBIRTH食育研究所のblog

食育についての活動やコラムなど

風邪をひいた時のサプリメント

2010-03-31 | 食事と栄養

薬を飲む時はサプリメントを摂ります。
薬は体にとってはストレスになるからです。

風邪のひきはじめや熱が出始めた時などは、食事の後すぐにマルチビタミンと
ミネラルのサプリメントを摂ります。

その後、少し時間をあけて(食後30分以内)薬を飲みます。
できればすぐに1~2時間横になって寝ていると薬の作用が発揮されて、
かなり症状は改善されます。
お試しください。

 体に入った薬は、腸で吸収され血管を通って肝臓を経由して
全身に運ばれ、薬が効き始めます。
血液が何回か肝臓を通るうちに薬の成分は分解されて
だんだん効果が無くなっていきますが、
薬は体にとっては異物ですから、肝臓は薬を分解するために
たくさんの栄養素を消費します。

このために「薬」は身体にとってストレスということになります。

このとき薬を分解するために必要な栄養素が足りないと、
ストレスがかかり治りが遅かったり、副作用が強く出たりします。
軽い場合は口内炎や肌荒れなど、薬とは関係ないような症状なので、
気づかずにそのままにしてしまいます。
それが何度も続くと、病気にかかりやすい体質と言われることになってしまいます。

「病気になる」ということは、ベースの栄養素が足りない状態が続いたことがきっかけに
なっていることが多いので、薬に配合されているビタミンだけでは足りないことが想像できます。
こんな時に、ビタミンやミネラルのサプリメントが助けになってくれます。
むやみにサプリメントを摂取する前に、からだの仕組みを少し考えてみると、
サプリメントの効果的なとりかたや選び方がわかってくると思います。


栄養が足りないと ミネラル

2010-03-20 | 食事と栄養
 標準的な人の栄養摂取量をこのメニューでグラフにしてみました。
朝 食:トースト、ハムとスクランブルエッグ、
    野菜スープ(ニンジン、キャベツ)ヨーグルト
昼 食:パスタ(ボンゴレ)、サラダ、コーヒー
夕 食:ごはん、チキンのマスタードソース、
    トマトとタマネギのスープ、クレソン入り、ポテトサラダ

結構バランスが良さそうな食事ですが、
カルシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、食物繊維が
1日の所要量を摂ることが出来ません。

特にミネラルが足りないことがわかります。

このような人は次のような状態になることが良くあります。

● だるく、すぐ疲れる、無気力
● 風邪をひきやすい、なおりにくい
● 落ち着きがない、緊張やイライラしやすい
● 集中力がない、覚えが悪い、頭が痛い
● 筋肉がけいれんしたり、つったりする
● 関節が痛い、血圧が高い、動悸息切れ
● 油ものを食べていないのにコレステロールや
  中性脂肪が高い、血糖値が上がりやすい

さて思い当たること、ありませんか?

ミネラルが不足していると、ストレスに弱くなったり、
免疫や代謝などが衰えます。

たとえば、亜鉛などのミネラルの欠乏で、
免疫機能に異常がおこることがわかっています。
花粉症やアトピーなどのアレルギーが増えているのは、
ミネラルの不足が関係しているともいえます。

毎日の食事にミネラルの豊富な食品を取り入れることは
とても大切なことです。

ミネラルをサプリメントで補う場合の注意は
また次の機会に書きます。


栄養が足りないと・・ミネラルはどこから?

2010-03-19 | 食事と栄養
 ミネラルは動物や人のからだで作ることはできません。

野菜からとるミネラルは、土や水から農作物が吸収して蓄えたものです。
肉は家畜が食べた飼料に含まれるミネラルに依存します。

ですから、土地に含まれるミネラルの量が
収穫される作物のミネラルの量を決めることになります。

日本は火山国です。
土にはミネラルが少なく、効率を重視した大規模、
省力化の農業が作物のミネラル不足に拍車をかけます。

さらに80年代に
加工食品の割合が家庭の食費の50%を越えて以来、
栄養の偏りが激しくなってしまいました。

鉄欠乏性貧血だけでなく、
ミネラル不足の症状を訴える人の増加は、
食生活の変化とともに私たちが食べている「食べ物」も
昔とはかなり違ったものになっていることを教えてくれます。

私たちの身体は食べたものでできている。
ということは、
私たちの身体は、作物が採れた土地とつながっている。
ということです。


栄養が足りないと  病気と栄養

2010-03-18 | 食事と栄養
私たちがどうしても食事で摂らないといけない栄養は、
40~50種類くらいです。
これらの栄養があれば、身体に必要な何万の物質を
自分で作ることが出来ます。

前回のミネラルのように、
普段の食事に気をつけていても足りない栄養もありますし、
コンビニ弁当や外食ばかりという人の場合は、
この40~50種類の栄養がかなり偏っているはずです。

もちろん、毎日同じものばかり食べているわけではありませんが、
好き嫌いなどの食習慣で長い時間をかけて、
偏りが大きくなっていきます。

こんな時、身体は命に別状のないところから必要な材料を調達することで、
なんとか機能を維持していきますが、
この辻褄合わせが出来なくなると
身体のコントロールが崩れて病気になってしまいます。

病気になると、薬を飲みます。
でも、薬は病気の原因や症状を抑えますが、
身体を治してはくれません。

たとえば、家が雨漏りしたり、窓が割れたりしたら、
応急に段ボールや板で穴を塞いで修理を待ちます。
これが薬の役割です。

本当に治すには、窓にはガラス、屋根には瓦という、
家そのものの材料が必要です。
この材料が栄養です。

身体は身体を作っているものでしか、治すことは出来ません。
栄養が足りなかったなら、
その「栄養を補う」ことが「身体を治す」ことになります。

毎日、何気なく食べている食事を、
少し見直してみる必要がありそうです。

栄養が足りないと・・隠れ貧血

2010-03-17 | 食事と栄養
 日本の成人女性の約50%が鉄不足です。
血液検査をしてもわからない鉄欠乏の人は、
3人に1人といわれています。
ずいぶん多いですね。

女性は生理の出血があるので、特に不足しやすいのですが、
さらにダイエットや少食、偏った食事などで貧血は増えているようです。

このような鉄欠乏性の貧血は、
ストレスや不規則な食生活と栄養の偏りから、
毎日少しずつ鉄分が足りない状態が続いて、
肝臓や脾臓などにストックされている鉄がなくなった時に
症状が現れます。(消化器の病気は除く)

ですから症状が現れた時は、緊急事態と言うことになります。

「鉄欠乏性貧血」とわかってから薬を飲みますが、
薬には特有の副作用があり、続けるのは大変です。

また、慌てて鉄分の多い食品を摂っても、
消化管からの吸収率がビタミンは60~90%に対して、
鉄は5~10%と吸収しにくいミネラルです。

それに食事だけでは、体が必要とする鉄の消費に
すでに追いつけなくなっている可能性があります。

もともと食生活の癖が原因ですから、
急に“栄養バランスの良い食事を毎日摂れるようになる”
とはちょっと考えられませんよね。

 鉄欠乏性貧血の主な症状
● いつも疲れている。だるい
● 爪が割れやすい、中央がへこんでいる
● 朝起きるのがつらい
● 体がよく冷える、肩がこる
● 手足がむくんだり、しびれる
● 頭が重い、耳鳴りがする
● 舌が赤くはれて痛む
● 食べ物を飲み込むのが苦しい

ミネラル不足の症状でも書きましたが、
「鉄欠乏性貧血」も単なる「疲労」のような状態から始まるので
なかなか自覚できません。
このような症状に思い当たる方は、
とりあえず血液検査を受けてみてはいかがでしょうか。