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北方領土の国際理解

2016-12-20 14:16:25 | 時事問題 政治
択捉、国後はロシアの実効支配が早くからあり、日本が返還をいくら騒いでも難しいであろうとは思っていたが、先日テレビで、どのテレビ局かは注意していなかったが、歯舞、色丹においても、ロシアがすでに建物を建てていたり、建築の工事中であったりしている映像を見せていた。日本は、4島は、現在、ほぼ完全に実効支配されているとの認識を持たなければならない状態である。まったくぼやぼやしていたことになる。今や島民といえばロシア人であり、島はロシア人島民には郷土になっている。

ところで、国際的には、北方領土はどのように理解されているだろうか。ロシアのクリミヤ支配は、ヨーロッパが近いせいもあり、ヨーロッパ諸国にもロシアの侵略を印象付け、国際的にロシアへの経済制約を課すことになった。日本の北方領土は、旧ソ連が日ソ中立条約を破って、かつ終戦になってから数日の間に不法に占拠したものであるが、日本が国際的に大声で言わなかった、あるいは、言えなかった。講和条約を結んでからやっと言える状況になった。国境はもともと二国間の問題であるが、そんな事情で完全に二国間の問題になり、国際的にどこかに応援をもらうことができないで来た。世界も極東の島の問題など、ほとんど意に介することがないような状況である。すなわち国際的には、まったくといってよいほど理解されていないと見られる。

ただし、アメリカは別で、アメリカは日本の北方領土返還の状況を見守っている。かつてはアメリカ国務長官であったダレスの恫喝というのがあった。日本が4島返還を要求していたのに対して、2島返還で妥協しようとする案が出たとき、それなら沖縄は返さないと日本を脅したわけである。露大統領プーチンはもちろんそのことを知っていて、先日の首相安倍との会談の後の記者会見で、過去のいきさつを語ったときに言及していた。

日本とアメリカの安全保障の関係で、もしロシアが日本に領土返還を行えば、その北方領土にアメリカ軍の基地を設ける可能性があるかという心配をロシアがする。日本の政府高官が、うかつにも、ロシア高官との会話で、その話が出たとき、思わずイエスといってしまったといわれている。この点から考えても、ロシアが素直に領土返還に応じることはないであろう。

日本の領土返還交渉に興味があるのは、その他では、中国と北朝鮮くらいであろう。両国とも日本の応援団にはならない。ヨーロッパ諸国はまったく関心がないであろうし、オーストラリアもそこまでは興味を示していないであろう。日本は自力のみで、返還交渉をやらざるを得ない。そのためには日本の世論の盛り上げが必要である。党派を超えてやればよいのであるが、共産党などは足並みをそろえないであろう。共産党は、かつては、国会でムネオハウスなどと揶揄して、日本人の活動を邪魔したくらいであった。与党でも、最近で、北方領土担当の大臣で、歯舞・色丹の漢字を読めなかったのがいた。

日本は何のために領土返還を求めるのか、強いメッセージを送る必要がある。元島民が墓参りをしたいというのであれば、行き来だけを考えればよいという、多分、今のプーチンの考えで済まされてしまう。国際社会も納得する返還交渉を見せるのも一案であろう。
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