ザ・インド人の日本語ブログ

PRAYING FOR THE GOOD OF JAPAN !!!

小さな太陽光ランプ...大きな大きな希望の光

2005-08-27 | インド
インドで「アイシュワルヤ」という名の太陽光ランプを製造しているダルマッパ・バルキ氏は、先月、賞金5万ドルのアシュデン賞を受賞したというニュースがありました。アシュデン賞とは、グリーン技術を推進するイギリスの慈善団体、アシュデン・トラストが主催するものです。「この賞のおかげで、彼の製品に対する関心は大いに高まった」とアシュデン賞財団のジョー・ワルトンが語っているように、今インドに限らずアジア諸国やアフリカからも問い合わせが殺到しているそうです。インドではすでに5万台以上も売れており、その需要が増える一方です。

この太陽光ランプを発明したバルキ氏は、電気が通らない村で子供時代を過ごしました。夜になると灯油などのランタンの光で、仕事も勉強もできない状況で、ただ時間が過ぎていくだけです。「そんなつらい経験があるから、子どものころから対策を考えていた」とバルキ氏は言います。現在もそのような村がインドの半数近く占めているというので、そこに住む人々にとってこのランプがまさに希望の光となっています。子どもが勉強できるようになって、大人が牧場で仕事をしそれを守ることができるようになって、今までとまったく違う生活の可能性が広がったわけです。

この太陽光ランプが一台1400ルピー(3500円ぐらい)します。しかし、電気も通らないような村であれば、3500円が月給よりも高い値段である人々が少なくありません。そういう人々のためにバルキ氏は分割払いを認めることにしました。月々100ルピー(250円)を16ヶ月間支払う形にしたため、貧しい人でも何とか一家に一台ランプを付けられるようになったのです。さらに、分割払いでも高くて払えないという村の人のために、チャリティーで太陽光ランプの電柱を設置したりしています。そんな電柱の下に子供たちが楽しそうに勉強しているのを見てとても印象に残りました。

世界中から注目されるようになって、大口の注文をさばくための生産体制が大きなの問題でした。なおかつ、買い手が貧しい人のため、それをできるだけ安く売りたいというバルキ氏の意思も強かったです。そこで、彼はインドよりも低資金の中国に生産拠点を設けることにし、ランプ生産に不可欠の部分でありながら不足しがちなシリコン素材(Silicon seed stock)を日本から手に入れることに成功しました。去年の売り上げが50万ドル近くだったが、進行中の取引を考えると、バルキ氏は太陽光ランプ界のビル・ゲートになることがまちがいないだろう。

僕は以前、「いくら発展してもその成果が必ずしも貧しい人々までに均等に届くわけじゃないから、インド全体として発展途上国から脱し先進国になることはおそらくない」と書いたことがあります。だが、バルキ氏のような人がいる限り、真の意味でインドは大国になる日が来るかもしれないと少し望みがつながる気がしました。

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1 コメント

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インドは素晴らしい (渡邉)
2008-03-17 16:33:08
はじめまして私はインドに関心を抱いてる者です。
そうですね・・南インドに5回行きました。
どうして南・・それは私は頭が悪く1人ではインドには行けないのです。だから知り合いの仕事について行くのです。それで・・南です。
私はインドのお食事や服装が大好きです。
いつか・・冷め切った情けない日本人にインドの素晴らしさを日本人の私が伝えて行きたいと思っています。私の仕事にアーユルヴェーダを取り入れています。
あまりにも素晴らしく・・私には非常に難しいですが少しづつ勉強し・・この素晴らしさを伝えたいと思っています。本当に今、日本は悲しい心の人間が増えました。どうか一部の日本人を見て・・日本を評価しないで下さいね。
インド・・万歳・・
今日は突然・・すみませんでした。

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