小幡憲仁 議会活動日記

よく考える政治!
20年後の高浜をイメージし、今の政治を考える。

6月定例会:一般質問

2008年06月18日 | 議会活動報告
【絵本の読み聞かせ】
朝、和田小学校2年生に絵本の読み聞かせを行いました。(写真)
今日の絵本は「三びきのやぎのがらがらどん(福音館書店)」です。
有名な絵本ですから、この本を知っている子どもも何人かいましたが、みんな熱中して聞いてくれて、「とてもおもしろかった」と印象を話してくれました。
絵本に食い入るように、私の読み聞かせに熱中してくれる子どもを見ていると、本当に嬉しくなります。このボランティアを続けてきて良かったと感じることができる瞬間です。

【一般質問】
今日は、議会では一般質問が行われました。私は2番目に登壇しました。
以下に、少し長くなりますが私の質問原稿を掲載しておきます。
野瀬町長と非常に有意義な議論が出来ました。

(平成20年6月議会 一般質問原稿)

5番議席の小幡でございます。
議員になって、今回が20回目の一般質問となりますが、こうして野瀬町長に対し、質問をさせていただくことになりました。
まさに感慨無量でございます。

本日は、マニフェストの実現に向けてと、子どもの医療費無料化拡大、それに副町長人事の3項目について質問させていただきます。よろしくお願いいたします。

始めに、マニフェスト「高浜リフレッシュ宣言」の実現に向けて質問します。

この4月の町長選挙において野瀬町長が誕生しました。福井県内の自治体の現職首長で最年少、また、高浜町長としては歴代で最も若い、新進気鋭のニューリーダー誕生ということです。本当におめでとうございます。

さて、野瀬町長は、町長選挙において、マニフェスト「高浜リフレッシュ宣言」を町民に示して選挙戦に臨み、結果的には無投票ではありましたが見事当選されました。
これから4年間の任期を、町民から厳粛な信託を受けた訳であります。この選挙で示したマニフェストの各項目について、この4年間の任期中に実現していく責任があるということでございます。

そこで、このマニフェストというものについて、少し触れたいと思います。
まず、従来の選挙公約は、例えば「住民にやさしいまちづくりを進めます」だとか、「福祉を充実させます」といったように、耳ざわりは良いのですが、あまり具体性のない、ある意味どうとでも解釈ができるものであるといった側面がありました。

ところが、マニフェストの場合、こうした漠然とした表現の選挙公約とは違い、何をいつまでにどれくらいやるかを明示し、ある意味、有権者と候補者との間で交わす契約のような性格を持ちます。

従って、選挙で当選した候補者は、当然、この契約を履行する義務がある訳ですから、任期中にマニフェストに掲げた政策を実行していく責任がありますし、役場の職員は、主権者である町民と町民に選ばれた町長が交わした契約ですから、これの実現のために、最大限の努力を傾けることが求められるということであります。

こういうことですから、マニフェスト選挙の場合、有権者は投票段階で、候補者が当選後の4年間の任期で、どのような政策が実行されるのかを、具体的にイメージできるため、選挙が政策本位の選択になります。

今、申し上げたことは、マニフェスト選挙の一般論ですが、そもそも、このマニフェストとは、本来は国政選挙で実施されるものでありますが、最近では、首長選挙や、地方議会議員選挙にも導入されつつあります。こうした地方政治の場合は特にローカルマニフェストと呼ばれています。

そこで、今回のような町長選挙における、いわゆるローカルマニフェストというもについて考えてみます。

国政選挙の場合ですと、常に与党と野党が国会でそれぞれの政策を主張して、論戦する中での、マニフェストということになりますから、当然、詳細なマニフェストを示すことができます。

ところが、首長選挙の場合、現職首長の再選の場合なら役場職員を使って詳細なマニフェストをつくることは、あるいは可能かもしれませんが、これが新人となりますと、まだまだ行政の情報公開が進んでいない中で、さらには役場の組織としての実務能力や、県や国と補助金の関係などの内情が分からないといった条件で、詳細に、政策の実行期限や財源まで示すことは至難の技であり、むしろ分からない中で示すことの方が私は無責任だと思います。

エイヤアで示してみても、結局は、当選後に机上の空論だったと撤回せざるをえないことになることも予測されます。

従って、私は、首長のマニフェストは、政策の方向性を示しておいて、実現に向けた期限や財源は当選後に策定するやり方が、私は正しいやり方だと思います。
その意味において、私は、今回の野瀬町長が示したマニフェストは、新人の首長選挙で示すものとして理想的なものだったと評価しております。

さてそこで、今も申し上げた通り、このマニフェストを実現するため、今後の行程、財源確保などについて、これから、役場内での検討を進めながら、策定していくことになるかとは思いますが、今後の進め方などにつてその方針をお伺いいたします。

次に、子どもの医療費無料化について質問いたします。

今、議論したマニフェスト「高浜リフレッシュ宣言」の中から、個別の項目について、所見を伺いたいと思います。

今回のマニフェストに示した目玉の項目のひとつに、従来、小学校入学前まで無料とされていた子どもの医療費について、中学校卒業までの無料化の拡大があります。
従来から私も含めて、議会からも要望のあった施策でしたが、今までややもすると、海の埋め立てや、あるいは、いわゆるハコモノといわれる事業中心の町政運営であり、こうした福祉施策については置き去りにされてきたとの一面もあって、これまで実現を見ておりませんでした。

今回、新町長のもとで、こうした子育て支援の充実に光が当てられるようになったことについては、まことに嬉しい限りでございます。

ところで、どのようなものにも「光と影」があるといわれますが、こうした子どもの医療費の無料化事業は、財政上許されるものであれば、何も問題はないように一見感じられますが、そう単純な面だけではありません。

まず、こうした制度は一旦導入すると、元に戻すことが非常に難しいということがいえます。
従って、制度を設計するうえで、例えば、この事業の目的や成果など到達すべき目標を設定して、その目標が達成した場合は制度を元に戻すとか、あるいは、あらかじめ時限立法で、例えば3年間やってみて、事業成果を検証して廃止か継続かを必ず3年に一度は検討するなどの制度を、取り入れてみる必要はないかと考えます。

またもうひとつの大きな問題として、無料なるがゆえに、どうせただとの意識が蔓延して、休日、夜間を問わないコンビニ受診の横行などで、小児専門の医療機関の負担が増大し、結果的に地域医療の崩壊にでも繋がったら、まさに本末転倒、ただほど怖いものはないという事態に陥ることも全く無いとはいえません。

このため、これは制度が複雑になるのかもしれませんが、平日昼間の診療時間帯以外の、休日、夜間診療は、無料化の対象外とするとか、しかし、この場合でも、低所得層は無料の対象とするとか、あるいは、そもそも、無料化する対象世帯の所得制限は導入すべきか、しない方が良いのかといった、様々な事柄を議論し検討する必要もあろうかと思います。

勘違いしないで欲しいのですが、子どもの医療費無料化の拡大は必要であり、ぜひ実現すべき政策であります。その上で、既に無料化を拡大している先行自治体などにも出向いて事例検証を行うなども実施した上で、慎重なる制度設計が必要だということであります。

以上のことも踏まえ、今後の、子どもの医療費無料化拡大の制度設計に向けた取り組み方針をお伺いします。

最後に、空席の副町長人事について質問いたします。
差し支えない範囲でお答えいただければと思います。

今回、野瀬町長が当選してから、というよりも選挙前から、町民から一番尋ねられたことは、次の副町長は誰になるのかということでした。
非常に町民の関心の高い副町長人事について、一般質問で質問することはあるいは非常識なことなのかも知れませんが、お許しいただいて質問させていただきます。

さて、副町長人事について、新聞報道によりますと、町長は当選直後のインタビューで、特別職については人心掌握を担う副町長の他に戦略的なサポーターを設置するとの考え方を示されていました。

仮に副町長2人制ということであれば条例改正が必要となりますが、この点も踏まえて、副町長人事について、現時点でどのような選択を考えておられるのか、その人物像や時期について答えられる範囲で構いませんので、町長の考えをお尋ねいたします。