小幡憲仁 議会活動日記

よく考える政治!
20年後の高浜をイメージし、今の政治を考える。

マニフェスト比較

2005年08月23日 | 私の考え
自民党と民主党のマニフェスト(テキスト版)が出揃ったので、双方の内容を比較してみました。
最近の報道では、自民党が改革を推進し、民主党が保守的な印象を受けますが、マニフェストを比べると、そうでもないことが分ります。私の視点で違いがはっきりしているものを以下に示します。
*私の勘違いがあるかもしれませんので、念のため党発行の現物でご確認ください。

【郵政改革】
自民党は時期国会での民営化を明言。
民主党は郵貯と簡保事業は適正規模に縮小し経営形態を検討。郵便事業は国の責任でサービスを維持。

【年金】
自民党は昨年の改革で持続可能な年金制度を確立したとの立場。共済年金と厚生年金を一元化。
民主党は年金目的消費税を財源に全ての年金を一元化。

【安全保障】
自民党は防衛庁を省に格上げ。
民主党は危機管理庁(日本版FEMA)の創設。イラクの自衛隊撤退。

【財政健全化】
自民党は2010年代初頭にプライマリーバランスの黒字化。平成19年度までに公共工事の15%コスト縮減。
民主党は3年間で歳出10兆円カット、国債発行額30兆円未満、プライマリーバランスの赤字を半減し、8年目で黒字化。

【子育て】
自民党は幼児教育を国家的戦略で展開。幼児教育の無償化。子育て期の経済的負担軽減。
民主党は月額1万6千円の子ども手当て創設。義務教育終了まで医療費負担を1割に軽減。子ども家庭省の設置。

【地方分権】
自民党は補助金廃止4兆円、税源移譲3兆円の確実な実現。合併をさらに推進。
民主党は補助金18兆円を廃止し、税源移譲5.5兆円、一括交付金12.5兆円に改める。

その他、自民党は行政のスリム化・効率化が目立ちます。民主党では道路公団を廃止し高速道路無料化、仮釈放のない終身刑の創設、成人年齢(選挙権も)18歳に引き下げ、衆議院の比例区の定数80削減などが目に付きました。
全体の印象としては贔屓目なしで自民党のそれよりも民主党の方が大胆で具体的で盛りだくさんだと感じました。
民主党はチャレンジャーですから大胆に、自民党は基本的に今までの政権運営を肯定したうえでのマニフェストですから、ある程度保守的になるのは当然のことだと思います。
なお、民主党のマニフェストは政権奪取できなければ画餅となることは言うまでもありません。